書籍詳細:自然災害と被災者支援

自然災害と被災者支援

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  • 紙の書籍
定価:税込 3,850円(本体価格 3,500円)
在庫あり
発刊年月
2013.09(中旬刊)
ISBN
978-4-535-51952-7
判型
A5判
ページ数
288ページ
Cコード
C3032
ジャンル

内容紹介

災害時における被災者支援、地域における事前の備えのあり方について法学者の視点から解説。2013年災対法・災害救助法改正に対応。2014年6月・日本公共政策学会著作賞受賞。

目次

はじめに――本書の目的ならびに構成



第1編 被災者支援の法制度



第1章 災害救助法

  1 制度概観

  2 東日本大震災における運用

  3 福祉避難所

  4 災害前の体制整備――自治体が準備しておくべきこと

  5 災害対策基本法の改正と災害救助法の改正



第2章 被災者生活再建支援法

  1 運用の歴史

  2 現行支援法の目的・性格

  3 発動要件 適用世帯

  4 発動要件・適用世帯をめぐる問題

  5 支援内容

  6 今後の課題



第3章 災害弔慰金等法

  1 趣旨

  2 制度概観

  3 今後の課題



第4章 自治体の独自施策

  1 自治体の独自施策

  2 東日本大震災における独自施策



第5章 地震保険・共済制度

  1 現行の制度概観

  2 地震保険強制化の可能性



第6章 その他の制度

  1 罹災証明書の発行――建物被害認定

  2 生活保護法

  3 義援金

  4 復興基金・復興交付金

  5 その他の被災者支援制度

  6 原発事故



第7章 被災者支援における権利保障の仕組み

  1 着眼点

  2 罹災証明―建物被害認定調査

  3 被災者生活再建支援法

  4 生活保護法

  5 災害弔慰金等法―災害関連死の調査

  6 自治体の独自施策

  7 災害救助法

  8 むすび



第2編 自然災害と個人情報



第1章 災害時要援護者の避難支援

  1 災害時要援護者

  2 要支援者避難支援のプロセス

  3 要支援者情報の収集・共有の三方式

  4 市町村による収集・共有の手法――同意をめぐる論点

  5 市町村による収集・共有の手法――同意によらない個人情報の活用

  6 地域における個人情報保護



第2章 支援団体への情報提供

  1 東日本大震災における具体的事例

  2 支援団体から見た要援護者の個人情報保護

  3 立法的解決についての吟味

  4 情報提供促進に向けての提案

  5 今後の課題



第3章 被災者台帳システム

  1 経緯と概要

  2 岩手県の被災者台帳システム

  3 その他の被災者台帳システム

  4 政策法務上の課題

  5 被災者台帳と2013年災対法改正等

  6 災害前からの台帳システム構築の必要性



第3編 自然災害と学校・教育



第1章 学校における防災のあり方

  1 これまでの経緯

  2 学校と防災に関する法令

  3 学校における安全確保

  4 防災施設としての機能確保

  5 学校と地域との関係

  6 災害後の学校・教員

  7 今後の課題



第2章 防災教育のあり方

  1 防災教育の意義

  2 防災教育の法制度上の位置づけ

    (1)災害対策基本法 (2)その他の法律 (3)学習指導要領等における防災教育

  3 法知識を得ないことによるデメリット

  4 災害に関する法知識の実態

  5 なぜ、法知識が普及しないのか?

  6 法知識を獲得する意義と内容

  7 新たな防災教育に向けての課題

  8 「防災教育」と「法教育」との融合に向けて



第4編 被災者支援の提言に向けた法知識



第1章 災害法制概説

  1 災害法制の特徴

  2 災害法制史概観

  3 東日本大震災以降の災害対策基本法の見直し

  4 防災行政と法令

  5 防災行政の手法と活動様式



第2章 自然災害と憲法

  1 国家と自然災害――基本権保護義務

  2 社会国家原理・公平性原則

  3 自己決定・個人の尊重

  4 私有財産制・個人補償否定論

  5 国際的な基本原則・比較法

  6 災対法による基本理念の明確化



第3章 被災者支援法システムの設計

  1 本章の意義

  2 リスク分担の問題 国・自治体―共同体―個人の関係

  3 被災者支援法制度間の関係――各制度の守備範囲の整理

  4 被災者支援の対象

  5 被災者支援 給付・サービスの支給要件

  6 被災者支援の手段

  7 被災者支援のタイミング・期間

  8 総合的な生活再建支援制度に向けて

  9 法システムの方向性