雑誌詳細:法律時報  2017年8月号

2017年8月号 通巻 1115号

  • 紙の書籍
毎月27日発売
[特集1]
複合的分断と法
定価:税込 1,925円(本体価格 1,750円)
在庫なし
発刊年月
2017.07
雑誌コード
08027
判型
B5判
ページ数
168ページ

内容紹介

現代社会では人々の規範意識・価値観の極性化や視野狭窄が、相互理解や包摂を困難にしている。複合的分断がもたらす多様な問題に法がどのように応答しようとしているのか探究する。

【法律時評】
2017年民法改正——その国制的意味……山野目章夫
アジアで一番乗り、台湾で同性婚実現へ——台湾司法院大法官第748号解釈を読み解く……鈴木 賢

■特集 複合的分断と法

複合的分断と法——特集の趣旨……尾崎一郎
グローバル資本規制——「複合的分断と法」の視角から……藤谷武史
先端生命科学技術の規制——正しさを語る社会を作る……辰井聡子
ヘイト・スピーチ、ヘイト・クライム規制……榎 透
個別労働紛争は個別的か——分断に対する集団性の端緒……道幸哲也
「社会問題」としての空き家——多様な視線の交錯……角松生史
子どもの貧困——分断から融和への転換点……倉田賀世
家族の自由と家族への国家介入……水野紀子

■小特集
不動産登記の未来——日本登記法研究会設立記念研究大会

企画趣旨……武川幸嗣
不動産登記の多様な役割と民法理論——相続と登記の問題を素材に……石田 剛
登記原因に対する公証制度導入方案について……藤縄雅啓
不動産表示登記と防災——循環型社会に対応した地籍情報制度改革の必要性……小野伸秋
総括……加藤新太郎
コメント……松岡久和

●論説
憲法事例問題の解き方——2017年司法試験論文式試験公法系第1問を読む……蟻川恒正
組織犯罪処罰法6条の2第1項の罪にかかる限定解釈の試み……亀井源太郎
ドイツにおける2016年性刑法改正について——我が国の性犯罪規定における暴行・脅迫要件の未来……深町晋也


●新連載
戦後憲法学の70年を語る——高橋・高見憲法学との対話・1-1
企画趣旨……林 知更
第1回 研究の出発点、憲法学の方法論……高橋和之・高見勝利/宍戸常寿・林 知更・小島慎司・西村裕一 

●連載
民法理論の対話と創造・8-2
フランスにおける契約侵害論の構造(下)──契約侵害論の再構築に向けて……荻野奈緒


【債権法判例の行方】
組合財産の帰属関係……伊藤栄寿

【特別刑法判例研究】
無免許運転罪の前提となる免許取消処分の要保護性……野村健太郎

【労働判例研究】
有期契約労働者の処遇格差の一部が労契法20条に反するとされた例——ハマキョウレックス事件……毛塚勝利

【史料の窓】
徳富蘇峰が緒方竹虎に託そうとした「昭和大憲法」……小宮一夫

新法令解説/文献月報・判例評釈/メモランダム

2017年9月号(2017年8月26日発売)予価1750円+税

特集=「国際立法」の現在————国連国際法委員会創設70年を契機に考える

創設70年を迎えた国際法委員会は、「国際法の漸進的発展及び法典化」を担い、多くの「立法」を成功させてきた。この節目に、現代の国際立法はいかなるものかを考察する。

■特別企画
いまこそ立憲主義の意義を問う国民が担う立憲主義……佐々木弘通
共謀罪の何が問題か……高山佳奈子