雑誌詳細:こころの科学  (2007年11月号)

(2007年11月号) 通巻 136号

  • 紙の書籍
偶数月17日発売
[特別企画]
解離
田中究=編
定価:税込 1,362円(本体価格 1,238円)
在庫なし
発刊年月
2007.10
ISBN
978-4-535-14036-3
雑誌コード
63955
判型
B5判
ページ数
150ページ

内容紹介

意識の統合が失われる現象である「解離」。PTSDや虐待など現代的な衣をまとって語られることが多いが、古くから広く見られる現象でもあった。歴史や文化的側面を振り返りつつ、解離の現在を明らかにする。

巻頭に――面接と立場  宮岡等



特別企画

解離  田中究=編



[座談会]解離現象をめぐって

……… 中井久夫・飯田喜彦・藤川洋子・亀岡智美・片田珠美・田中究



●歴史・文化と解離

精神分析は解離とどうつきあってきたか  森茂起

われを失い・われに返る効用―「解離」の周辺  宮川香織

民俗としての解離、すなわち憑依状態  千丈雅徳



●臨床と解離

現代日本の解離性同一性障害  岡野憲一郎

境界性パーソナリティ障害と解離性障害  林 直樹

心的外傷はいかにして解離現象をもたらすか―神経生物学的視点も含めて 飛鳥井望

エリクソニアンはいかに解離とつきあうのか 中野善行

解離現象・解離性障害への懐疑 鈴木茂

臨床でほどよく解離とつきあうには 青木省三



●現代と解離

多重人格はなぜ人を魅了するか 春日武彦

「解離とはなにか」とはなにか  斎藤環

解離をめぐって考えていること 田中 究



論説

働くもののメンタルヘルスの向こう側

─新自由主義こそ立ち向かうべき相手ではないか 天笠崇



追悼

河合隼雄先生を偲ぶ 氏原寛



連載

臨床を支える言葉(4)失敗を丁寧に後始末する 遠藤裕乃

児童精神医学フロントライン(3)学習障害を科学する 根來秀樹

都市型臨床の時代(8)都会の仕事人たち(1) 井原裕

学び方の違う子どもたち(10)恋と性の話 畠垣智恵

うつ病の真実(17)うつ病の科学―モノアミンを超えて 野村総一郎

ほんとの対話山上敏子著『方法としての行動療法』 神田橋條治

アントン・トルマン著『うつ病』 樋口輝彦

ダニエル・タメット著『ぼくには数字が風景に見える』 杉山登志郎

杉山登志郎著『子ども虐待という第四の発達障害』 小林隆児



こころの現場から

夏休み──(小学校) 山際敏和

巡回相談──(特別支援学校) 鈴木彰典



伝言板