雑誌詳細:法律時報  2003.10

2003.10 通巻 936号

  • 紙の書籍
毎月27日発売
[特集1]
刑事再審の課題と展望
定価:税込 1,466円(本体価格 1,333円)
発刊年月
2003.09
雑誌コード
08027
判型
B5判

内容紹介

刑事再審の現状を「逆流」とみるか「安定的運用」とみるかは議論の分かれるところであるが、再審による誤判救済の動きが沈静化していることは疑いない。しかし、重大事件の再審請求が減少しているわけではないし、注目すべき開始決定もある。依然として重要な現代的テーマである刑事再審について現段階の諸相を解明して対抗軸と課題を析出し、今後の展望を打ち出す。

【法律時評】

 着々と進む司法制度改革関連の法整備に、いかに魂を入れるか 佐藤鉄男



特集=刑事再審の課題と展望

刑事再審の現状と課題 川崎英明

無罪推定法理の実質化と再審 公文孝佳

再審請求事件の現段階 塚越正光

再審理論の再検討 中川孝博

明白性判断の構造 村岡啓一

[座談会]再審の展望と誤判救済

一瀬敬一郎・上田國廣・神山啓史・高田昭正・村岡啓一・川崎英明





小特集=情報化社会と住民――日本学術会議シンポジウム

シンポジウム「情報化社会と住民」について 植野妙実子

情報公開法・個人情報保護法の提唱と実現 堀部政男

情報公開の到達点と残された課題――不開示情報を中心に 岡村周一

情報公開審査会の実際から 浜川 清

情報公開と個人情報保護のはざまで――民主主義と自由主義の観点から 大隈義和



【論説等】

民科法律部会憲法問題特別委員会(8)

  「安全」による自由の侵蝕――「生活安全条例」がもたらす問題 清水雅彦



非営利の法人・団体と責任の諸相

法人・団責任研究会

(椿寿夫・織田博子・中舎寛樹・椿久美子・西島良尚・川島いづみ・北秀昭・岩崎政明)



中国の「死刑制限論」と「二年執行猶予つき死刑」 王 雲海



【修復的司法の動向】

アンドリュー・アシュワース「修復的司法に関するいくつかの疑念」 小林宏樹



【B&Aレビュー】

森英樹編『市民的公共圏形成の可能性――比較憲法的研究をふまえて』 浦田一郎

西原博史『学校が「愛国心」を教えるとき』 市川須美子



【民事判例研究】

死亡保険金の受取人変更行為は遺留分減殺請求の対象となりうるか 寺川 永



【労働判例研究】

採用拒否と不当労働行為――JR北海道・日本貨物鉄道(全動労)不採用事件 大和田敢太



【最高裁新判例紹介】

刑事関係―― 平成15年3月18日第二小法廷決定(国外移送略取、器物損壊被告事件)

       平成15年5月26日第一小法廷決定(覚せい剤取締法違反被告事件)



【史料の窓】

第一次世界大戦と臨時軍事調査委員 黒沢文貴





 新法令解説

 文献月報・判例評釈

 メモランダム