雑誌詳細:こころの科学  (2006年 3月号)

(2006年 3月号) 通巻 126号

  • 紙の書籍
偶数月17日発売
[特別企画]
妄想 
岡崎祐士=編
定価:税込 1,466円(本体価格 1,333円)
在庫僅少
発刊年月
2006.02
旧ISBN
4-535-14026-
ISBN
978-4-535-14026-4
雑誌コード
63955
判型
B5判
ページ数
162ページ
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内容紹介

妄想はこころの投射であり、社会と時代を映しだす。妄想について、その形式と多様な内容、そのメカニズム、その扱い、その社会的事象との関連について議論されてきた。2006年の時点に立って、周辺概念との異同と移行を見極め、内側の多様性を知り、その発生の仕組みと対処について考察していく。

●巻頭に――こころに迫る機械の影 青木省三



特別企画

妄想 岡崎祐士=編



1 妄想とは

「妄想」を考える―「信念」「思い込み」と対比して 関根義夫

妄想の心理学的メカニズム 丹野義彦

妄想発生の脳メカニズム 齋藤治

妄想内容の変遷―統合失調症と妄想 春日武彦

老年期と妄想 谷井久志

アルコール・薬物依存の妄想 古川愛造・樋口進

『頭蓋骨の中の実験室』

―「妄想(まよいごと)」生滅がもたらすもの 宮川香織

宗教的信念と宗教妄想 大宮司信

妄想とのじょうずな付き合い方 原田誠一

妄想に薬が効くということ 福田正人・竹吉秀記・米村公江



2 さまざまな妄想

嫉妬妄想・被愛妄想 船山道隆・濱田秀伯

解離、多重人格における妄想 岡野憲一郎

自己愛と誇大妄想 岡田尊司

身体と妄想 越野好文

錯覚と妄想―カプグラ症候群 小泉明

文学にみる妄想への対応 高橋正雄

妄想の足跡 酒井明夫

時代の投影としての妄想 秋元波留夫



[エッセイ]妄想をめぐって

中井久夫/西園昌久/臺弘/保崎秀夫/松本雅彦/山下格

藤縄昭/融道男/竹中星郎/山内俊雄/松下正明/風祭元/広瀬徹也



●論説

ナラティヴとエンボディメント

 ―社会的構築主義と構成主義の身体論 菅村玄二



●連載

うつ病の真実(7)旧約聖書にみるうつ病 野村総一郎

タイムマシン心理療法(6)他力本願のジュンコ 黒沢幸子

人格障害という「現象」(10)

境界性人格障害の自己治癒援助

―自己学習治療から学ぶこと 林 直樹



●ほんとの対話

八木剛平著『現代精神医学定説批判』 神田橋條治

内海健著『精神科臨床とは何か』 藤山直樹

山登敬之著『子どもの精神科』 加茂登志子

融道男著『図解雑学 心と脳の関係』 風祭 元



●こころの現場から

一冊のノートから――(小学校) 山際敏和

忘れられない感想文――(養護学校) 鈴木彰典



121~126号・総目次

伝言板