雑誌詳細:法律時報  2024年7月号

2024年7月号 通巻 1205号

  • 紙の書籍
毎月27日発売
[特集1]
「契約の死」を超えて
——契約は今度こそ死ぬのか?また、民法自体も死ぬのか?
定価:税込 2,090円(本体価格 1,900円)
在庫あり
発刊年月
2024.06
雑誌コード
08027
判型
B5判
ページ数
172ページ
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内容紹介

スマートコントラクトやAI技術の実装などの現代社会特有の問題に照らし、意思により成立する契約という仕組みの変容を議論する。

【法律時評】
「紅麹」の問題をめぐる規制と市場の在り方……川濵 昇
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■特集=「契約の死」を超えて
    ——契約は今度こそ死ぬのか? また、民法自体も死ぬのか?
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企画趣旨……西内康人 

契約法3.0——法類型論による……船越資晶 

スマートコントラクトは「使える」のか
——技術的な基本事項とその限界……西村友海 

権利確定システムとしての約款——約款における意思の位置づけ
  ……松田貴文 

非法的規範との関係に見る「契約の死」……池田悠太 

危険責任の拡張と権利論……長野史寛 

現代無過失責任論の一断面
——AIシステムに起因する損害の塡補をめぐる議論を素材として 
  ……中原太郎 

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■特別企画 戦後安全保障政策の大転換と憲法9条

企画趣旨——全国憲法研究会憲法問題特別委員会の説明を兼ねて
  ……成澤孝人 

安保法制違憲訴訟の現場からみる政治と司法の関係性
  ……伊藤 真 

今日のウクライナは明日の東アジアか——日本の安全保障を再考する
  ……遠藤 乾


●新連載
eSportsをめぐる法——文化・産業政策を支える法のゆくえ・1
序論——eスポーツの興隆に向けた複合的法領域からのアプローチ
  ……藤村明子 

eスポーツにおけるルールの形成とエンフォースメント
——ゲームメーカーとプラットフォームに依存した世界における
 コンプライアンスと権利保護のあり方……成原 慧


●連載
信用の基礎理論構築に向けて・12-1
ある公証人の破産(上)
——フランスにおける「公証人信用」研究の端緒として
  ……齋藤哲志 

宗教団体とデモクラシー・法・3-1
政教分離と信教の自由(上)……小島慎司 

法をめぐるミスコミュニケーション・9-1
法とITの不可侵的共存——郭論文へのコメント……角田篤泰 

紛争が戦争とならないために
——領域支配をめぐる対立の制御における国際法の役割・20
ロシアのウクライナ侵攻を契機とするもう一つの戦争の抑制(下)
——第三次世界大戦を現実のものとしないために
  ……岩月直樹 

幻の創文社版『憲法綱要』とその批判的検討・17
統治のアナロジー——「身体」を通じた「演出」
  ……赤坂幸一 

行政法学のリ・デザイン——二元的思考を超えて・10-1
羈束と裁量のはざま(上)……巽 智彦 

平成民法学の歩み出し・34
民法学における法解釈方法論の歩み——吉田邦彦著『債権侵害論再考』
  ……木村敦子 

日中会社法の比較・9
株主提案権・株主総会の電子化・上場会社の大株主による株式の譲渡
  ……神田秀樹・朱大明 

著作権法と刑法の語らい・15
[著作権の侵害主体をめぐる議論]著作権侵害罪と規範的行為主体論
——刑法理論と規範論からの整理……仲道祐樹


【B&Aレビュー】
古積健三郎『法人格のない団体の権利主体性』●民法学のあゆみ
  ……西内康人 

【労働判例研究】
正職員と定年後再雇用の嘱託職員間の基本給・
賞与の格差の不合理性(労契法旧20条)——名古屋自動車事件
  ……小山敬晴 

【史料の窓】
「大東亜共栄圏」の出自……熊本史雄 


第74回“社会を明るくする運動”に寄せて……法務省保護局

最高裁新判例/新法令解説/文献月報・判例評釈/メモランダム



※「公判外供述の比較法研究」は休載します。

法律時報 2023年8月号(2023年7月26日発売)

特集=ロビイングとルールメイキング 

■予価:税込 2,090円/2024年7月26日発売

法律とは、多用な私益が「公益」へと収斂したものと考えるべきか。裏金問題で揺れる日本でいま、ルールメイキングの本質を問う。