書籍詳細:21世紀の刑事施設
龍谷大学矯正・保護研究センター叢書 第1巻 21世紀の刑事施設 グローバル・スタンダードと市民参加
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定価:税込 6,600円(本体価格 6,000円)
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内容紹介
コミニュティ・プリズン構想の下、塀の外の市民が職員とともに刑事施設を担っていくべきであるという新しいパラダイムを提示し、名古屋刑務所事件などに象徴される人権侵害が横行する日本の刑事施設を根本的に改革するための指針を示す。CD-ROM付。
目次
はじめに/後藤 昭
第1部 21世紀の刑事施設
[1]刑事施設の過剰収容と二つの刑事政策/石塚伸一
1 はじめに
2 犯罪は増えているか?――認知件数の増加と検挙率の低下
3 犯罪者の増加?――刑事施設の過剰収容
4 二つの刑事政策
5 「市民的刑事政策」構想
6 むすび――治安重視の大きな刑事司法か? 個人本位の小さな刑事司法か?
[2]日本における刑務所改革の課題と展望/土井政和
1 はじめに
2 日本型行刑と被収容者の人権保障
3 検視および医療制度の改革
4 不服申立制度の保障
5 刑務所の査察制度と透明性の確保
6 市民参加と地域連携
7 むすび
[3]コミュニティ・プリズン構想の提唱/中川孝博
1 はじめに
2 イギリスにおけるコミュニティ・プリズン構想
3 日本においてコミュニティ・プリズン構想は実現可能か
4 コミュニティ・プリズン構想の発展
[4]刑事司法における市民参加と被拘禁者のグローバル・スタンダード/ロッド・モーガン=山田直子訳
1 刑事司法における市民参加――参加型民主主義思想とは何か
2 参加型民主主義思想が刑事司法制度に与えた影響の例
3 市民ボランティア活動方策に対する懐疑
4 市民が参加する制度に関する一つの提言
5 被拘禁者に関する国際基準
6 おわりに
[5]刑事施設におけるNGOの役割/福島 至
1 はじめに
2 NGO活動の役割・意義
3 イギリスにおけるNGO活動
4 むすびにかえて
第2部 グローバル・スタンダードと市民参加
[1]パネル・ディスカッションの趣旨/葛野尋之
[2]刑事施設における社会的援助と市民参加/土井政和
1 社会との連携の意義
2 「一貫した社会的援助」の理念、根拠、性格
3 社会と連携した「一貫した社会的援助」の担い手としてのソーシャルワーカー
4 刑事施設への外部プログラムの導入
5 外部プログラムへの被収容者の参加
6 その他の社会復帰支援のための市民参加
[3]刑事施設内処遇の市民的コントロール/石塚伸一
1 問題提起
2 市民参加の意義
3 刑事施設における行政活動のチェック
4 新たな視点――NGOによるコントロール
5 「改訂・刑事拘禁法要綱案(2002年案)」のコンセプト
6 市民の、市民による、市民のための刑事施設
[4]刑事立法研究会提案へのコメントと新世紀の被収容者処遇への期待/堀 雄
1 刑事施設被収容者処遇プログラムへの市民参加――刑事立法研究会の提案について
2 「刑事施設内処遇の市民的コントロール」について
3 新世紀の被収容者処遇への期待
[5]入所中および仮出獄後における被(元)収容者の処遇と市民参加――更生保護の視点から/中川邦雄
[6]弁護士からみた「第三者機関」提案/井口克彦
1 「刑事施設委員会」
2 「中央刑事施設委員会」
3 「不服審査会」
4 「苦情取扱委員会」
[7]刑務所化された社会をどう開くか/坂上 香
[8]刑事立法研究会立法提案へのコメント/ロッド・モーガン=徳永 光訳
1 改革の根拠
2 国際的な合意の不存在
3 日本の刑事施設運営の背景
4 欧米の刑事施設の負の側面
5 施設職員の納得の重要性
6 文化の反映としての刑事施設制度
[9]市民に根ざした刑事施設構想のために/村井敏邦
1 市民と地域社会と刑事施設と
2 変化の兆し
