雑誌詳細:法律時報  2004.7

2004.7 通巻 946号

  • 紙の書籍
毎月27日発売
[特集1]
犯罪・非行に対する「責任」の所在――加害者を処罰するだけでいいのか
定価:税込 1,466円(本体価格 1,333円)
発刊年月
2004.06
雑誌コード
08027
判型
B5版

内容紹介

わが国も犯罪がすぐ隣りに在るという社会となり、それに対する刑事実体法上の変容、

すなわち、処罰の早期化、厳罰化、拡大化などが生じてきた。

今特集は、犯罪・非行に対して、責任論の視点から現在の犯罪・非行問題を取り上げ、分析する。

【法律時評】

 裁判員法の成立について 新倉修





特集=犯罪・非行に対する「責任」の所在

     ――加害者を処罰するだけでいいのか



企画の趣旨 高橋則夫

刑事責任の意義と限界 松原芳博

犯罪・非行に対する民事責任の意義と限界 小賀野晶一

犯罪・非行に対する修復責任の可能性 高橋則夫

少年非行と親の「責任」

  ――少年法の視点から考える 後藤弘子

犯罪・非行における被害者の自律性と責務について 安達光治

犯罪に対する地域社会の責任

  ――安全対策要綱と街路犯罪対策 石塚伸一

犯罪・非行に対するメディアの責任

  ――刑事立法・刑事政策との関係で 酒井安行

犯罪・非行に対する国家の責任

  ――紛争・対立の規範中心的な権力的平定から害中心的な討議的解消へ 前原宏一

リバタリアニズムから見た犯罪・非行への責任 森村 進

「責任の意味の問い」の位置について

  書評:瀧川裕英『責任の意味と制度――負担から応答へ』 宿谷晃弘



【論説等】

アンシャン・レジームと憲法 第6回(最終回)――第2章=新君主制と宗教改革(3)

長谷川正安

地方自治権論・再考 第4回 杉原泰雄

行政の情報化と電子的行政手続(下) 稲葉一将



札幌別院遺骨問題と「戦後補償」論(上)――隣国関係修復のあり方を求めて

吉田邦彦

第54回"社会を明るくする運動"強調月間に寄せて 大坪弘道





【B&Aレビュー】

川崎英明『刑事再審と証拠構造論の展開』 石塚章夫

原島重義『法的判断とは何か 民法の基礎理論』●民法学のあゆみ 松岡久和



【民事判例研究】

空クレジット契約における連帯保証人の錯誤

     ――印刷機械クレジット立替払事件 野口大作



【労働判例研究】

書面に明記されていない一時金支給合意の労働協約としての効力

     ――秋保温泉タクシー事件 名古道功



【最高裁新判例紹介】

刑事事件――平成15年12月13日第一小法廷決定(出入国管理及び難民認定法違反被告事件)



【史料の窓】

「革新同志会」による外務省改革趣意書 熊本史雄



 新法令解説

 文献月報・判例評釈

 メモランダム