雑誌詳細:法律時報  2018年2月号

2018年2月号 通巻 1121号

  • 紙の書籍
毎月27日発売
[特集1]
岐路に立つ法人所得課税
定価:税込 1,925円(本体価格 1,750円)
在庫なし
発刊年月
2018.01
雑誌コード
08027
判型
B5判
ページ数
168ページ

内容紹介

法人所得課税制度の根幹に関わるような問題が、世界的に相次いでいる。店舗など一定の「場所」を前提とする現状の仕組みそのものに構造的な限界はないのか。各国の施策にも目を向け、理論的に迫る。

【法律時評】
所有者不明土地問題の検討課題……武川幸嗣

【判例時評】
受信契約制度の合憲性——最高裁2017年12月6日大法廷判決……長谷部恭男


■特集
岐路に立つ法人所得課税

企画趣旨……太田 洋
法人所得課税の勃興と隆盛……高橋祐介
法人所得税における仕向地原則の採用とその実現可能性……藤岡祐治
キャッシュ・フロー法人税の理論と課題……長戸貴之
上場企業の留保利益に対する課税と配当・賃金・設備投資……渡辺徹也
サービスPE・仮想PEの可能性と限界……浅妻章如
所得相応性基準の導入に関する諸問題……伊藤剛志
BEPSプロジェクトの限界と法人所得課税の黄昏……古賀敬作
法人税の課題と未来……渕 圭吾


■小特集
政府活動のガバナンス

企画趣旨……亘理 格
自衛隊「日報」問題と情報公開の機能……板垣勝彦
森友学園事件から見えてくる法的問題——随意契約・公文書管理・情報公開……村上裕章
辺野古新基地建設工事における国の無許可の岩礁破砕
——水産庁の突然の漁業法解釈変更の背後にあるもの……人見 剛
文部科学省再就職斡旋事件……徳本広孝
加計学園問題と情報公開・公文書管理……藤原靜雄


●論説
租税国家原理とドイツ財政憲法の構造転換……三宅雄彦

●連載
戦後憲法学の70年を語る——高橋・高見憲法学との対話・3-1
第7回 司法権の概念
……高橋和之・高見勝利/宍戸常寿・林 知更・小島慎司・西村裕一

原発問題から検証する公法理論・3
規制基準とリスクの社会的受容性……黒川哲志

民法理論の対話と創造・11-2 [最終回]
[座談会] 民法学のなやみ(下)——「民法理論の対話と創造」を振り返って
……藤澤治奈・白石 大・荻野奈緒・齋藤由起・高 秀成・水津太郎・鳥山泰志・根本尚徳・伊藤栄寿・山城一真

拐取罪を巡る比較法的・沿革的分析・3-1
オーストリア刑法における未成年者の引離しを巡る議論状況(上)
——両親による子の奪い合い事例を中心に……佐藤陽子

労働法理論の探究・4-2
労働法における企業パラダイムの現状と可能性(下)……矢野昌浩


【債権法判例の行方】
数量に関する契約不適合と損害倍賞の内容……田中 洋

【特別刑法判例研究】
実包が装てんされていることを失念・忘却した場合の不法装てん罪の故意……小池直希

【労働判例研究】
定年後継続雇用条件の適法性——トヨタ自動車ほか事件……井川志郎

【史料の窓】
「五箇条の御誓文」異聞……堀口 修


新法令解説/文献月報・判例評釈/メモランダム

2018年3月号(2018年2月27日発売)予価1750円+税

特集=運送法・海商法改正に向けた動き——理論と実務からの検証

100年以上前に制定された運送・海商法は改正が予定されている。法改正は理論的・実務的にどのような意味を持つのか。研究者と実務家が対になり改正案の多面的検討を行う。
1 運送法・海商法改正案……野村修也(中央大学)
2 荷送人の義務……清水真希子(大阪大学)/雨宮正啓(弁護士)
3 運送人の責任……箱井崇史(早稲田大学)/池山明義(弁護士)
4 船舶の利用に関する契約……小林 登(成蹊大学名誉教授)/山口修司(弁護士)
特別企画=PACL(アジア共通法原則)への挑戦
金山直樹(慶應義塾大学)/加藤雅之(神戸学院大学)/曽野裕夫(北海道大学)/田岡絵理子(国士舘大学)/リット・デイビッド(慶應義塾大学)