書籍詳細:悲しみを抱きしめて

悲しみを抱きしめて グリーフケアおことわり

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  • 紙の書籍
定価:税込 1,760円(本体価格 1,600円)
在庫なし
発刊年月
2013.07
ISBN
978-4-535-56306-3
判型
四六判
ページ数
192ページ
Cコード
C3036
ジャンル

内容紹介

欧米風のグリーフケアに、なぜ私たちは違和感を覚えるのか。日本人にとって、死別の悲しみへの向き合い方とは、どんなものなのか。

目次

第1章 「グリーフ」と「悲しい」は同じものか

    「グリーフ」ということばを調べる

    「悲しい」ということばを調べる

    グリーフワークの定義から調べる



第2章 「ケア」とはなにか

    「ケア」ということば

    ケアは専門家のものなのか



第3章 悲嘆のプロセスとはなにか

    「悲哀の仕事」(mourning work)

    日本語の「喪」ということば

    悲嘆のプロセス論とエリック・リンデマン

    悲嘆のプロセス論をまとめてみると

    あたりまえにあった「誕生と死の教育」



第4章 私たちの先達は「死別の悲しみ」にどう向き合ったか

    北海に響きわたる悲しみの音

    悲しみを解くということ



第5章 歴史にみる日本人の看取りから(江戸時代後期~現代)

    精神文化の変遷

    イタコから

    遺骨とつながり性



第6章 個の文化、和の文化

    今日は私の誕生日。みなさんいっしょに祝ってください

    ことばの誕生を追う

    遊牧生活が生み出した個の文化(自己主張型文化)

    ゆたかな水と緑が生み出した和の文化(あいまい型文化)



第7章 時間(その1)時間はひとつではない

    ニュートンと時間

    円環の時間

    太古の時間

    円環の時間と輪廻転生(仏教の時間)

    太古の日本人の時間観

    明治六年の改暦



第8章 時間(その2)もう一歩まえへ

    アインシュタインあらわる

    ホーキングと現代宇宙物理学の時間

    表層の時間と深層の時間

    たましいのふるさと



第9章 死を見つめて

    常識の外で生きる──西村 隆

    なぜ西村さんに耳を傾けるのか



第10章 悲しみを抱きしめて

    自然体がいいのかも(M)

    悲しみは消えないし、小さくもならない(S)

    あんたになにがわかるねん(K・H)

    滲みついた悲しみ(星 幸子)



第11章 東日本大震災被災地と死別の悲しみ

    悲しみに向き合うほうが楽

    悲しみがつくり出す悲しみ、人がつくり出す悲しみ

    被災地に見る日本人の宗教心──その一側面

    ふるさとはいのちの中心棒──柳田邦男さんに聞く



第12章 悲しみの処方箋はいらない

    さようなら(それならば)と別れる日本人

    死んだらどうなるのか

    悲嘆体験者には悲嘆者の時間がある

    西欧でもはじまったグリーフの問いなおし

    古代日本人の永遠観とロマン