書籍詳細:労働判例解説集 第2巻

労働判例解説集 第2巻

の画像の画像
  • 法律時報「労働判例研究」編集委員会
  • 紙の書籍
定価:税込 4,180円(本体価格 3,800円)
在庫なし
発刊年月
2009.12
ISBN
978-4-535-51644-1
判型
B5判
ページ数
388ページ
Cコード
C3032
ジャンル

内容紹介

労働時間、年休/賃金、退職金/雇用終了、有期契約、解雇/団交、協約、争議/不当労働行為、実体、司法救済/公務員に関する重要な判例解説。労働事件・労働法学習の参考書として最適。

目次

第2巻第1部 労働時間、年次有給休暇

◆解題 石橋 洋



01 ビル管理業務における仮眠時間の労働時間該当性●大星ビル管理事件(東京地判平成5年6月17日)/金子征史

02 作業服・安全保護具着装の労働時間性●三菱重工長崎造船所事件(福岡高判平成7年3月15日)/石橋 洋

03 実作業の準備行為等と労基法上の労働時間性●三菱重工業長崎造船所事件(最一小判平成12年3月9日)/石橋 洋

04 労基法上の労働時間と賃金を定める労働契約に対する制限●大星ビル管理事件(最一小判平成14年2月28日)/水野圭子

05 オール歩合給制の下での時間外・深夜割増賃金支払義務●高知県観光事件(最二小判平成6年6月13日)/斎藤 周

06 従業員代表の選出方法と三六協定の効力●トーコロ事件(東京地判平成6年10月25日)/倉田 聡

07 時間外労働手当が基本給に含まれているとされた事例●モルガン・スタンレー・ジャパン(超過勤務手当)事件(東京地判平成17年10月19日)/矢野昌浩

08 年休取得に対する不利益取扱●沼津交通事件(最二小判平成5年6月25日)/島田陽一

09 年休時季指定の時期および方法●東京中央郵便局事件(東京地判平成5年1月27日)/坂本宏志

10 所属事業場における争議行為への参加と年休権の行使●国鉄直方自動車営業所事件(最二小判平成8年9月13日)/中野育男

11 タクシーの夜間乗務に対する年休時季指定が年次休暇権行使の濫用と判断された例●日本交通ほか事件(東京地判平成9年10月29日)/野田 進

12 訓練期間中の年休請求に対する時季変更権の行使●NTT(年休)事件(最二小判平成12年3月31日)/浜村 彰

13 休日「振替」の法的性格と労働協約上の「祝祭日」の解釈●黒川乳業事件(大阪地判平成5年8月27日)/名古道功

14 産後休業・育児時間の取得による賞与不支給取扱いの違法性●学校法人東朋学園・高宮学園事件(東京地判平成10年3月25日)/菅野淑子

15 産後休業と育休法による勤務時間短縮 措置利用による賞与減額の可能性●東朋学園事件(最一小判平成15年12月4日)/菅野淑子

16 時季変更権不行使の意思表示の取消●全日本空輸(大阪空輸支店)事件(大阪地判平成10年9月30日)/奥田香子



第2巻第2部 賃金・退職金

◆解題 名古道功



01 海外留学費用の性質と労働基準法一六条●新日本証券事件(東京地判平成10年9月25日)/有田謙司

02 生活協同組合の破産において賃金債権につき一般の先取特権が認められる範囲●生協メセタ事件(最二小判平成11年6月11日)/井上二郎

03 経営環境の変化と事情変更の原則・帰休制の実施●池貝事件(横浜地判平成12年12月14日)/沼田雅之

04 全額払の原則と賃金債権放棄の有効性●北海道国際航空事件(最一小判平成15年12月18日)/名古道功

05 私立学校における期末勤勉手当の減額●福岡雙葉学園事件(福岡高判平成17年8月2日)/中野育夫

06 成果主義的な職務給制度を導入した就業規則変更の効力が肯定された事例●ノイズ研究所事件(東京高判平成18年6月22日)/斎藤善久

07 子会社への移籍条件として通算勤続年数による退職金の算定がなされた場合の支払義務者●東京コムネット事件(東京地判平成5年5月14日)/清正 寛

08 退職年金の上積支給部分の訂正変更条項にもとづく一方的減額措置の効力●幸福銀行事件(大阪地判平成10年4月13日)/藤原稔弘

09 選択定年制における割増退職金の請求と使用者の不承諾の適法性●神奈川信用農業協同組合(割増退職金請求)事件(最一小判平成19年1月18日)/根岸 忠

10 早期退職優遇制度適用についての使用者の承諾義務●大和銀行事件(大阪地判平成12年5月12日)/道幸哲也

11 企業に支払われた生命保険金に対する遺族による引渡請求●文化シャッター事件(静岡地方浜松支判平成9年3月24日)、●パリス観光事件(山口地宇部支部判平成9年2月25日)/山田 哲

