書籍詳細:現代金融の経済学
現代金融の経済学
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内容紹介
目次
第1部 金融機関の変化と将来
第1章 銀行再編の動き/堀江康煕
1 はじめに
2 金融システムと銀行業の再編成
2.1 金融システムの特徴と変化
2.2 金融仲介方法の変化
2.3 必要な「Fair」への配慮
2.4 大手行におけるグループ再編
2.5 必要な大手行の収益力強化
3 地域金融機関の再編成
3.1 地域金融市場の意義
3.2 地元回帰と不良債権問題
3.3 金融機関収益力の決定要因
3.4 規模の経済性と留意点
3.5 合併と効率性の追求
3.6 重要な独自の経営戦略
4 銀行の不良債権問題
4.1 不良債権の規模
4.2 業種別特徴と自己資本の脆弱化
4.3 情報生産機能の強化
第2章 生命保険会社のコーポレート・ガバナンスと展望/茶野 努
1 はじめに
2 内部コントロール
2.1 株式会社と相互会社の違い
2.2 社員自治
2.3 所有者と経営者の利益相反の防止
3 どの外部コントロール・メカニズムが有効か?
3.1 資本市場
3.2 生命保険市場
3.3 大口の一般債権者
4 法規制システムの重要性
4.1 法規制システム
4.2 規制はなぜ必要か――市場の失敗
4.3 「情報」の重要性
4.4 代表仮説
5 法規制システムの再構築――将来展望
5.1 現行システムの機能不全
5.2 法規制システム再構築の視点
5.3 公正価値会計制度の導入
第3章 資産運用業務の展開/山本御稔
1 はじめに
1.1 変化する資産運用サービス
1.2 資産運用への取組み
2 企業年金と資産運用
2.1 企業年金の運用プロセス
2.2 運用プロセスと資産運用に関わるサービス
2.3 受託者責任
3 確定拠出年金制度
3.1 制度の概要
3.2 投資対象の金融商品の選定
3.3 情報提供(投資教育)
3.4 加入者情報の記録・管理
3.5 制度関連サービスに係る試行、問題点、リテールビジネスへの適用可能性
4 資産運用業界の今後
第4章 中小企業向け政策金融の再編成/山田治徳
1 はじめに
1.1 わが国の中小企業向け政策金融の現状
1.2 中小企業向け政策金融の問題点
2 アメリカの政策金融
2.1 政策金融の概要
2.2 中小企業を対象とした政策金融
2.3 中小企業庁によるプログラムの概要
3 イギリスの中小企業を対象とした政策金融
3.1 イギリスの中小企業金融
3.2 中小企業融資保証制度(LGS)
4 フランスの中小企業を対象とした政策金融
4.1 中小企業開発銀行
4.2 相互保証会社
5 まとめ
5.1 組織と所管の一元化
5.2 融資偏重の見直しと融資先企業への支援システムの整備
5.3 民間と競合しない機能の強化
第5章 地方自治体の財務と金融機関/伊東弘文
1 問題の発生
1.1 ペイオフの解禁
1.2 地方自治体とペイオフ
2 自治体の財務と公金
2.1 公金預金の残高
2.2 公金の定義
2.3 公金の保管原則――「確実かつ有利」「確実かつ効率的」
2.4 賠償責任と住民訴訟
2.5 預金制度と金融機関の指定
2.6 その他の関連金融機関
3 ペイオフ凍結解除の衝撃
3.1 ペイオフの対象としての公金
3.2 公金はどのように「保護」されるべきか
3.3 ペイオフ解禁
3.4 指定金融機関と地銀
4 結び――「真夏の夜の夢」か
第2部 取引手法と市場構造の変化
第6章 金融仲介と知的資産/上林敬宗
1 はじめに
1.1 金融仲介方法の多様化
1.2 資産担保金融の進展と裏付資産の多様化
2 知的資産の重要性
2.1 知的資産の定義
2.2 知的資産の特徴
2.3 知的資産戦略の必要性
3 知的資産を介した金融
3.1 金融仲介の種類
3.2 金融仲介に当たっての障壁
4 知的財産の認識
4.1 知的財産の価値評価
4.2 知的資産会計
5 今後の課題と展望
5.1 知的資産を利用した金融推進のための課題
5.2 知的資産担保金融の意義と今後の展望
第7章 時価会計の導入と株式持合い/澤邊紀生
1 はじめに
2 コーポレート・ガバナンスと財務会計
2.1 財務会計と企業統治
2.2 経営者報酬契約と財務会計
2.3 会計情報のヴァリュー・レレヴァランスとコーポレート・ガバナンスにおける役割
2.4 経営者交代と財務会計
3 会計制度変更によるコーポレート・ガバナンス構造の変容
3.1 株式持合いの意義
3.2 株式持合いの現状
3.3 株式所有構造とコーポレート・ガバナンス
3.4 時価評価導入の株式持合いへの影響
3.5 時価評価と株価変動
4 環境決定論と環境形成論
第8章 国際金融危機と株価への影響/大野早苗
1 はじめに
2 株価変動と為替変動の関係
2.1 株価の決定
2.2 為替変動と株価のボラティリティーの関係
2.3 為替変動と株価の相関の関係
3 アジア・中南米市場における為替レートと株価の動向
3.1 アジア・中南米諸国における為替レートと株価の推移
3.2 株価変動と為替変動との関係
4 為替変動が株価のボラティリティーと相関に与える影響
4.1 為替レートの影響に関する分析 ~モデル~
4.2 実証分析
5 株価のボラティリティー波及と為替変動の関係
5.1 株価変動の波及効果
5.2 株価ボラティリティーの係数や相関と為替変動との関係
6 おわりに:円レートが株価に与える影響
第9章 東アジアの国際資本移動/大坂 仁
1 はじめに
2 国際資本の役割
2.1 国際資本フローの意味
2.2 ギャップ理論
3 国際資本移動の推移
3.1 国際資本移動の特徴
3.2 東アジア・太平洋地域の推移
4 東アジアの国際資本移動
4.1 東アジアの特徴
4.2 アジア通貨危機と国際資本フロー
5 東アジアの国際資本移動と展望
5.1 通貨危機後の東アジアの経済成長展望
5.2 通貨危機の再発防止策
5.3 わが国の役割
第10章 グローバル化のなかの円取引/平田 潤
1 はじめに
1.1 世界経済のグローバル化と円
1.2 「円」を取り巻く国際通貨環境の変遷
2 「グローバル化のなかでの円取引」
2.1 4つの切り口による評価
2.2 通貨・為替としての強さ・価値、安定度
2.3 円の貿易・投資・金融取引の使用通貨としての機能
2.4 円を調達/運用する金融市場の比較
2.5 アジアにおける円の役割
3 世紀の円取引
3.1 アジアを軸に展開が期待される円取引のグローバル化
3.2 中国通貨――人民元の台頭
3.3 中国の為替管理制度
3.4 終わりに