雑誌詳細:法律時報  2016年6月号

2016年6月号 通巻 1100号

  • 紙の書籍
毎月27日発売
[特集1]
現代日本社会と理論刑法学の展望
定価:税込 1,925円(本体価格 1,750円)
在庫なし
発刊年月
2016.05
雑誌コード
08027
判型
B5判
ページ数
168ページ

内容紹介

多様な問題を抱える現代社会に理論刑法学は「適正」な立法・解釈を提供できているのか。刑罰論・理論刑法学の現状を批判的に検証、展望することで有るべき方向性を探る。

【法律時評】
公的年金の運用改革……菊池馨実

■特集 現代日本社会と理論刑法学の展望
現代社会における刑事責任の所在と表現──企画趣旨説明を兼ねて……伊東研祐
一般予防論の現在と責任論の展望……安田拓人
特別予防論の現在と責任論の展望……城下裕二
刑事違法論と法益論の現在……松原芳博
過失・危険の防止と(刑事)責任の負担……甲斐克則
自救行為の禁止原則と法的保護コスト分配の効率性……伊東研祐

●論説
憲法訴訟の転機と司法積極主義の兆し──契機としての再婚禁止期間違憲訴訟と夫婦別姓訴訟……大林啓吾
離婚の国際裁判管轄――いわゆる本国管轄について……横山 潤

■小特集 日仏民法セミナー 担保法 Le droit des sûretés : regards croisés
I  序 論……金山直樹
II 物的担保と倒産手続……杉本和士
III 担保目的の債権譲渡……白石 大
IV 担保する給付──論争の行方……金山直樹
V 担保の目的としての集合財産……原 恵美
VI 抵当権付債権者の追及権と担保不動産競売に関する考察……阿部裕介
VII 物的担保の対抗……吉井啓子

●連載
グローバル化と法の変容・8……横山美夏
グローバル化時代の市民生活と民法学
憲法学からみた最高裁判所裁判官・14……渡辺康行
「リベラルなタカ」──団藤重光
「国家と法」の主要問題 Le Salon de théorie constitutionnelle・12……大河内美紀
Popular Originalismは可能か?──ティーパーティ運動が突きつける難題
民法理論の対話と創造・2-1……伊藤栄寿
区分所有の構造に関する議論と展開(上)――共有論における区分所有

【B&Aレビュー】
斎藤 司『公正な刑事手続と証拠開示請求権』●刑事法学の動き……久岡康成
【民事判例研究】
商品先物取引被害における不法行為に基づく損害賠償請求権の消滅時効の起算点……矢島秀和
【特別刑法判例研究】
自動車運転処罰法における「アルコールによる正常な運転が困難な状態」の認識……石井徹哉
【労働判例研究】
国からの要請に起因する就業規則変更による給与減額の有効性
――京都大学(賃金減額)事件……畑井清隆
【史料の窓】
大正・昭和戦前期の官吏制度改革……若月剛史
新法令解説/文献月報・判例評釈/メモランダム

2016年7月号(2016年6月27日発売)予価1750円+税

特集=当事者と判決効をめぐる民事訴訟法理論

確固たる理論として確立されてきた概念や原則に対し、一見相容れない結論を示す判例が出現している。本企画では判例が提起する重要問題を取り上げ、理論の再点検を試みる。

【特集予定目次】
当事者能力と当事者適格の交錯……名津井吉裕
判決効の拡張と第三者の救済……安達栄司
弁論主義と職権探知主義の関係……笠井正俊
訴訟承継における承継人概念——実体適格と訴訟追行権……鶴田 滋
債権者代位訴訟における債務者の権利主張参加……越山和広
共同訴訟と判決効の主観的範囲……青木 哲
参加類型論の再検討——通常の補助参加と共同訴訟的補助参加の関係……本間靖規