12 年内退職予定者に対する賞与の減額支給の適法性●ベネッセ・コーポレーション事件(東京地判平成8年6月28日)/土田道夫

13 労使交渉の帰趨と賞与請求権の成否●ノース・ウェスト航空事件(千葉地決平成14年11月19日)/石田 眞



第2巻第3部 雇用契約の終了:解雇、退職、有期契約の期間満了

◆解題 小宮文人



01 企業外における労働者の使用者批判と解雇●学校法人敬愛学園(国学館高校)事件(最一小判平成6年9月8日)/野田 進

02 解雇、懲戒理由に関する主張の制限●山口観光事件(最一小判平成8年9月26日)/藤本 茂

03 整理解雇法理と日本型雇用慣行●角川文化振興財団事件(東京地決平成11年11月29日)、●明治書院(解雇)事件(東京地決平成12年1月12日)/米津孝司

04 経営上の理由による解雇と有効性要件●ナショナル・ウエストミンスター(第三次仮処分)事件(東京地決平成12年1月21日)/川口美貴

05 中途採用された労働者に対する職務遂行能力の不足や職務適格性の欠如を理由とする普通解雇の有効性●プラウドフットジャパン事件(東京地判平成12年4月26日)/山下 昇

06 会社解散に伴う解雇と法人格否認の法理●第一交通産業(佐野第一交通)仮処分保全抗告事件(大阪高決平成17年3月30日)/山本圭子

07 懲戒権能の意義と時機を失して行われた懲戒処分●ネスレ日本懲戒解雇事件(最二小判平成18年10月6日)/菊池高志

08 五五歳定年制の社会的相当性●アール・エフ・ラジオ日本事件(東京地判平成6年9月29日)/長淵満男

09 分社化に伴う退職強要と「意に反して退職させられない権利」●エフピコ事件(水戸地下妻支判平成11年6月15日)/本久洋一

10 強迫による合意解約の意思表示の取消し●ネスレ日本事件(水戸地裁龍ケ崎支決平成12年8月7日)/島田陽一

11 経営危機を理由とする期間の定めのあるパートタイマーの雇止め●日本電子事件(東京地方八王子支決平成5年10月25日)/小宮文人

12 有期労働契約の更新拒否権の濫用●協栄テックス事件(盛岡地判平成10年4月24日)/島田陽一



第2巻第4部 団体交渉、労働協約および争議行為

◆解題 名古道功



01 書面化されない労使間合意の法的効力●都南自動車事件(最三小判平成13年3月13日)/石橋 洋

02 書面に明記されていない一時金支給合意の労働協約としての効力●秋保温泉タクシー事件(仙台地判平成15年6月19日)/名古道功

03 労働協約に記名押印した組合員と会社代表者の間における私法上の合意の成立●三信自動車事件(東京地裁八王子支判平成15年3月13日)/斉藤善久

04 チェック・オフ協定の効力と使用者のチェック・オフ権限の法的根拠●エッソ石油事件(最一小判平成5年3月25日)/本久洋一

05 労働協約の一部解約と時短協定の効力●ソニー事件(東京高決平成6年10月24日)/盛 誠吾

06 労働協約の未組織労働者への拡張適用●朝日火災海上保険事件(最三小平成8年3月26日)/小宮文人

07 ミキサー車運転手が所属する労働組合の生コン入・出荷妨害行為等と不法行為責任-ミキサー車運転手と生コン製造会社および運送会社との間の法律関係●日本一生コンクリート事件(大阪地判平成8年5月27日)/唐津 博

08 怠業と使用者の受領拒否●JR東海(新幹線減速闘争)事件(東京地判平成10年2月26日)/浜村 彰

09 団交を経ない争議行為の正当性●西神テトラバック事件(神戸地判平成10年6月5日)/楊  坤

10 公益企業における争議行為前倒し実施の正当性●国鉄千葉動労事件(東京高判平成13年9月11日)/清水 敏

11 労働組合の要請行動の限界●東海商船事件(東京地判平成10年2月25日)/山崎文夫

12 教職員組合による教育研究集会の性質と学校施設使用不許可処分の裁量権濫用判断●呉市(広島県教職員組合)事件(最三小判平18年2月7日)/有田謙司

13 時限ストの「著しい不利な圧力」該当性とロックアウトの相当性●安威川生コンクリート工業事件(最三小判平成18年4月18日)/小早川真理

14 賃金制度の不開示と誠実交渉義務●日本IBM事件(東京地判平成14年2月27日)/道幸哲也

15 プロ野球組織の団体交渉における当事者適格●日本プルフェッショナル野球組織(団体交渉等仮処分抗告)事件(東京高決平成16年9月8日)/山田 哲

16 元請企業の指揮監督のもとに就労している下請労働者の就労条件に関する団体交渉要求に対する元請企業の応諾義務●朝日放送事件(最三小判平成7年2月28日)/菊池高志

