雑誌詳細:法律時報  2012年5月号

2012年5月号 通巻 1046号

  • 紙の書籍
毎月27日発売
[特集1]
憲法と国際人権法
──共通の人権規範の確立に向けて
定価:税込 2,096円(本体価格 1,905円)
発刊年月
2012.04
雑誌コード
08027
判型
B5判
ページ数
224ページ

内容紹介

国内・国際共通の人権規範の確立に向けて、各種の人権問題に対して国際人権法の適用の可否を、憲法・刑事法などの国内法学者の立場から検討する。

【法律時評】

ポスト3.11のコミュニティ――憲法学の情報系・空間系・時間系……駒村圭吾



■特集=憲法と国際人権法――共通の人権規範の確立に向けて



憲法と国際人権法――共通の人権規範の確立に向けて・企画の趣旨……東澤 靖



グローバル化世界における公法学の再構築

――国際人権法が憲法学に提起する問いかけ……山元 一



国際人権法から見た憲法規範の「限界」と可能性……薬師寺公夫



新たな人権救済制度がもたらす人権規範の共通化

――個人通報制度と国内人権機関……齊藤正彰



身近な表現の自由の擁護のために……川岸令和



死刑制度をめぐる問題……高山佳奈子



刑事拘禁における拷問および残虐・非人道的処遇等の禁止・防止……佐藤元治



刑事手続における武器対等原則の意義とその適用可能性……斎藤 司



退去強制から保障されるべき人権……門田 孝



マイノリティの保護――自由権規約27条の国内適用をめぐって……馬場里美



国際人権規約と憲法25条……葛西まゆこ



女性差別撤廃条約による間接差別法理の展開における課題と可能性……長谷川 聡



人種差別と国家の差別撤廃義務……棟居快行



女性に対する暴力は差別の表れである――国際人権法からみた女性に対する暴力……後藤弘子



国際人権規範の実現への待望――台湾における両規約実施2年目における検討

 ……張 文貞 翻訳 娜 仁花 翻訳監修 東澤 靖



●論説

人権規定の「私人間適用」と「第三者効力」……高橋和之



連邦と憲法理論

――ワイマール憲法理論における連邦国家論の学説史的意義をめぐって・上……林 知更



財産権保障における「近代」と「前近代」――震災とTPPを契機とする再考・5……中島 徹



●座談会

金子宏先生に聞く 第2回 所得概念論、経済学との関係

 ……金子 宏・中里 実・渋谷雅弘・藤谷武史



●論説

ウィーン売買条約等の国際取引法は、国内民法の改正に

影響を与えるべきなのか……ジェラルド・マクリン 翻訳 渡辺修一郎



ロシア連邦憲法裁判所の判決――2011年……小森田秋夫・佐藤史人



研究者養成システムの「再生」に向けた提言……民科法律部会「法学研究・教育特別委員会」



「政治法百科事典」立ち上げに寄せて……塚本俊之



●連載

イギリス憲法の実像――その歴史的文脈・13……戒能通厚



【取引法研究会レポート】

無権限弁済受領者による損害の不発生の主張と信義誠実の原則……平井慎一



【強行法と任意法】

民法規定と異なる合意・特約の問題性および論点……椿 寿夫



【B&Aレビュー】

木村愛子著『賃金衡平法制論』……菅野淑子



民法(債権法)改正検討委員会編『詳解債権法改正の基本方針』●民法学のあゆみ……松岡久和



松原久利「責任阻却事由と事前責任」●刑事法学の動き……鈴木茂嗣



【民事判例研究】

民法94条2項類推適用の可否――予告登記存置事例……田中淳子



【刑事訴訟法判例研究】

悪性格証拠の許容性……高平奇恵



【労働判例研究】

高年齢者継続雇用制度に基づく地位確認及び賃金支払請求――津田電気計器事件……川口美貴



【史料の窓】

明治天皇と巡幸写真……岩壁義光





最高裁新判例紹介  新法令解説  文献月報・判例評釈  メモランダム

2012年6月号(5月26日発売)予価1600円(税込)

特集=大規模災害と市民生活の復興

東日本大震災により被災した市民、被災地の現状を踏まえ、復興のために法そして法に携わる者が果たすべき役割を考えるとともに、大規模災害に備えるための提言を行う。