書籍詳細:訴訟編

シリーズ:薬害エイズ裁判史

歴史に残る大規模薬害事件裁判をめぐる闘いの記録集 訴訟編 訴訟編

の画像の画像
  • 東京HIV訴訟弁護団
  • 紙の書籍
定価:税込 8,800円(本体価格 8,000円)
在庫なし
発刊年月
2002.08
旧ISBN
4-535-51225-6
ISBN
978-4-535-51225-2
判型
菊判
ページ数
570ページ
Cコード
C3032
ジャンル

内容紹介

1989年の東京HIV訴訟事件の提訴から一九九六年の「3・29和解」に至る法廷の内外における訴訟・運動等の闘いの経過と和解後における原告と被告らとの協議等に委ねられた重要課題についての獲得の成果ならびに刑事裁判の状況等の詳細について、「訴訟編」「運動編」「真相究明編」「恒急対策編」「薬害根絶編」の5編に分類し、完成した「闘いの記録集」である。
●第2巻~第5巻はこちら 第2巻第3巻第4巻第5巻

目次

弁護団事務局長回顧
 東京HIV訴訟弁護団はどのように闘ってきたか

 …鈴木利廣
 第1節 薬害エイズ事件とはどんな事件か
 1 はじめに
 2 被害救済活動におけるジレンマ
 3 被害者たちはなぜ訴訟へ参加したのか
 第2節 国家や巨大な企業を被告とする闘いの戦略
 1 はじめに
 2 司法による法的責任の明確化
 3 民衆のいかりに火をつける
 4 国会対策
 第3節 集団訴訟弁護団の運営
 1 原告・原告団との関係
 2 弁護団運営
 3 大阪弁護団・原告団との関係
 第4節 患者の権利運動としての薬害エイズ闘争
第1章 総括
 第1節 はじめに
 第2節 和解確認書の意義と評価
 1 被害救済から見た和解確認書
 2 真相究明・再発防止から見た和解確認書
 第3節 裁判所の所見の概観
 第4節 所見に至る訴訟活動
 1 匿名訴訟
 2 迅速性
 3 責任論
 4 因果関係論
 5 損害論
 6 和解における活動
 第5節 むすび
第2章 訴訟準備
 第1節 はじめに
 第2節 医弁研究会
 第3節 弁護団準備会
 第4節 弁護団結成
 第5節 提訴
 1 本訴訟の意義
 2 原告
 3 被告
 4 プライバシー保護
 第6節 提訴後の弁護団活動
第3章 責任論
 第1節 責任論の主張
 1 被害発生についての予見可能性・回避可能性の存在
 2 製薬企業の責任
 3 国の責任
 第2節 責任論立証
 1 証人尋問
 2 書証と反対尋問資料をめぐって
 3 大阪との協力
 4 隠されていた多くの事実
 第3節 因果関係
 1 因果関係をめぐる主張と立証
 2 速水尋問と再感染論
第4章 損害論
 第1節 本章の構成
 第2節 損害立証
 1 証拠保全尋問
 2 原告本人尋問
 第3節 損害論の主張
第5章 和解交渉
 第1節 はじめに
 第2節 判決か和解か
 第3節 全面解決要求
 第4節 和解上申へ
 第5節 第一次和解勧告
 第6節 和解の進行
 1 和解案のリーク
 2 10月11日、厚生大臣の「謝罪」
 3 10月15日、原告団総会
 4 10月23日、裁判所との協議
 5 原告側和解案のとりまとめ
 6 交渉団、ワーキングチーム
 第7節 局面打開
 1 1月7日、原告団・弁護団総会
 2 政治の動き
 3 直接交渉・面接面談
 4 座り込み突入
 5 2月9日、厚生省ファイル「発見」
 6 厚生大臣の謝罪
 第8節 企業交渉
 1 統一要求の提出
 2 第二次和解案・所見
 3 3・14企業行動、3・15国受諾表明
 4 3・20原告団総会
 第9節 確認書・和解条項づくり
 1 和解条項づくり
 2 確認書・和解条項の意義
 3 確認書締結式
第6章 訴訟手続
 第1節 匿名訴訟
 第2節 訴訟救助
 1 申立ての手数料
 2 訴訟救助
 3 裁判所との折衝
 4 裁判所の基準
 5 訴訟救助の結果
 第3節 審理および進行協議
第7章 個別救済
 第1節 和解前の被害者掘り起こし
 1 被害者の掘り起こしの困難さ
 2 医療講演会を通じてのトびかけ
 3 患者会の結成
 4 エイズ予防法への怒り
 5 電話相談活動
 6 HIV薬害被害者の会
 7 エイズ予防法成立、そしてHIV訴訟へ
 第2節 和解後の個別救済
 1 和解後の個別救済に取り組む体制
 2 早期和解のためのルール作り
 3 被告企業の頑なな姿勢
 4 早期和解成立に向けての活動の功罪
 5 和解成立後の被害実態
 6 被害の掘り起こし
 第3節 各地提訴と全国弁連
 1 和解前の状況
 2 和解成立後の課題と各地提訴の必要性
 3 各地提訴と全国弁連の立ち上げ
 4 各地弁護団・全国弁連の活動
 第4節 非血友病症例(通称第四ルート)について
 1 非血友病症例とは
 2 厚生省等による調査
 3 弁護団の対応
 4 運動の盛り上がりと和解に向けて
 5 非血友病患者の提訴
 6 厚生省の再度の調査(1996年〔平成8年〕)
 7 和解成立に至るまで
 8 総括