書籍詳細:福祉で町がよみがえる

福祉で町がよみがえる 介護保険と自治体戦略

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  • 岡本 祐三
  • 鈴木 祐司
  • NHK取材班
  • 紙の書籍
定価:税込 1,540円(本体価格 1,400円)
在庫なし
発刊年月
1998.03
旧ISBN
4-535-56066-8
ISBN
978-4-535-56066-6
判型
四六判
ページ数
224ページ
Cコード
C3036
ジャンル

内容紹介

これまで経済のお荷物と考えられていた福祉。ところがどっこい、福祉を充実させることによって町おこしに成功した賢い自治体が現われた。介護保険時代の中で、福祉と経済の両立を明らかにしたルポルタージュ。

目次

イントロダクション
 「老人は職業を出しますよ」
 福祉で町はよみがえる
 社会保障の経済波及効果は大きい
 孫の手市場
 地域経済と社会保障給付
 介護保険とは
 「公共」とはなにか
序章 地方分権時代の高齢者福祉
 本格的な高齢社会に到達した日本
 介護保険はできたが、肝心のサービスは
 市町村を訪れて
第1章 過疎と高齢化を克服した町
 最上町

 福祉は本当にお荷物か
 ウェルネスプラザ
 財政規模六〇億円の町が五二億円の施設を手にできたわけ
 最僻地からの出発
 強運の人
 誘惑に負けず
 収入役としての手腕
 意外な展開
 列島改造論と一線を画して
 Y字型をした橋
 棚からぼたもちは落ちてこない
 福祉政策はこうしてはじまった
 ゴールドプラン登場
 ゴールドプランの先をゆく最上町
 一〇〇一メートル地点から湧き出した温泉
 四〇億円の借金の返済がたったの九〇〇〇万円
 縦割り行政のもとで規制をいかにかいくぐるか
 少ない予算で最大の効果を発揮する
 元気なお年寄が弱ったお年寄の面倒をみる
 地方には豪華な保険福祉施設はいらない?
 健康福祉政策の経済効果
 社会的入院がなくなった
 良質の健康福祉サービスをもとめておこる住民の移動
 介護保険で町はどう変わるか
 介護保険で軽くなる市町村の負担
 在宅医療と在宅福祉の充実を
 夢は緑野を駆けめぐる
第2章 変身した福祉後進の町
 吉川町

 三年半前の取材
 カウンターバーのある福祉施設
 華麗なる変身
 ようこそ心豊かな健康の町へ
 待ってましたゴールドプラン
 ゴルフ場開発にわいた町
 業者委託でつくられた計画
 町長の決断
 四つの選択肢
 自分も入りたくなる特養を
 クリアされた財源問題
 地元の人がぞくぞくと応募
 掘り起こされた潜在需要
 施設開設がもたらしたもの
 「以前は、食わずぎらいだった」
 自治体の本音
 地方分権と自治体経営
第3章 高齢者福祉モデル都市
 北九州市

 高度成長のシンボル都市のいま
 それは「年長者相談コーナー」からはじまった
 「待ち」から「攻め」の姿勢へ
 保健局と民生局の統合
 歩いていける距離にある窓口
 つぎつぎと登場した新サービス
 消防システムを利用した緊急通報システム
 市民参加の福祉活動
 現在進行形の新政策
 市の予算の四分の一をしめる保健福祉費
 公共投資はエンジン、福祉は飛行機
 北九州市
 変えられない制度は存在しない
 なんで政治家になったのか、俺にもわからん
 末吉市政の誕生
 北九州市ルネッサンス構想
 職員の意識改革
 国よりもすぐれたアイディアを出す
 仕事でシェイプアップ作戦
 ゼロベース方式
 一律削減では行財政改革はできない
 攻めの福祉予算
 高齢者にとって使いやすい商品は一般の人にとっても使いやすい
 急速に高齢化するアジアの将来をみすえて
 ラストランナーからトップランナーへ
終章 経済のお荷物から経済活性化の切り札へ
 「福祉自治体ユニット」に集まった八一の市町村
 福祉は経済のマイナス要因を取り除く
 介護保険導入はGDP増大をもたらす
 社会福祉への投資効果
 “おしきせ”福祉、“おまかせ”福祉の時代の終焉