書籍詳細:現代代表制と民主主義

シリーズ:現代憲法理論叢書

現代代表制と民主主義

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  • 紙の書籍
定価:税込 4,950円(本体価格 4,500円)
在庫なし
発刊年月
2010.06
ISBN
978-4-535-51777-6
判型
A5判
ページ数
264ページ
Cコード
C3032
ジャンル

内容紹介

郵政解散・選挙から「政権交代」に到る政治状況を素材として、国民代表制の在り方をフランスの理論展開まで掘り下げて分析する。

――選挙で選ばれる「代表」が「民意」を反映しているのか。直接に「民意」を問えるのか。 「討議」を通じた国民の政治参加を模索する。

目次

序章 現代代表制の課題―国民内閣制論をてがかりに



 1.マニフェスト選挙と国民内閣制論

 2.国民内閣制論再読

 3.国民内閣制論と批判学説―対照と接近

 4.マニフェスト政権―「選挙(だけ)民主主義」の陥穽



第1章 媒介民主政の臨界



   第1節 フランスにおける代表制論の展開

    1.代表制vs.民主制

    2.代表制=民主制



   第2節 議会中心主義のパラドックス

    1.端緒

    2.議会におけるデクレ=ロワの敵対視

    3.国家の高度の必要性の名における議会の譲歩

    4.信任問題とともに議決される授権法

    5.信任問題としての授権法

    小括



第2章 「民意」の直接表明と選挙を通じた「民意」―プレビシットの罠



   第1節 レファレンダム―フランスの場合

    1.革命期の経験

    2.2人のナポレオン

    3.絶対議会制からレファレンダムの復権へ



   第2節 議会制におけるレファレンダムの役割

    1.レファレンダムの機能

    2.議会制とレファレンダムの結合―カレ・ド・マルベールの理論

    3.レファレンダムによって承認された法律の例外的地位



   第3節 レファレンダムの代用としての解散・総選挙―「郵政選挙」考

    1.シンボルとしてのレファレンダム

    2.「レファレンダム」の代用としての解散・総選挙

    3.「シンボルとしてのレファレンダム」のプロセスと限界

    小括



第3章 多数派と反対派―「競演」と「協演」の間



   第1節 地方自治からの示唆―自治空間における「対話」の重層化

    1.問題の所在―地方分権改革における「自治」をめぐって

    2.二元代表制

    3.地方議会の改革動向

    4.地方議会改革と憲法学説の接合可能性



   第2節 議会審議の「評価」的視点―国会による情報発信

    1.行政統制と政策評価

    2.国会の機能と政策評価

    小括



第4章 現代代表制論における女性の政治参画問題



    1.問題の所在―2つの「8月18日」

    2.「パリテ」の構想

    3.制度化された「パリテ」

    小括



むすびにかえて  討議空間の創出―mediumとしての言語