雑誌詳細:法律時報  2016年7月号

2016年7月号 通巻 1101号

  • 紙の書籍
毎月27日発売
[特集1]
当事者と判決効をめぐる民事訴訟法理論
定価:税込 1,925円(本体価格 1,750円)
在庫なし
発刊年月
2016.06
雑誌コード
08027
判型
B5判
ページ数
160ページ

内容紹介

確固たる理論として確立されてきた概念や原則に対し、一見相容れない結論を示す判例が出現している。本企画では判例が提起する重要問題を取り上げ、理論の再点検を試みる。

【法律時評】
原発政策と司法審査……越智敏裕

■特集 当事者と判決効をめぐる民事訴訟法理論
当事者能力と当事者適格の交錯……名津井吉裕
判決効の拡張と第三者の救済——詐害再審と独立当事者参加について……安達栄司
弁論主義と職権探知主義の関係……笠井正俊
判決効拡張・訴訟承継における承継人概念——実体適格と訴訟追行権……鶴田 滋
債権者代位訴訟における債務者の権利主張参加……越山和広
共同訴訟と判決効の主観的範囲……青木 哲
第三者の訴訟参加——共同訴訟的補助参加を中心に……本間靖規

■小特集 グローバル化社会における法学教育
グローバル化社会における法学教育……高山佳奈子(高はハシゴ高)
法学教育における理論と実務——グローバル化する臨床法学教育と日本……須網隆夫
九州大学におけるグローバル・ローヤー育成の22年とこれから──多様性の中の普遍性を求めて……五十君麻里子
フランスにおける法律家の養成について──検討のための序章……クリストフ・ジャマン=ミカイル・クシファラス(訳:金塚彩乃)

●論説
特定秘密保護法罰則の再検討——知る権利と漏えい罪の対向犯的性格……斉藤豊治
「改正」刑事訴訟法は批判に答えたか?……渕野貴生

●連載
・憲法学からみた最高裁判所裁判官・15……木下智史
 体制維持のための憲法判断方法論構築──香城敏麿
・「国家と法」の主要問題 Le Salon de théorie constitutionnelle・13……片桐直人
 「貨幣国家」と憲法——財政作用の再検討にむけた予備的・準備的考察の一環として
・民法理論の対話と創造・2-2……伊藤栄寿
 区分所有の構造に関する議論と展開(下)――共有論における区分所有

【B&Aレビュー】
安部祥太「被疑者取調べの録音・録画と記録媒体の証拠法的取扱い」●刑事法学の動き……辻本典央
【EU法判例研究】
フェイスブック個人情報域外移転事件……中村民雄
【民事判例研究】
普通傷害保険契約約款の規定する「外来の事故」の解釈……星野 豊
【刑事訴訟法判例研究】
勾留中の被告人の拘置所居室等の捜索・差押……川崎英明
【労働判例研究】
職種変更の同意に必要とされる任意性とその判断基準──西日本鉄道(B自動車営業所)事件……上田絵理
【史料の窓】
知られざる大正天皇の書翰……真辺美佐

第66回“社会を明るくする運動”に寄せて……眞鍋芳明
最高裁新判例紹介/新法令解説/文献月報・判例評釈/メモランダム

2016年8月号(2016年7月27日発売)予価1850円+税

特集=財政法学の体系的再構築に向けて

財政の法的統制の確保は喫緊の課題である。にもかかわらず、十分な議論が積み重ねられていない現状を踏まえ、気鋭の研究者が集い財政法学の体系的再構築を目指す渾身の特集。

財政・予算・会計──財政法の基礎を巡る一考察……片桐直人
財政と金融市場の「法的な距離」──財政法学の研究課題の提示に向けて……藤谷武史
財投改革と財政の金融的側面の変容……上田健介
財政・時間・責任──時間整合的な財政統制の限界と可能性……神山弘行
予算編成過程と将来予測……宍戸常寿