書籍詳細:人権・主権・平和

「生命権」を基軸に日本国憲法の意義と役割を再構築 人権・主権・平和 生命権からの憲法的省察

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  • 紙の書籍
定価:税込 6,600円(本体価格 6,000円)
在庫なし
発刊年月
2003.03
旧ISBN
4-535-51354-6
ISBN
978-4-535-51354-9
判型
A5判
ページ数
384ページ
Cコード
C3032
ジャンル

内容紹介

日本国憲法の基本原理である基本的人権の尊重、国民主権、平和主義に関連する論文集。人権類型論を「生命権」を基本として再構成することを提唱。日本国憲法の意義と役割を問い直しつつ、あらたな理論構築を目指す。

目次

第1部 人権論の再構成
第1章 基本的人権としての生命権
1 はじめに
2 生命権の根拠
3 生命権の権利内容
4 「人間の尊厳」との関係
5 人権類型論の再検討
6 小結──生命権の限界に関連して
第2章 生命権と死刑制度
1 問題の所在
2 死刑廃止の国際的動向
3 日本における学説の状況
4 死刑の違憲性
5 結びに代えて
第3章 生存権と福祉国家
1 問題の所在
2 判例の展開
3 学説の動向
4 生存権の法的内容と違憲審査基準
5 福祉国家をめぐる問題
第4章 平和的生存権と国際人道法
1 はじめに
2 平和的生存権(平和への権利)の生成と展開
3 国際人道法の展開
4 集団的安全保障の展開
5 小結
第2部 主権論の変容と現代的意味
第5章 国家主権と国民主権
1 はじめに
2 国民主権をめぐる学説の展開
3 国家主権と国民主権の関係
4 国家主権とその現代的変容
第6章 国民主権と象徴天皇制
──天皇の代替わりに関連して

1 はじめに
2 剣璽等承継の儀と即位後朝見の儀
3 新元号「平成」の決定
4 大葬の礼
5 即位の礼と大嘗祭
6 小結
第7章 地方自治と分権デモクラシー
1 はじめに──戦後地方自治の展開の中で
2 地方自治権の根拠
3 地方自治体の機能
4 住民自治をめぐる問題
5 分権デモクラシーの意義
第8章 外国人の参政権と国籍制度の再検討
1 権利性質説の確立
2 入国の自由に関連する問題
3 生存権
4 公務就任権
5 参政権
6 国籍制度の再検討
第3部 平和主義の課題
第9章 平和主義の現況と展望
1 平和主義の現況について
2 戦争放棄をめぐる理論問題──「正戦論」の克服の課題
3 平和的生存権をめぐる問題──「生命権」を基軸とした再構成
4 結びに代えて
第10章 「安全保障」論のパラダイム転換
──「国家の安全保障」から「人間の安全保障」へ

1 はじめに
2 第九条改憲論と「国家の安全保障」論
3 「国家の安全保障」から「人間の安全保障」へ
第11章 平和憲法と「人道的介入」論
1 問題の所在
2 「人道的介入」論の歴史的展開
3 「人道的介入」論の理論的検討
4 平和憲法の観点から
第12章 国際協力のあり方と国連改革の方向
1 はじめに
2 非軍事の国際協力
3 非軍事化の国際協力
4 紛争の平和的解決への協力
5 国連改革の方向
終 章 有事法制の批判的検討
1 はじめに
2 有事関連法案の背景にあるもの
3 平和主義に違反する有事関連法案
4 議会制民主主義と地方自治の侵害
5 基本的人権の侵害
6 立憲主義と有事法制
7 結び──真に平和のための「備え」を