雑誌詳細:法律時報  2010年2月号

2010年2月号 通巻 1018号

  • 紙の書籍
毎月27日発売
[特集1]
情報の偏在と民事訴訟
定価:税込 1,676円(本体価格 1,524円)
在庫なし
発刊年月
2010.01
雑誌コード
08027
判型
B5判
ページ数
160ページ

内容紹介

民事訴訟の当事者間に情報力の格差が存在することを前提として、適正な裁判を実現するために何が必要か、さまざまな角度から提言・問題提起を試みる。

【法律時評】

政権交代と政策変更――八ツ場ダム建設中止問題を題材に/越智敏裕



■特集=情報の偏在と民事訴訟



情報の偏在と民事訴訟の諸原則/酒井 一



[提訴前の情報収集活動]

 (1)情報偏在事例における訴訟準備活動/清水正憲

 (2)情報の偏在事例における訴訟準備活動――制度的・理論的分析/畑 宏樹



[訴訟中における資料の収集と提出]

 (1)情報偏在事例における資料収集と提出――実例の紹介を中心として/海渡雄一

 (2)情報の偏在と訴え提起後の情報・証拠の入手――当事者照会・文書提出命令を中心に/園田賢治



情報の偏在事例における裁判所の対応/石田秀博

事実認定と証明――民事訴訟法理論の立場から/八田卓也

行政訴訟における情報の偏在と解消可能性――判例に沿った若干の検討/春日偉知郎

民事紛争における外国法に関する資料の収集――国際的システム構築の動き/長田真里



【論説】

アスベスト被害と国の責任――泉南アスベスト訴訟の課題/吉村良一

中国不法行為法(侵権責任法)の制定と中国民法の動向/加藤雅信・森脇 章

中華人民共和国不法行為法/森脇 章・石黒昭吉(訳)



民法改正を考える(9)

債権法改正の必要性を問う――「契約ルールの世界的・地域的統一化」への批判を中心に/角 紀代恵



民法改正を考える(10)

債権法改正論議に期待する――民法改正国民シンポジウム開会の辞/青山善充



「民法改正国民シンポジウム:『民法改正 国民・法曹・学界有志案』の提示のために」を終えて(上)

/加藤雅信・芦野訓和・中野邦保・伊藤栄寿



「情報の差押」という制度の在り方について/劉 芳伶



憲法理論の再創造(19)

「安全」と情報自己決定権/小山 剛



公私協働の最前線(21)(最終回)

公私協働の最前線の課題――20回の連載を振り返って/人見 剛



多角的法律関係の研究(20)

フランチャイズ契約と多角的法律関係/藤原正則



【民事判例研究】

代理出産契約に基づき出生した子の親子関係/星野 豊



【刑事訴訟法判例研究】

犯行メモの証拠能力(迎賓館事件)/伊藤 睦



【労働判例研究】

労災の損害賠償額の算定にあたり、被害者の基礎疾患を理由に過失相殺することの可否――NTT東日本北海道支店(差戻審)事件/開本英幸



【史料の窓】

岩倉具視と赤十字/黒沢文貴

国際経済法と国際人権法の交錯

グローバリゼーションの進展に伴いWTO体制が浸透しつつあるなか、先住民族、途上国の人権等でマイナスの影響が出ている。国際経済法と国際人権法の交錯について多角的に検討する。