17 労働条件変更を同意決定事項とする協約条項の効力●安田生命保険事件(東京地判平成9年6月12日)/菊池高志



第2巻第5部 不当労働行為、団結権

◆解題 道幸哲也



01 信金労組役員の懲戒解雇、同解雇が無効とされた後の就労拒絶、そして同信金代表理事らの善管注意義務および忠実義務●渡島信用金庫(会員代表訴訟)事件(札幌高判平成16年9月29日)/紺屋博昭

02 課長職など一定職位への不昇格の取扱いと不当労働行為●放送映画製作所事件(東京地判平成6年10月27日)/福島 淳

03 組合併存下の残業差別の不当労働行為性●高知県観光事件(最二小判平成7年4月14日)/道幸哲也

04 組合バッヂ着用を理由とする一時金減額の不当労働行為性●JR東海(新幹線支部)事件(東京地判平成7年12月14日)/脇田 滋

05 組合員バッジ着用を理由とする一時金減額の不当労働行為性●JR東海(新幹線支部)事件(東京高判平成9年10月30日)/藤内和公

06 破産申立と不当労働行為の成否、救済命令の名宛人●大阪地労委(誠光社)事件(大阪地判平成9年10月29日)/豊川義明

07 昇格試験成績不振による不昇格と不当労働行為の成否●中労委(芝信用金庫従組)事件(東京地判平成10年10月7日)/小宮文人

08 差別的採用拒否と不当労働行為の救済方法●中労委(青山会)事件(東京地判平成13年4月12日)/柳澤 旭

09 営業譲渡先による教員の承継拒否と不当労働行為●東京日新学園事件(東京高判平成17年7月13日)/萬井隆令

10 組合員資格に関する労働協約一部解約の効力と支配介入の成否●東京地労委(日本IBM[組合員資格])事件(東京高判平成17年2月24日)/菊池高志

11 下級職制による脱退勧奨行為の不当労働行為性●JR東海事件(最二小判平成18年12月8日)/道幸哲也

12 国労組合員採用拒否の不当労働行為とJRの当事者適格●JR北海道・大阪採用拒否事件(中央労働委員会命令平成5年12月15日)/萬井隆令

13 採用拒否と不当労働行為●JR北海道・日本貨物鉄道(全動労)不採用事件(東京高判平成14年10月24日)/大和田敢太

14 国鉄分割民営化の際におけるJRの「採用」拒否と不当労働行為●JR採用許否事件((1)最一小判平成15年12月22日、(2)最一小判平成15年12月22日)/萬井隆令

15 管理職組合の申立人適格●セメダイン事件(東京地労委平成8年5月28日)/本久洋一

16 合組合の不当労働行為救済申立適格●大阪教育合同労組事件(大阪高判平成14年1月22日)/道幸哲也

17 労組法7条3号の不当労働行為の救済申立て適格者●京都地労委(京都市交通局)事件(最二小判平成16年7月12日)/清水 敏

18 組合併存下のチェック・オフ協定の効力と労働委員会の裁量権の範囲●ネスレ日本・(霞ケ浦工場)事件(最一小判平成7年2月23日)/鈴木 隆

19 救済命令取消訴訟の提起と訴権の濫用●ヒノヤタクシー事件(盛岡地判平成5年11月5日)/道幸哲也

20 申立人とならなかった組合員の訴訟参加の許否●JR東日本・日本貨物鉄道・JR東海上告参加申立事件(最一小決平成14年9月26日)/道幸哲也

21 団結権侵害と損害賠償●東春運輸事件(名古屋地判平成6年2月25日)/大和田敢太



第2巻第6部 公務員

◆解題 浜村 彰



01 人事院勧告の代償措置としての意義と財政民主主義●大分県教組事件(大分地判平成5年1月19日)/遠藤隆久

02 地方公共団体の管理職選考と外国人の受験資格●東京都(管理職選考受験資格)事件(最大判平成17年1月26日)/渡辺 賢

03 一般職国家公務員の期限付任用の許否と再任用拒否の法的救済●大阪大学(図書館事務補佐員)事件(最一小判平成6年7月14日)/吉田美喜夫