書籍詳細:「出会い」こそ人生の分岐点

「出会い」こそ人生の分岐点 複眼で見る政治と教育

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  • 紙の書籍
定価:税込 1,650円(本体価格 1,500円)
在庫なし
発刊年月
2003.10
旧ISBN
4-535-58379-X
ISBN
978-4-535-58379-5
判型
四六判
ページ数
308ページ
Cコード
C31
ジャンル

内容紹介

労働界、政界に身を置くこと40余年。折々に出会った人びととの絆を大切にその半生を振り返るとともに、この国の未来に思いを馳せ、教育問題、連立時代の政権構想について大胆、率直に自らの思うところを披瀝する。

目次

第1部 出会い

三つの道標
 労働運動の扉を開く
 企業を超え、大海へ船出
 生涯の“先輩同士”との邂逅
 “B盤”を豊かにする重要性

未来先取りが時代小説執筆の動機――童門冬二さんとの対話
 「感じること」がもっとも大事
 通過儀礼だった修養小説、教養小説
 後追いの行政と先取りの歴史
 対称探しは「出会い」
 信玄も信長も「ハーバード・システム」
 信長の部下の見分け方
 静岡側からは優しいが、山梨側からは厳しい姿を見せる富士山

外から見るからよくわかる――磯村尚徳さんとの対話
 世界最大の債権国、長すぎる労働時間
 ギャップがある経済力と豊かさ
 環境整備で総合的な豊かさを
 世界は二極から多極構造へ、モデルなき世界
 戦略を持つ諸外国、日本の台頭を警戒
 大統合で実力ある労働運動を期待

外国人だから日本が見える――ヒルシャーさんとの対話
 ヨーロッパ以外の文化に触れたくて
 ドイツとよく似ている労働組合の企業への態度
 労働戦線統一は民間主導で
 経済規模に見合う国際連帯活動を
 有給休暇に対する意識改革と未組織労働者
 適当な軍事力と平和共存の両立

民間外交の架け橋に――中野良子さんとの対話
 政治や経済を流れやすくする潤滑油に
 心のふれあいこそ大切
 外国の文化を肌で感じとる
 国と国の接点を開拓する
 大切にしたい天然の恵み
 魅力を体に練りこむ
 結婚して元気な子ども生みたい

変えなければ発展しない――趙治勲さんとの対話
 止まっている石(玉)を操る人はゴルフがうまい
 全部の石に血が通って、さながら芸術作品
 急がれる囲碁の国際交流
 あらゆる分野でシステムが問い直されている
 期待が持てる将来の囲碁界

選手が主役で、監督は黒子――藤田元司さんとの対話
 日本シリーズ、奇跡の逆転優勝の陰で
 努力する人にはチャンスを与える 自分で蒔いた種は自分で刈り取れ
 自信のある進言は絶対に反対しない
 みんなが幸せになるために職責を果たす

天性の芸からぬくもりの芸へ――桃川忠さんとの対話
 小学生の時にはなんでも切れた
 残留孤児を喜ばせた紙切り
 即興で切ることの難しさ
 外国にはまったくない紙切り芸
 リアルさよりもほのぼのしたものを
 芸の継承と後継者の育成

中国のマルチ人間――蒋暁松さんとの対話
 労働組合が中国文化使節団を招待
 無錫に桜の樹500本を植える
 海南島に国際会議場を中心としたリゾートを建設
 厳しい受験勉強にあえぐ子どもたち

第2部 私の教育論

はじめに

第1章 「教育基本法」の改正問題
 1 中教審答申の内容
 2 現行の教育基本法
 3 教育基本法改訂への疑問
 4 教育問題の要因と解決への方向

第2章 教育改革への提言
 1 ジョン・デューイの教育理念
 2 ”Learning by Doing”の事例
  小学生と一体で環境学習
  大学キャンパスのなかのロックウェル幼稚園
  学校のなかの学校(SWSC)
  NPOハードバーゲン農場環境センター
 3 教育地方分権の胎動
 4 教育改革への四つの提言
  地方分権の徹底
  少人数学級制の確率
  子どもの興味に対応する学習の実現
  体験学習の推進

第3章 今日の教育問題について語る――宇沢弘文氏との対論
 生来持っている能力を引き出すのが教育
 「開発」と「教育」、福澤諭吉と森有礼の大論争
 阿倍能成に一喝された占領軍将校達
 「教育基本法」改正を考える前にやるべきこと
 画一的つめこみ主義を排したリベラルな学校教育を
 多面的、重層的に人生を豊かにする努力を
 人間的尊厳を保ち目指すリベラリズム
 リベラルな社会を実現できる教育制度を求めて

第3部 連立時代10年の検証と民主党への提言

はじめに

第1章 失われた10年を振り返る
 1 細川連立政権誕生の意義
  細川政権の誕生と終焉
  政治的ダイナミズムと細川政権の限界
 2 村山連立政権の誕生とその功罪
  短命に終わった羽田政権
  村山内閣の発足
  村山内閣の実績と評価
  社民リベラル的政策のモデル提示
 3 橋本内閣と新進党の盛衰
  村山首相辞任から橋本内閣へ
  橋本内閣の評価と自民党の後戻り
  新進党の結成と解散

第2章 民主党の結成と問題点
 1 旧民主党の結成
 2 新進党の解党と新民主党の結成
 3 民主党の試練


第3章 政党と労働組合の関係のあり方
 1 新たな関係構築に向けた動き
 2 政党と労働組合がともに目指すべきもの
 3 日本の労働組合の組織と運動
  民間は企業別労働組合
  産業別組織
  ナショナル・センター
 4 海外における労組と政党の関係
  イギリス
  ドイツ
  アメリカ
 5 国際労働運動の意義
 6 連合結成の背景と意義
 7 労働組合の政治へのかかわり方

第4章 民主党に課せられた課題――五つの提言
 1 戦略目標と実現プログラムの設定
 2 連立時代の政党の課題を考える
  政党間の事前調整の重要性
  連立時代の政策機軸
 3 無党派層への働きかけと投票行動への期待
 4 中道政党としての可能性の追求
 5 議員の力と組織の力

〔資料1〕教育基本法(全文)
〔資料2〕民主党「連合及び労働組合との連携・協力の基本的考え方について」
〔資料3〕小渕連立政権後の歩みと民主党の動き