書籍詳細:イスラム世界はなぜ没落したか?

イスラム世界はなぜ没落したか? 西洋近代と中東

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  • バーナード・ルイス
  • 臼杵 陽
  • 監訳
  • 今松 泰
  • 福田 義昭
  • 紙の書籍
定価:税込 2,750円(本体価格 2,500円)
在庫なし
発刊年月
2003.07
旧ISBN
4-535-58330-7
ISBN
978-4-535-58330-6
判型
四六判
ページ数
288ページ
Cコード
C3022
ジャンル

内容紹介

何がうまくいかなかったのか? 西洋との遭遇で明らかになったイスラム没落の原因を、中東研究の世界的権威があらゆる側面から暴く。イラク戦争の政治的マニフェストともいわれる話題の書、待望の邦訳。

目次

監訳者解題 バーナード・ルイス――ネオコンの中東政策を支える歴史学者
まえがき

序 章
イスラム世界の問い
中世のイスラム世界とキリスト教世界」
関係変化の兆候
オスマン朝の勢威
新たな危険の出現
軍事バランスの変化

第1章 戦場の教訓
カルロヴィッツ条約と二つの教訓
近代化の必要性と変化
新たな問いの発生
旅行観に見える伝統的態度
ヨーロッパへの使節派遣とその報告
外国人とマイノリティの役割
イスラム勢力の劣勢

第2章 富国強兵の探求
ヨーロッパを訪れない中東の人々
ヨーロッパに対する関心
ヨーロッパ諸言語の学習の必要性
異教徒からの学習と新しい思想の流入
西洋の直接的観察の始まり
愛国主義とナショナリズム――マイノリティの活動
コミュニケーションの発達とその影響
自由の観念
立憲制への動き
ヨーロッパ起源のイデオロギーと中東

第3章 社会的文化的障壁
イスラム社会と西洋社会の相違――三つの記述
女性の地位と権利
衣服改革
科 学
西洋と東洋の態度――血液循環と天文台

第4章 近代化と社会的平等
イスラムにおける平等と不平等
奴隷、女性、不信仰者の劣等的地位とその改革
奴隷と奴隷貿易の廃止
非ムスリム(不信仰者)の解放
女性の解放

第5章 世俗主義と市民社会
世俗主義とキリスト教
イスラムと世俗主義
イスラムとキリスト教の相違
ムスリムと世俗主義の出会い
世俗主義への反発
憲法における世俗主義
「市民社会」の定義
イスラムにおける市民社会と宗教
市民性と寛容
マイノリティ

第6章 時間・空間・近代性
神聖ローマ帝国大使の不満
度量衡
時間の計測
時計の使用
暦の問題
空間の知覚
芸術・科学への影響
時間と近代性

第7章 文化変容の諸側面
西洋音楽受容の度合い
視覚的影響
翻訳活動
演 劇
印刷術の導入
借用語と翻訳借用
ヨーロッパ文学の翻訳
西洋文化の受容と拒絶
支配的文明と近代性

終 章
イスラム世界の没落
他者への責任転嫁
反ユダヤ主義の受容
イスラエルにおける両文明の遭遇
中東の衰退か西洋の勃興か
イスラム内部における非難競争
衰退の原因を探し求めて
自己批判の必要性

あとがき