雑誌詳細:法律時報  2009年6月号

2009年6月号 通巻 1009号

  • 紙の書籍
毎月27日発売
[特集1]
刑法典施行100年
今後の100年を見据えて
定価:税込 1,885円(本体価格 1,714円)
在庫なし
発刊年月
2009.05
雑誌コード
08027
判型
B5判
ページ数
208ページ

内容紹介

刑法典施行後の100年間を俯瞰し、刑法解釈学の果たしてきた役割とその現状とを総括するとともに、刑法研究者が今後の刑法解釈学において果たすべき役割とその可能な寄与を改めて探る。

【法律時評】

国際義務の射程――フィリピン人一家退去強制事件の遠景/阿部浩己



■特集=刑法典施行100年――今後の100年を見据えて



企画の趣旨/只木 誠

一般理論/曲田 統

構成要件論の意義――序論的考察/安達光治

違法論/橋爪 隆

責任論/安田拓人

未遂犯/和田俊憲

共犯論/照沼亮介

罪数論・量刑論/只木 誠

生命の論じ方/辰井聡子

財産罪における可罰性の核心――その変遷と限界について/内田幸隆

社会的・国家的法益/鎮目征樹

経済刑法/川崎友巳

特別刑法/渡邊卓也

刑法学と刑事訴訟法学の交錯、あるいは、刑法学及び刑事訴訟法学を取り巻くもの/亀井源太郎



【論説】

新株予約権による買収防衛策の課題――ブルドックソース事件を中心として/葭田英人



民法改正を考える(4)

民法改正フォーラム・学界編――星野英一先生を囲んで/中野邦保・伊藤栄寿



公私協働の最前線(13)

「保証国家」とは何か/山田 洋



多角的法律関係の研究(12)

不当利得の清算と多角的法律関係/藤原正則



新信託法制と流動化・証券化(6)

信託法と金融商品取引法の交錯とSPC理論――証券化における私的規律と公的規律/渋谷陽一郎



【取引法研究会レポート】

建物の瑕疵と建築業者等の責任/藤田寿夫



【B&Aレビュー】

笹川紀勝=李泰鎮編『国際共同研究 韓国併合と現代――歴史と国際法からの再検討』/右崎正博

曽根威彦「主観的要素と犯罪論構造」●刑事法学の動き/鈴木茂嗣



【民事判例研究】

ガイドラインと能書きが矛盾する場合の医師の過失/岡林伸幸

ヤミ金融被害賠償請求訴訟上告審判決/深川裕佳



【刑事訴訟法判例研究】

横浜事件第三次再審最高裁判決/新屋達之



【労働判例研究】

公立中学教員の常態化した時間外勤務に関し学校設置者の安全配慮義務違反を認めた事例/小宮文人



【史料の窓】

夏島憲法草案異聞/堀口 修

制度改革訴訟と弁護士の役割

国籍認知、薬害、じん肺・アスベスト、サラ金、生活保護、街づくり、過労死などの訴訟では、少数の被害者の訴えから始まり、世論を動かし、政治課題となり、立法・制度改革に展開していった。弁護士の役割を考察し、「権利拡大の法理論」を検証する。