書籍詳細:無実の死刑囚

無実の死刑囚 三鷹事件 竹内景助

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  • 紙の書籍
定価:税込 2,200円(本体価格 2,000円)
在庫なし
発刊年月
2009.07
ISBN
978-4-535-51720-2
判型
四六判
ページ数
344ページ
Cコード
C3032
ジャンル

内容紹介

下山・三鷹・松川と続く謀略の1949年夏。なぜか語られること少ない三鷹事件。ただひとりの非党員竹内は単独犯行を自白した。真実は奈辺に?

目次

プロローグ――事件発生から60年目を前にして



第1章 事件発生と当時の社会情勢



1 三鷹駅で何が起ったか

2 事故直後から矛先は労働組合員に

3 当局の対応と当時の政治・社会情勢

4 国労内部の対立とニセ指令文書



第2章 新聞報道に現れた捜査の動き



1 共産党員の元国鉄職員を逮捕

2 証拠になる物が次々と発見される

3 共産党員らとともに竹内を逮捕

4 捜査の中心は“自白”を得ることに

5 ついに“自白”する者が現れる

6 竹内の当初の“自白”とその内容

7 当局が描いた事件の全容



第3章 法廷内外での熾烈な闘いと竹内の孤立



1 一審裁判所の構成と社会的な関心

2 第一審冒頭での被告人らの訴え

3 双方の主張と証拠調の内容

4 竹内の“自白”の内容とその変遷

5 竹内の弁護人の交代と分離公判

6 一旦無罪を主張するが、再び単独犯行へ



第4章 竹内の人柄・生い立ちと日常生活



1 拘置所での竹内の生活態度と姿勢

2 竹内の生い立ちと郷里の関係者

3 竹内の仕事と職場での活動

4 竹内の家庭生活と家族への思い



第5章 竹内の“自白”とその信用性



1 “自白”に至る過程と取り調べの具体的状況

2 虚偽の自白はどのようにして作られたか

3 実行行為について“自白”していく状況

4 “自白”を裁判でも維持した理由

5 一審裁判所が有罪の証拠とした公判廷での供述



第6章 一審裁判所の判断とその問題点



1 竹内被告を無期懲役に

2 竹内の犯行と認定した根拠

3 竹内以外の被告人に対する判断

4 一審判決に対する社会的反応

5 鈴木裁判長の判決後の発言とその波紋



第7章 高裁・最高裁の判断とその問題点



1 控訴審に対する竹内の姿勢

2 控訴審での竹内側の主張と検察側の攻撃

3 竹内に対する死刑判決とその問題点

4 死刑判決に対する闘い

5 最高裁判決とその問題点

6 三鷹事件最高裁判決後の新たな流れ



第8章 再審申立てと確定判決の不合理性



1 東京高裁への再審申立

2 再審開始を前に非業の死

3 確定判決の不合理性と新たな証拠の存在

4 目撃証言の内容とその不合理性

5 アリバイ証人の存在とその立証

6 最後に



エピローグ――60年の歳月を超えて