書籍詳細:議会政治の憲法学

議会政治の憲法学

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  • 紙の書籍
定価:税込 5,500円(本体価格 5,000円)
在庫なし
発刊年月
2009.05
ISBN
978-4-535-51692-2
判型
A5判
ページ数
296ページ
Cコード
C3032
ジャンル

内容紹介

意図的に作られた二大政党制による現実政治の失敗。その証左である逆転国会を再評価し、あるべき議会政治の姿を探る!

目次

序 章 日本型議院内閣制――議会政の意味



1 Parliamentary governmentの言葉と意味

2 議院内閣制と均衡理論

3 議院内閣制と国会の責任

4 内閣の議会解散権

5 議院内閣制における参議院

6 日本型議院内閣制とその行方



第1章 政党の変容と議会制民主主義



1 歴史的潮流

2 憲法学の現在

3 政治世界の今

4 小結



第2章 小選挙区比例代表並立制の憲法問題



1 衆議院選挙制度の改革

2 90年代の「政治改革」とは何だったのか

3 衆議院総選挙の意味と二大政党制

4 社会学的代表観・完全比例代表の導入



第3章 選挙権における「二元説」の意義



1 はじめに

2 学説状況

3 選挙権論の展開

4 権利一元論からの批判と二元論の射程

5 小結



第4章 選挙権の平等と選挙訴訟



1 はじめに

2 歴史的経緯の復習

3 学説の展望と展開

4 較差訴訟をめぐる二つの救済方法の法理

5 小結



第5章 国民代表における自由委任の現代議会制的意義



1 はじめに

2 ドイツ政党国家と自由委任

3 自由委任の現代的意義

4 小結



第6章 日本国憲法における第二院の役割――参議院の憲法的価値としての論拠



1 はじめに

2 参議院創設と創設期の活躍

3 参議院の憲法的価値

4 第二院としての参議院の機能と役割

5 参議院の新たなる位置づけ

6 小結



第7章 首相の衆議院解散権への司法統制可能性――小泉内閣による「郵政解散」の憲法問題



1 はじめに

2 衆議院解散の歴史的経緯

3 解散権の憲法上の論拠

4 解散権の制約化

5 小結



第8章 プレビシットとしての首相の議会解散権――2005年シュレイダー政権によるドイツ連邦議会解散を契機に



1 はじめに

2 ドイツ連邦議会解散の法的根拠

3 2005年連邦憲法裁判所判決の概要

4 学説状況

5 小結――日本における解散権論への新たなる視座



第9章 政府の立法権関与の問題性――ドイツ連邦大統領の法律審査権を事例として



1 はじめに

2 背景

3 連邦大統領の法律認証権の意味

4 国家実践

5 学説の対応

6 小結



第10章 企業献金禁止の法理



1 はじめに

2 日本の政治資金規制

3 ドイツの企業献金規制

4 日本との関連

5 小結



第11章 政治資金規正法の構造的欠陥



1 はじめに

2 政治資金規正法の制定・改正の経緯

3 政治資金規正法の法構造

4 脱法的政治献金の仕組み

5 政治資金規制への模索

6 政治資金規正法改正の論点



第12章 逆転国会への視座



1 2007年「逆転国会」

2 法律制定と衆議院再議決

3 両院協議会の実態

4 「逆転国会」からの教訓

5 小結



終 章 あるべき議会政治を求めて



1 作られた二大政党制

2 多極型議院内閣制の再構築

書評掲載案内

■2009年8月3日付 『公明新聞』(4面)