雑誌詳細:法律時報  2006.10月号

2006.10月号 通巻 975号

  • 紙の書籍
毎月27日発売
[特集1]
現代家族をめぐる法状況――個人の尊厳と両性の平等をめぐって
定価:税込 1,466円(本体価格 1,333円)
在庫なし
発刊年月
2006.09
雑誌コード
08027
判型
B5判
ページ数
152ページ

内容紹介

日本の家族は、紐帯が緩くなり個人主義化が進むなど、変貌してきているが、なお欧米での変化のレベルには達していない。また、家族をめぐる法状況においては、個人の尊厳・両性の平等をめざす動きに対し、憲法24条の改正案等という形で、それに反する動きも打ち出されている。このような状況を、欧州の家族関係立法とも比較しつつ分析し、これからの家族のあり方について多角的に考える。

【法律時評】

警察国家への衝動と裁判所

――国公法・社会保険事務所職員事件をめぐって 大久保史郎



特集=現代家族をめぐる法状況――個人の尊厳と両性の平等をめぐって



本特集の趣旨 高橋朋子

現代家族と国家・ジェンダー――男女共同参画社会の家族像 辻村みよ子

憲法24条と憲法「改正」・教育基本法「改正」 植野妙実子

1996年「民法の一部を改正する法律案要綱」とその後の状況 二宮周平

労働法と家族生活――「仕事と生活の調和」政策に必要な観点 浅倉むつ子

保護者の就労と育児の両立支援策

――(労働)市場、家族の変容と少子化の進行の中で 福田素生

「介護の社会化」――その問題構成 藤崎宏子

離婚に伴う子の処遇と平等原則

――エホバの証人をめぐるヨーロッパ人権裁判所裁判例を参照して 幡野弘樹

北欧における労働法状況と家族 菅野淑子



小特集=水俣病・新たな国家賠償訴訟の意義



水俣病関西訴訟最高裁判決後の新たな国賠訴訟の意義 園田昭人

水俣病認定申請放置の行政責任 内川寛

原告を代表して 大石利生



【論説】

障害者の参政権保障――発声障害を持つ議員の発言保障をめぐって 川崎和代

政府保障事業をめぐる現代的課題 肥塚肇雄



《連載》代理の研究――法律行為研究会

親権者の法定代理権の範囲 前田泰



【民事判例研究】

集合住宅自治会に対する退会申入の有効性 星野豊

期限の利益喪失特約と貸金業法43条1項にいう支払いの「任意性」 山田希



【刑事訴訟法判例研究】

おとり捜査の適法性 川崎英明



【労働判例研究】

一部組合員の基本的労働条件に関する労働協約不利益変更の手続と効力

――日本郵便逓送(協約改訂)事件 斉藤善久



【最高裁新判例紹介】

刑事事件

――平成17年3月18日第一小法廷決定(刑の執行猶予言渡取消決定に対する

即時抗告棄却決定に対する特別抗告事件)

平成17年10月24日第二小法廷決定(勾留理由開示の期日調書の謄写を

      許可しないとの裁判に対する準抗告棄却決定に対する特別抗告事件)

平成17年11月21日第二小法廷決定(私的独占の禁止及び公正取引の確保に

関する法律違反被告事件)



【史料の窓】

陸奥宗光、台閣を去る 堀口修



新法令解説

文献月報・判例評釈

メモランダム