3 矯正・保護の現場とともに
4 改革の担い手
第3部 21世紀の刑事拘禁法――各論的諸問題
[1]社会的援助の理論と課題/正木祐史
1 はじめに
2 社会的援助とは何か
3 ソーシャルワーカー
4 日本における取り組み
5 おわりに――社会的援助実現への課題
[2]分類と個別的処遇/謝如媛
1 分類処遇の意味
2 分類処遇の現状と問題点
3 要綱案の特徴
4 むずび――地域に根ざした刑事施設
[3]個別的処遇計画の実施――「処遇の個別化」から「個別化された援助」へ/藤井 剛
1 はじめに
2 「処遇の個別化」の現状
3 処遇は個別化されているか
4 あるべき処遇原則とは
5 処遇原則をめぐる国際準則の動向と刑事立法研究会要綱案
6 被収容者本位の社会復帰処遇――有効な処遇計画のために
7 むすびにかえて
[4]男女共同刑事施設構想/小塚幸子
1 はじめに
2 男女分離刑事施設の問題点
3 要綱案の理念
4 男女共同参画の視点
5 懸念される問題
6 おわりに
[5]刑務作業――刑罰内容からの解放を目指して/津田博之
1 はじめに
2 現行法における刑務作業の現状
3 自由刑の純化と刑務作業
4 賃金制の導入
5 むすびにかえて
[6]薬物依存者処遇の新時代/大藪志保子
1 薬物自己使用事犯をめぐる現状
2 薬物依存者の回復の実像と特性
3 要綱案における薬物依存者処遇のあり方
4 むすびにかえて
[7]外国人被収容者処遇のパラダイム転換を求めて――コミュニティ・プリズン構想のもとでの外国人処遇/佐藤元治
1 外国人被収容者処遇の現状とその問題点
2 要綱案における外国人被収容者処遇の目的と移送条約に対する考え方
3 コミュニティ・プリズン構想のもとでの外国人被収容者処遇――異文化コミュニケーションからの観点を中心として
4 今後の検討課題と若干の提言――むすびにかえて
[8]外部交通の意義と情報へのアクセス/渕野貴生
1 外部交通の意義
2 施設における情報へのアクセスの現状
3 恩恵的情報提供から情報へのアクセス権への転換の必要性
4 施設における知る権利の実効的な保障のために必要な環境
5 刑事立法研究会「改訂・刑事拘禁法要綱案」の提案
[9]被収容者の外部社会との接触――面会・信書の発受/金子みちる
1 はじめに――面会・信書の発受の現状
2 面会・信書の発受は恩恵か?
3 面会・信書の発受の権利とは?――旧案と改訂案
4 面会における「会話内容の秘密」と信書における「内容の秘密」
5 おわりに
[10]外出・外泊の意義と社会復帰への援助/金澤真理
1 はじめに
2 外出・外泊の意義
3 要綱案における外出・外泊
4 むすびにかえて
[11]社会復帰からみた懲罰制度のあり方/徳永 光
1 はじめに
2 懲罰の目的と機能
3 現行の懲罰制度
4 おわりに――要綱案の懲罰規定
[12]仮釈放制度の法律化と社会化――必要的仮釈放制度と任意的仮釈放制度の提唱/武内謙治
1 はじめに
2 現行制度の概要と問題点
3 仮釈放制度の法律化と社会化
4 むすびにかえて
[13]刑事施設のアカウンタビリティと第三者機関の役割/本庄 武
1 刑事施設のアカウンタビリティ
2 アカウンタビリティの対象と名宛人
3 現行制度の限界と第三者機関関与の必要性
4 第三者機関の制度設計
5 むすびにかえて
[14]市民による施設監視とコミュニティの討議民主主義/緑 大輔
1 要綱案改訂のポイントと問題の所在
2 「討議民主主義」――アメリカの議論を参考に
3 討議民主主義と改訂要綱案条項
4 むすびにかえて
資料編
[1]改訂のポイント/赤池一将
[2]改訂・刑事拘禁法要綱案
[3]年表/石塚伸一・岡田悦典
まとめ/村井敏邦
索引
第1部 21世紀の刑事施設
[1]刑事施設の過剰収容と二つの刑事政策/石塚伸一
1 はじめに
2 犯罪は増えているか?――認知件数の増加と検挙率の低下
3 犯罪者の増加?――刑事施設の過剰収容
4 二つの刑事政策
5 「市民的刑事政策」構想
6 むすび――治安重視の大きな刑事司法か? 個人本位の小さな刑事司法か?
