雑誌詳細:法律時報  2010年8月号

2010年8月号 通巻 1025号

  • 紙の書籍
毎月27日発売
[特集1]
「刑罰からの自由」の現代的意義
定価:税込 1,676円(本体価格 1,524円)
在庫なし
発刊年月
2010.07
雑誌コード
08027
判型
B5判
ページ数
160ページ

内容紹介

社会の変化により刑罰の内容に変容が生じる。刑罰からの自由と他の利益が衝突する場合の調整原理を、刑事法からの分析と、それに対する他の法領域からのコメントを合わせて掲載する。



【お詫びと訂正】

下記の誤りがありました。お詫びして訂正いたします。



鈴木秀美「名誉毀損と表現の自由」

25頁3段目の注13の2行目

(誤)前田・前掲注(1)三五〇頁以下

 ↓

(正)前田・前掲注(1)筑波法政三八号三五〇頁以下



2010.7.29 法律時報編集部


【法律時評】

憲法から見る普天間問題/高良鉄美



■特集=「刑罰からの自由」の現代的意義



総論

「刑罰から自由な領域」の再定義と明確化/松宮孝明



各論1 ビラ配布と住居等侵入罪

集合住宅でのポスティングの意味と刑事規制の限界

 ──立川自衛隊官舎事件・葛飾マンション事件最高裁判決/安達光治

ビラのポスティングと表現の自由──国際人権基準に照らした覚書/戸田五郎



各論2 個人による表現と名誉毀損罪

インターネット上の名誉毀損に対する刑法的規制

 ──ラーメンフランチャイズ事件判決/金澤真理

名誉毀損罪と表現の自由──憲法の視点から/鈴木秀美



各論3 経営判断と背任罪・経済犯罪

経済活動における刑事規制──北國銀行事件・長銀事件・日債銀事件最高裁判決/品田智史

取締役の刑事責任をめぐる三つの裁判例──会社法の観点から/弥永真生



各論4 弁護士業務(民事介入)と共犯責任

強制執行妨害と専門家の助言──安田弁護士事件判決/石塚伸一

弁護士の助言と強制執行妨害幇助罪──石塚論文への民事法の観点からのコメント/松岡久和



各論5 医療と過失責任

医療と過失責任の限界──福島県立大野病院事件判決の分析と新たな解決モデル/甲斐克則

医療事故の法的責任をめぐる刑事法と民事法の役割分担──甲斐教授へのコメント/手嶋 豊



■特別企画=長谷川正安先生を語る



第一部=長谷川先生の思い出

 長谷川さんのマルクス主義法学への想い/藤田 勇

 長谷川憲法学について思う/杉原泰雄

 追想──一九六一年モンパルナスに始まって/樋口陽一

 長谷川正安先生と国家主権論/松井芳郎



第二部=長谷川法学の軌跡

 「長谷川法学の軌跡」序論/森 英樹

 長谷川憲法学と比較憲法史研究/辻村みよ子

 長谷川憲法学または法学の方法覚書/村田尚紀

 長谷川憲法学と社会主義法研究/竹森正孝

 二つの憲法との格闘──憲法史、憲法学史における足跡/渡辺 治

 長谷川憲法学と基本的人権研究/大久保史郎

 長谷川憲法学における判例研究/小林 武



民法改正を考える16 民法典はどこにいくのか──その1

法制審の議論にみる民法典改悪への懸念/加藤雅信



憲法理論の再創造25 諮問的レファレンダムの可能性/井口秀作



【B&Aレビュー】戒能通厚著『土地法のパラドックス──イギリス法研究、歴史と展開』/中村民雄



【刑事法学の動き】冨高彩「不可罰的・共罰的事後行為論と財産罪の成否」/浅田和茂



【民事判例研究】留保所有権者が第三者に対して負う目的物撤去義務/小山泰史



【刑訟判例研究】犯人性認定の唯一の証拠である共犯者供述の信用性を否定して原判決を破棄した事例/川崎英明



【労働判例研究】個人業務委託契約締結者の労組法上の「労働者」該当性/斎藤 周



【史料の窓】第二次鉱毒調査委員会あての請願書/福井 淳

2010年9月号(8月27日発売)

特集=民法(債権法)改正──基礎法学・歴史法学の視点と提言

100年を超える基本法典である民法の改正論議に欠落している視点。施行当時から現在までを通底する基本思想や立法及び法改正の方法論に目を向ける。民法改正のあり方を問う。



予価1600円(税込)