雑誌詳細:こころの科学  2025年5月号

2025年5月号 通巻 241号

  • 紙の書籍
  • 電子書籍
偶数月17日発売
[特別企画]
子どもと大人 支援のはざま
上鹿渡和宏/編
定価:税込 1,496円(本体価格 1,360円)
紙の書籍・POD・アーカイブズの価格を表示しています。
電子書籍の価格は各ネット書店でご確認ください。
在庫あり
発刊年月
2025.04
ISBN
978-4-535-14141-4
雑誌コード
63957
判型
B5判
ページ数
124ページ
定期購読申込ページへ

内容紹介

「18歳の壁」とも呼ばれてきた、子ども期と成人期の支援の断絶。当事者である子ども・若者の目線を踏まえ、支援の本質を探る。


●巻頭に 「信頼できる情報」はどこに……宮岡等
_________________________________

■特別企画 子どもと大人 支援のはざま 
上鹿渡和宏(早稲田大学人間科学学術院教授)=編

_________________________________

■座談会
「支援」と「はざま」を考える
——社会的養護を経験した支援者の視点から
  ……荒川美沙貴・畑山麗衣・中村みどり・上鹿渡和宏


●支援を貫く視座
すべての子どもの権利が保障される社会になるために必要なこと
  ……浦 弘文

パーマネンシーとは何か——その保障に向けて……畠山由佳子

アタッチメントから考える社会的養護の課題と支援……御園生直美


●社会的養護をめぐって
社会的養護の「その後」から考える……永野咲

里親、 ファミリ ーホーム、障害児・者支援の経験から
  ……北川聡子

15、18、20、22歳、そして壁はなくなったが……
——児童養護施設、自立援助ホーム、児童育成支援拠点事業の経験から
  ……福田雅章

[インタビュー]人生のハンドルは私が握る——里親子の経験から
  ……小賀坂小春・齋藤直巨


●さまざまな支援の現場から
ヤングケアラー・若者ケアラーに“そっと”寄り添う……門田行史

児童精神科医の立場から——メンクライジング・アプローチの可能性
  ……渡部京太

発達障害のある大学生の支援をつなぐ……渡邊慶一郎

妊娠葛藤相談(にんしんSOS) の現場から……赤尾さく美


●エッセイ
「寄り添わない支援」を広げたい……奥村春香

見えない権威性を帯びる大人たち——20代と30代のはざま
  ……士肥潤也

「卒業」をめぐる葛藤——中高生の居場所づくりの現場から
  ……李姻植

子とも・若者から見た「支援」の世界
——傍で過ごす大人として想像した風景……鈴木晶子

非行がやむ頃みえるもの——子ともの支援は成人で終えられるのか
  ……堀井智帆

_________________________________

■視点
守秘義務を考える——ネガティヴ・ケイパビリティを養うために
  ……筒井亮太


■連載
混沌の中で、「私」を結ぶ
——自閉スペクトラム症と精神病理学(3)
背中の存在と意味……清水光恵

こころとキャリアの羅針盤——働く人と職場を支える(12)【最終回】
多職種連携と心理職の強み……松本桂樹

みえているけど“気づかないこと”——ナラティヴの向こう側(11)
「カサンドラ症候群」という物語……山本智子

ケアを支える言葉と対話——こころを診る、そのまえに(9)
伴走するということ……大石 智

性暴力とわたしたち——未来を生きるレジリエンス(8)
無自覚な特権とガスライティング……新井陽子


****************************************

■ほんとの対話
岩宮恵子『思春期心性とサプカルチャー』……葛西真記子

河邊憲太郎『「死にたい」子どもたちと向き合う11のポイント』
  ……神谷俊介

今福章二編著『文化としての保護司制度』……浜井浩一


■こころの現場から
少年老い易く、雪掘り難し(福祉事務所)……高野正秀
カスタマー(?)ハラスメント(弁護士事務所)……青木志帆


■伝言板

こころの科学242号(2025年7月号)

特集=「支援なんていらない!」——本人・家族の思い、支援者の葛藤

ひきこもりや依存症を抱える人など、他者からの助けを拒む人はいる。その背景に思い巡らせ、支援者にできることを考える。

●2025年6月17日発売予定/予価1,496円