書籍詳細:軍の論理と有事法制

「軍」の視点から読めば有事法案の本当の姿がみえてくる 軍の論理と有事法制

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  • 紙の書籍
定価:税込 2,090円(本体価格 1,900円)
在庫なし
発刊年月
2003.01
旧ISBN
4-535-58353-6
ISBN
978-4-535-58353-5
判型
A5判
ページ数
224ページ
Cコード
C3032
ジャンル

内容紹介

有事関連法案は実にわかりにくい。しかし、「軍」をどう動かすか、という具体的な戦術・戦略から法案を読むとその姿がよりなまなましく立ち上がってくる。万人必読の有事法案解読のためのテキスト。

目次

第1章 なぜ今、有事法制なのか
 湾岸戦争時の自衛隊派兵要求
 日米安保体制「漂流」の要因
 日米安保体制絶対視派の巻き返し
 安保再定義交渉の果実
 知日派を登用したブッシュ政権
 アーミテージ報告の主要内容
 「パワー・シェアリング」への転換提起
 有事法制成立めざし気負い立つ小泉内閣
 ブッシュ政権の「テロとの戦争」
 ブッシュ・ドクトリンと日本への期待
 太平洋前方展開米軍の増強
 台湾防衛支援と北朝鮮攻撃の公言
 東南アジア諸国への対テロ戦争引き込み工作
 有事法制は日米同盟強化の4課題のひとつ
第2章 有事法制研究の歴史
 三矢研究と内局での研究継続
 有事法制研究の正式スタート
 3分野での有事法研究
 法制化への道
第3章 武力攻撃事態法案を読み解く
 国民に説明する前にペンタゴンに法案を説明
 基本法的部分とプログラム法的部分
 日米共同作戦をベースにバックアップ体制も
 防衛出動待機命令と防衛出動命令
 事態認定は誰がどのように行うのか
 「軍事合理性を貫徹するための伝導ベルト」
第4章 自衛隊法改正案を読み解く
 防衛出動下令前から部隊展開・防衛施設構築
 防衛出動時の公共の秩序の維持
 防衛出動時における物資の収用
 部隊出動時における関係法の特例
 罰則規定と戦時出動手当
第5章 有事3法案国会審議を読み解く
 各政党の基本的態度
 自衛隊国軍化と憲法改正
 武力攻撃事態とは何か
 周辺事態と武力攻撃事態の併存
 中東有事の武力攻撃事態への波及
 極東有事事態と武力攻撃事態
 日米共同作戦態勢はどうなっているか
 有事における国民の権利擁護
 「防衛秘密」で詳細不明
 集団的自衛権行使容認への道
 世論と反対運動
第6章 海外へ海外へと展開する自衛隊
 対米制約の実行としての有事法制
 安保条約の再々定義が進行している
 集団的自衛権行使可能な安保体制構築へ
 安保再々定義の着地点
第7章 武力攻撃事態と周辺事態
 武力攻撃事態と周辺事態の関係
 周辺事態の構造
 武力攻撃事態の構造
第8章 日米共同作戦計画と有事法制案
 有事法案は冷戦時代の遺物か
 有事法制は中東有事対応のためか
 「相互協力計画」と「双務的共同作戦計画」
 周辺事態と武力攻撃事態の併存
 日米「周辺事態」作戦計画はすでに完成
 作戦計画とはどういうものか
 朝鮮有事の米韓連合作戦計画
 OPLAN5027への日本の支援計画
 完成・調印したのは最新の支援計画か
 「予測段階」での集団的自衛権行使
 自衛隊と米韓軍はどのように連動するか
 日米共通の「防衛準備態勢」制度
終章
資料
 国家の緊急事態への対処態勢に関する首相談話
 武力攻撃事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律(案)
 安全保障会議設置法の一部を改正する法律(案)
 自衛隊法及び防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律(案)
 国民の保護のための法制について