書籍詳細:精神科医療の隔離・身体拘束

精神科医療の隔離・身体拘束

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  • 紙の書籍
定価:税込 2,860円(本体価格 2,600円)
在庫あり
発刊年月
2013.04
ISBN
978-4-535-98385-4
判型
A5判
ページ数
160ページ
Cコード
C3047
ジャンル

内容紹介

問題の実態、現場スタッフの意識調査や海外の動向、隔離・拘束を縮減した成功例等をわかりやすく伝える。

目次

刊行に寄せて(田島 治)



第1章 隔離・身体拘束とは



 1 精神科病院における行動制限

 2 精神科病院の特徴

 3 隔離と身体拘束の実態



第2章 5つの事件



 1 増えつづける隔離・身体拘束

 2 5つの事件

 (1) 犀潟病院事件

 (2) 箕面ヶ丘病院事件

 (3) 貝塚中央病院事件

 (4) 成増厚生病院の火災

 (5) 初石病院の火災



第3章 法と運用



 1 精神保健福祉法と厚生労働省告示

 2 民間団体が策定する諸規定

 3 憲法と人身の自由

 4 国連原則と障害者権利条約



第4章 アンケート調査に見る医療現場の意識



 1 調査の背景

 2 調査の概要

 (1) 実施対象

 (2) アンケート内容

 (3) モデルと分析方法

 3 結果と考察

 (1) 隔離・身体拘束のメリット

 (2) 隔離・身体拘束を実施しないことによる不安

 (3) 患者が受ける不利益

 (4) 患者に対するおそれと心配

 (5) 少人数スタッフによる弊害

 (6) 看護師による「緊急避難的」な隔離・身体拘束

 (7) 「観察」とかかわりの必要性

 (8) かかわるためのさまざまな職種

 (9) 現在行なわれている隔離・身体拘束についての認識

 (10) 相関分析の結果と考察

 (11) 重回帰分析の結果と考察



第5章 情報公開



 1 精神科医療と情報公開

 2 精神保健福祉資料と情報公開

 3 新潟県の全面開示事例

 4 全国の情報公開に関する活動

 (1) 大阪精神医療人権センターの活動

 (2) 隔離・身体拘束に関する患者の生の声

 (3) 静岡の「藤枝友の会」の活動

 (4) その他各地域の活動

 5 米国カリフォルニア州の場合



第6章 3つの成功例



 1 恩方病院(東京都八王子市)

 2 のぞえ総合心療病院(福岡県久留米市)

 3 オリブ山病院(沖縄県那覇市)



終章 今後へ向けて



 1 増えていく隔離・身体拘束

 2 縮減に向けて何をすべきか

 (1) 偏見除去研修プログラムなどの実施

 (2) 情報共有とネットワーク

 (3) 提言型病院訪問による積極的コミュニケーション

 (4) 行動制限最小化委員会への当事者参加

 (5) 制度改正に向けた諸活動



あとがき

書評掲載案内

■『PSYCHIATRY』2014年1月号 no.73 評者:東修氏(長野県看護大学 健康センター)
■『週刊朝日』2017年9月22日号 病院・介護施設で増え続ける身体拘束─認知症で縛られる 福原麻希氏(医療ジャーナリスト)
■2017年11月3日付『朝日新聞』オピニオン「フォーラム─身体拘束」(9面)聞き手/森本美紀氏(文化くらし報道部記者)
■2018年2月15日付『朝日新聞』「ひと」欄(2面)