雑誌詳細:こころの科学  (2010年5月号)

(2010年5月号) 通巻 151号

  • 紙の書籍
偶数月17日発売
[特別企画]
いじめ・不登校・学校
田中 究(神戸大学医学部精神科神経科)/編
定価:税込 1,466円(本体価格 1,333円)
在庫僅少
発刊年月
2010.04
ISBN
978-4-535-14051-6
雑誌コード
63956
判型
B5
ページ数
150ページ
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内容紹介

不登校が、子ども個人の病理から、誰にでも起きるものとされるようになって久しい。いじめ、不登校など、群れになじめない子どもへの対応が医療現場から学校現場へと委ねられたいま、支援はどうあるべきなのだろうか。

巻頭に――校則違反?…青木省三





特別企画=いじめ・不登校・学校…田中 究=編



 不登校という育ちと学校…佐伯敏光

 不登校を超え、みずからを生きる―不登校生が暮らす現場より…宇都宮誠

 通級指導教室に通う子どもたち…齊藤和志

 保健室からみえる学校の風景…川上英子・大波由美恵

 大人の都合・大人の安心―児童精神科からみた学校の風景…塚本千秋

 私が見た「子どもの姿」…阿部惠一郎

 児童相談所からみえる学校の風景…金井 剛

 司法臨床の立場からみた学校の風景…橋本和明

 いじめ・不登校と高機能広汎性発達障害…杉山登志郎

 いじめと自傷行為…松本俊彦

 学校不適応を予防する―学校関係者だからできること…小林正幸・副島賢和・早川惠子

 不登校へのブリーフセラピー…津川秀夫



 [エッセイ]保健室に現れた子どもたち

       つなげてゆく支援…堀篭ちづ子

       治療が必要な母親と出会って…齋藤博子

       子そだち親そだち…相澤久美子

       「いじめ」の切ない背景…根舛セツ子

       うつを乗り越えた美紀…竹浪優子



 [座談会] 「不登校」の四五年をふりかえって…清水將之・宇都宮誠・田中 究









論説



 ケータイメールにみる若者の価値意識…中島純一









対談



 芸術と芸術療法のあいだで…浅利慶太・増野 肇









新連載



 子どものこころ・子どもの遊び



  (1)自閉症の男児がみずから創出した遊び…伊藤良子









連載



 心理療法で何がおこっているのか(14・終)ふれる…桑原知子

 ビミョーな子どもたち(4)精神科医は不登校から戦線離脱したのか…武井 明

 子どもたちの「できること」を伸ばす

  (6)双方向コミュニケーションを学ぶ…田ノ岡志保・辻井正次

 臨床を支える言葉(19)目に見えるものと見えないものの狭間で…遠藤裕乃

 新世代の認知行動療法入門(4)マインドフルネスはどのようにして実践するか…熊野宏昭









ほんとの対話



 山下 格『誤診のおこるとき』…樋口輝彦

 濱田秀伯『精神症候学 第2版』…江口重幸

 藤川洋子編著『非行臨床の現場からとらえた子どもの成長と自律』…浜井浩一

 好井裕明編『排除と差別の社会学』…桜井 厚









こころの現場から



 どこまでが「教育相談」か――(高等学校)…淺谷 豊

 君の名を呼ぶ――(児童養護施設)…内海新祐







伝言板

こころの科学152号

特別企画=治療に疑問を感じたら

最近、紹介されて来院される患者さん、みずから別の医師の診察を求めて来院される患者さん、産業医として接した(主治医は別にいらっしゃる)患者さんが、それまでの治療に関する疑問や不満を口にされる場面が増えた。治療内容をうかがうと、ばらつきが大きく、ときには明らかに不適切な治療であることもある。

患者さんのそのような疑問や不満にどう答えるのがいいのだろうか。精神医療をよくする方向性を探ってみる。



6月25日発売 予価1143円