[2]日本における刑務所改革の課題と展望/土井政和
1 はじめに
2 日本型行刑と被収容者の人権保障
3 検視および医療制度の改革
4 不服申立制度の保障
5 刑務所の査察制度と透明性の確保
6 市民参加と地域連携
7 むすび
[3]コミュニティ・プリズン構想の提唱/中川孝博
1 はじめに
2 イギリスにおけるコミュニティ・プリズン構想
3 日本においてコミュニティ・プリズン構想は実現可能か
4 コミュニティ・プリズン構想の発展
[4]刑事司法における市民参加と被拘禁者のグローバル・スタンダード/ロッド・モーガン=山田直子訳
1 刑事司法における市民参加――参加型民主主義思想とは何か
2 参加型民主主義思想が刑事司法制度に与えた影響の例
3 市民ボランティア活動方策に対する懐疑
4 市民が参加する制度に関する一つの提言
5 被拘禁者に関する国際基準
6 おわりに
[5]刑事施設におけるNGOの役割/福島 至
1 はじめに
2 NGO活動の役割・意義
3 イギリスにおけるNGO活動
4 むすびにかえて
第2部 グローバル・スタンダードと市民参加
[1]パネル・ディスカッションの趣旨/葛野尋之
[2]刑事施設における社会的援助と市民参加/土井政和
1 社会との連携の意義
2 「一貫した社会的援助」の理念、根拠、性格
3 社会と連携した「一貫した社会的援助」の担い手としてのソーシャルワーカー
4 刑事施設への外部プログラムの導入
5 外部プログラムへの被収容者の参加
6 その他の社会復帰支援のための市民参加
[3]刑事施設内処遇の市民的コントロール/石塚伸一
1 問題提起
2 市民参加の意義
3 刑事施設における行政活動のチェック
4 新たな視点――NGOによるコントロール
5 「改訂・刑事拘禁法要綱案(2002年案)」のコンセプト
6 市民の、市民による、市民のための刑事施設
[4]刑事立法研究会提案へのコメントと新世紀の被収容者処遇への期待/堀 雄
1 刑事施設被収容者処遇プログラムへの市民参加――刑事立法研究会の提案について
2 「刑事施設内処遇の市民的コントロール」について
3 新世紀の被収容者処遇への期待
[5]入所中および仮出獄後における被(元)収容者の処遇と市民参加――更生保護の視点から/中川邦雄
[6]弁護士からみた「第三者機関」提案/井口克彦
1 「刑事施設委員会」
2 「中央刑事施設委員会」
3 「不服審査会」
4 「苦情取扱委員会」
[7]刑務所化された社会をどう開くか/坂上 香
[8]刑事立法研究会立法提案へのコメント/ロッド・モーガン=徳永 光訳
1 改革の根拠
2 国際的な合意の不存在
3 日本の刑事施設運営の背景
4 欧米の刑事施設の負の側面
5 施設職員の納得の重要性
6 文化の反映としての刑事施設制度
[9]市民に根ざした刑事施設構想のために/村井敏邦
1 市民と地域社会と刑事施設と
2 変化の兆し
3 矯正・保護の現場とともに
4 改革の担い手
第3部 21世紀の刑事拘禁法――各論的諸問題
[1]社会的援助の理論と課題/正木祐史
1 はじめに
2 社会的援助とは何か
3 ソーシャルワーカー
4 日本における取り組み
5 おわりに――社会的援助実現への課題
[2]分類と個別的処遇/謝如媛
1 分類処遇の意味
2 分類処遇の現状と問題点
