雑誌詳細:法律時報  2003.2

2003.2 通巻 927号

  • 紙の書籍
毎月27日発売
[特集1]
最近の刑事立法の動きとその評価──刑事実体法を中心に
定価:税込 1,466円(本体価格 1,333円)
発刊年月
2003.01
雑誌コード
08027
判型
B5判

内容紹介

近年、組織犯罪処罰法、ストーカー行為等規制法など刑事立法の活性化現象が起きている。

この傾向を特徴づけるキーワード「法益概念の機能低下」「処罰の早期化」「被害者保護と厳罰化」

「刑事実体法の国際化」を軸に、個別領域の立法の在り方の検討を行う。

【法律時評】

 東京大気汚染公害判決の問題点 吉村良一



特集=最近の刑事立法の動きとその評価──刑事実体法を中心に

 刑事立法の活性化とそのゆくえ――本特集の趣旨 井田 良

[第一部/総論]

 刑事立法と法益概念の機能 甲斐克則

 刑法的保護の早期化と刑法の限界 高橋則夫

 被害者保護と「厳罰化」 松原芳博

 実体刑法とその「国際化」――またはグローバリゼーション――に伴う諸問題 松宮孝明

[第二部/各論]

 危険運転致死傷罪の立法論的・解釈論的検討 井田 良

 報道の現場から見た危険運転致死傷罪

  ――東京都多摩市の泥酔ひき逃げ死亡事件を通して考える 末吉光太郎

 支払用カードの保護に関する刑法の一部改正 今井猛嘉

 ネットワークセキュリティの刑事法的保護 園田 寿

 人クローン個体の産生に対する刑事規制の検討 近藤和哉

 臓器移植法改正問題 川口浩一

 ストーカー規制法とDV防止法をめぐって 安部哲夫



小特集=難民保護の現在その2

 EUにおける庇護申請手続──事前審査手続の基準(Dublin Procedures) 佐藤以久子

 ドイツにおける難民保護制度――難民認定制度を中心にして 本間 浩

 オーストラリアの難民認定制度――難民再審査審判所の役割を中心に 大原 晋



【論説等】

 個人情報の保護とメディアの特権  高橋和之

 政府の憲法解釈の位置づけ  内野正幸

 「デモスの国民国家フランス」という幻想?〈国家と自由/憲法学の可能性50〉  山元 一

 有事立法の本質〈全国憲法研究会・憲法問題特別委員会・4〉  結城洋一郎



【B&Aレビュー】

 神山敏雄著『独禁法犯罪の研究』●刑事法学の動き  米田泰邦



【修復的司法の動向】

 ジョン・ブレイスウェイト、デクレーン・ロッチェ「責任と修復的司法」  RJ研究会/前原宏一



【民事判例研究】

 フランチャイズ契約締結準備段階における売上予測 木村義和



【労働判例研究】

 研修医の労働者性――関西医科大学研究医(損害賠償)事件 吉田美喜夫



【史料の窓】

 「超然主義」をめぐる史料 小林和幸



 新法令解説

 文献月報・判例評釈

 メモランダム