１.発達障害のパラダイム転換
　ニッチからメインストリームへ
　発達障害のパラダイム転換
　発達精神病理学とは
　発達障害の理想と現実
　発達障害医療のヒエラルキー
　すでに成人になってしまった発達障害
　スクールカウンセラーと学校教育
　発達障害の今後

２.アスペルガー障害の現在
　アスぺルガー問題
　概念をめぐって
　高機能広汎性発達障害の臨床的経過
　青年期・成人期の問題
　おわりに――不適応予防のための仲間との交流

３.高機能広汎性発達障害にみられる行為障害と犯罪
　高機能広汎性発達障害と犯罪
　行為障害の実態
　基盤となる問題
　触法行為への対応

４.子ども虐待は、いま
　子ども虐待の現状
　あいち小児センターにおける子ども虐待の統計
　子どものそだちを支える
　21世紀の子育て

５.子ども虐待への包括的ケア――医療機関を核とした子どもと親への治療
　対応システムの必要性
　子育て支援外来の統計から
　発達精神病理学から見た子ども虐待
　子ども虐待へのケア
　性的虐待をめぐって
　子ども虐待をめぐるわが国の状況
　おわりに

６.反抗挑戦性障害と発達精神病理学
　反抗挑戦性障害とは
　発達精神病理学から見た反抗挑戦性障害
　子ども虐待と破壊的行動傷害
　子ども虐待が絡んだ注意欠陥および破壊的行動傷害の症例
　多動性行動傷害鑑別点
　高機能広汎性発達障害における反抗挑戦性障害
　おわりに

７.精神療法によって愛着の修復は可能か
　虐待における歪んだ愛着の形成とその修復
　愛着の官能性
　愛着の修復をどの対象とおこなうか
　健康な愛着の再構築を妨げる諸要素
　愛着の修復のための精神療法
　おわりに

８.広汎性発達障害とトラウマ
　トラウマ臨床の経験
　子ども虐待の発達精神病理学
　広汎性発達障害とトラウマ
　強度行動障害とトラウマ
　トラウマをもつ広汎性発達障害への治療
　おわりに

９.学童期におけるこころと脳の発達
　６歳という節目
　小学校中学年
　10歳の節目と小学校高学年
　社会性の三層構造――学童期の発達課題をめぐって
　
10.発達精神病理学から見たこころの問題
　そだちの凹凸とそだちの歪み
　幼児期後期の発達課題と広汎性発達障害
　反応性愛着障害とその後年の後遺症
　児童から青年への病型の変化
　双極性障害をめぐる病理の検討
　おわりに

11.発達障害と統合失調症
　発達障害と精神医学
　精神遅滞と統合失調症
　自閉症と統合失調症
　高機能広汎性発達障害と統合失調症
　アンネ症例の検討
　統合失調症の診断基準を満たした高機能広汎性発達障害
　発達障害と統合失調症の鑑別

12.発達障害の臨床における児童精神科医の役割――外来以外の臨床を中心に
　コ・エデュケーショナルスタッフとしての医療機関
　学校教育との連携
　親の会との連携
　障害児臨床医のための資質

13.子どもの現在とこれから
　少子化の現状
　そだちに必要なこと――施設入所児の研究から
　子どもと子育てからの忌避
　子育ての未来