雑誌詳細:法律時報  2009年2月号

2009年2月号 通巻 1005号

  • 紙の書籍
毎月27日発売
[特集1]
子どもの声を聞く
子どもの手続上の代理をめぐって
[特集2]
法における「公と私」の関わり
その多面的位相
定価:税込 1,676円(本体価格 1,524円)
在庫なし
発刊年月
2009.01
雑誌コード
08027
判型
B5判
ページ数
164ページ

内容紹介

父母の離婚に伴って親権・監護に関する紛争が生じた場合、子は、その処理手続について知らされ、見解を聴取される仕組みが必要であり、その方策として子どもの手続上の代理人制度が主張されている。本特集は、日本の制度・実務を示し、諸外国の制度を概観することで、具体的な制度のあり方と、導入にあたって検討すべき課題を明らかにする。

【法律時評】

ダム建設と分権改革――ダムの押し付けに大義はあるのか/畠山武道



■特集=子どもの声を聞く――子どもの手続上の代理をめぐって



企画の趣旨/許 末恵

子どもの利益の保護――なぜ手続的保障が必要なのか?/南方 暁

親権・監護紛争における子どもの手続上の代理人――実務の視点から/若林昌子

親権・監護権紛争における家庭裁判所調査官の役割/濱野昌彦

アメリカにおける子どもの手続上の代理――監護権訴訟を中心として/中村 恵

英国における子どもの手続上の代理/許 末恵

オーストラリアにおける子どもの手続上の代理人/小川富之

ドイツにおける「子どもの代弁人」――手続補佐人の新たな規定/岩志和一郎



■小特集=法における「公と私」の関わり――その多面的位相



ローマの「res publica」/平野敏彦

私と公――フランス法の視点から/滝沢 正

公法と私法の交錯・協働――民法学の視点から/吉村良一

官(公)と民の役割分担――行政法における最近の変化/小幡純子

コピーライトにおける「プライヴェット」の復活と「パブリック・ドメイン」/紙谷雅子

女性と「公と私」/神長百合子



【論説】

「病腎移植」の正当化と可能性/小林公夫



憲法理論の再創造(8)

地方自治――自治体政府形態選択権と国民主権原理の関係から/大津 浩



公私協働の最前線(9)

韓国における公私協働論議/公私協働契約の商法的観点からの評価/金 海龍・李 孝慶



新信託法制と流動化・証券化

コミングリングリスクを回避する手段としての自己信託・2/宮澤秀臣



多角的法律関係の研究(8)

下請負と多角的法律関係/芦野訓和



【取引法研究会レポート】

定期借家権の意味を再考する/村田博史



【民事判例研究】

民法160条の法意による同法724条後段の20年期間の適用制限/福田健太郎



【刑事訴訟法判例研究】

被告人の新主張を求める弁護人の質問を訴訟指揮で制約した事例/石田倫識



【労働判例研究】

旧商法上の会社分割にともなう労働契約承継の効力と法定協議義務の履行の有無

 ――日本アイ・ビー・エム(会社分割)事件/本久洋一



【史料の窓】

森有礼暗殺者の遺書/小林和幸

家事事件の諸問題

人事訴訟法の全面改正から5年。家事事件の現状と課題について、理論的な分析を尽くす特集。家裁裁判官・弁護士・民訴法研究者・家族法研究者が一堂に会しての座談会のほか、家事審判、家事調停などの問題を、民訴法研究者を中心に、徹底的に分析・検討する。