雑誌詳細:法律時報  2008.8

2008.8 通巻 999号

  • 紙の書籍
毎月27日発売
[特集1]
行刑の現状と課題――刑事収容施設法施行後の検証
[特集2]
日の丸・君が代裁判の現段階
定価:税込 1,572円(本体価格 1,429円)
在庫なし
発刊年月
2008.07
雑誌コード
08027
判型
B5
ページ数
168ページ

内容紹介

2007年6月からの刑事収容施設法の施行により、新たな行刑の歴史が始まった。本特集では、同法の運用に当たる実務家と受刑者処遇の問題を検討してきた研究者との両サイドからの論考により、同法施行後の現状と課題を伝えるとともに、行刑の将来を見据えた提言を試みる。

【法律時評】



我那覇選手事件とスポーツ仲裁裁判所の裁定………上柳敏郎







■特集 行刑の現状と課題──刑事収容施設法施行後の検証







企画の趣旨………只木 誠



なぜ新たな立法化が必要であったのか………鴨下守孝



受刑者処遇の基本制度はどのように変わったのか………松村憲一



改善指導の現状と課題………富山 聡



刑務作業の現状と課題………大橋 哲



被収容者の権利自由について………児玉一雄



新法における被収容者の不服申立制度………青山 純



刑事収容施設法の下における施設内処遇と社会内処遇の効果的連携の新たな展開



 ………染田 惠



PFI刑務所の現状と課題………室井誠一



今後の矯正(刑事施設)建築──建築の空間性能について………大塚明弘



受刑者の社会復帰と施設内処遇の課題………安部哲夫



戦後監獄法改正史と被収容者処遇法



 ──改革の到達点としての受刑者の主体性………石塚伸一



刑事収容施設法の意義と課題………藤本哲也



新法の理念と受刑者の法的地位………本庄 武



福祉施設としての刑務所──国の社会復帰支援義務を考える………後藤弘子







■小特集=日の丸・君が代裁判の現段階







教師の日の丸・君が代拒否の教育の自由からの立論………市川須美子



「日の丸・君が代」訴訟における思想・良心の自由と教育の自由………成嶋 隆



アメリカ教育判例における国家忠誠儀式と教師の市民的自由………世取山洋介







【論説】



憲法理論の再創造(2)



平和主義──「相対化の時代」における憲法9条論の課題………愛敬浩二







公私協働の最前線(3)



アメリカ公法学における「協働」の観念について………稲葉一将







多角的法律関係の研究(2)



多角的法律関係の法的構造に関する研究序説



 ──複合取引に関する従来の見解の限界と今後の課題………中舎寛樹







【取引法研究会レポート】



本契約締結に至るまでの基本合意書の効力………堀 龍兒







【民事判例研究】



過払金返還請求訴訟における充当方法についての最高裁法理について………宮本幸裕







【刑事訴訟法判例研究】



警察官保管証拠と証拠開示命令の対象………斎藤 司







【労働判例研究】



深夜業免除者における深夜時間帯以外の労務提供不能の場合の使用者の帰責性



 ──日本航空インターナショナル事件………緒方桂子







【最高裁新判例紹介】



刑事事件──平成19年11月13日第三小法廷決定・平成19年11月14日第三小法廷決定・平成19年12月13日第三小法廷決定







【史料の窓】



座間止水の「村落社会主義」論………林 彰





新法令解説

文献月報・判例評釈

メモランダム

2008年9月号

立法による行政の変革と公法学

行政法の最近の主要な立法が日本法をどう変革し、どのような到達点にあるのか。今後の課題は何か。あわせて、通巻1000号記念企画として、「戦後法学と法律時報」も掲載する。