3 要綱案の特徴
4 むずび――地域に根ざした刑事施設
[3]個別的処遇計画の実施――「処遇の個別化」から「個別化された援助」へ/藤井 剛
1 はじめに
2 「処遇の個別化」の現状
3 処遇は個別化されているか
4 あるべき処遇原則とは
5 処遇原則をめぐる国際準則の動向と刑事立法研究会要綱案
6 被収容者本位の社会復帰処遇――有効な処遇計画のために
7 むすびにかえて
[4]男女共同刑事施設構想/小塚幸子
1 はじめに
2 男女分離刑事施設の問題点
3 要綱案の理念
4 男女共同参画の視点
5 懸念される問題
6 おわりに
[5]刑務作業――刑罰内容からの解放を目指して/津田博之
1 はじめに
2 現行法における刑務作業の現状
3 自由刑の純化と刑務作業
4 賃金制の導入
5 むすびにかえて
[6]薬物依存者処遇の新時代/大藪志保子
1 薬物自己使用事犯をめぐる現状
2 薬物依存者の回復の実像と特性
3 要綱案における薬物依存者処遇のあり方
4 むすびにかえて
[7]外国人被収容者処遇のパラダイム転換を求めて――コミュニティ・プリズン構想のもとでの外国人処遇/佐藤元治
1 外国人被収容者処遇の現状とその問題点
2 要綱案における外国人被収容者処遇の目的と移送条約に対する考え方
3 コミュニティ・プリズン構想のもとでの外国人被収容者処遇――異文化コミュニケーションからの観点を中心として
4 今後の検討課題と若干の提言――むすびにかえて
[8]外部交通の意義と情報へのアクセス/渕野貴生
1 外部交通の意義
2 施設における情報へのアクセスの現状
3 恩恵的情報提供から情報へのアクセス権への転換の必要性
4 施設における知る権利の実効的な保障のために必要な環境
5 刑事立法研究会「改訂・刑事拘禁法要綱案」の提案
[9]被収容者の外部社会との接触――面会・信書の発受/金子みちる
1 はじめに――面会・信書の発受の現状
2 面会・信書の発受は恩恵か?
3 面会・信書の発受の権利とは?――旧案と改訂案
4 面会における「会話内容の秘密」と信書における「内容の秘密」
5 おわりに
[10]外出・外泊の意義と社会復帰への援助/金澤真理
1 はじめに
2 外出・外泊の意義
3 要綱案における外出・外泊
4 むすびにかえて
[11]社会復帰からみた懲罰制度のあり方/徳永 光
1 はじめに
2 懲罰の目的と機能
3 現行の懲罰制度
4 おわりに――要綱案の懲罰規定
[12]仮釈放制度の法律化と社会化――必要的仮釈放制度と任意的仮釈放制度の提唱/武内謙治
1 はじめに
2 現行制度の概要と問題点
3 仮釈放制度の法律化と社会化
4 むすびにかえて
[13]刑事施設のアカウンタビリティと第三者機関の役割/本庄 武
1 刑事施設のアカウンタビリティ
2 アカウンタビリティの対象と名宛人
3 現行制度の限界と第三者機関関与の必要性
4 第三者機関の制度設計
5 むすびにかえて
[14]市民による施設監視とコミュニティの討議民主主義/緑 大輔
1 要綱案改訂のポイントと問題の所在
2 「討議民主主義」――アメリカの議論を参考に
3 討議民主主義と改訂要綱案条項
4 むすびにかえて
資料編
[1]改訂のポイント/赤池一将
[2]改訂・刑事拘禁法要綱案
[3]年表/石塚伸一・岡田悦典
まとめ/村井敏邦
索引