書籍詳細:古都がはぐくむ現代数学
古都がはぐくむ現代数学 京大数理解析研につどう人びと
- 紙の書籍
定価:税込 2,420円(本体価格 2,200円)
在庫あり
- 発刊年月
- 2013.11(下旬刊)
- ISBN
- 978-4-535-78744-5
- 判型
- 四六判
- ページ数
- 304ページ
- Cコード
- C3041
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内容紹介
超函数の理論、ABC予想、伊藤の確率微分方程式……京都大学の数理解析研究所を中心舞台に、日本の数学者たちが新たな数学を生み出す現場を生き生きと描く。
目次
第〇章 その誕生
第一景 静寂のキャンパス
第二景 「数理科学」が立ち上がるとき
基礎科学に目が向いた/応用を主とした数学研究所を/総合研究「数理科学」で地ならし/縮小案、妥協案
○コラム 基礎と応用のせめぎあい
第三景 出発点に立って
「初め」を支えた人々
参考文献と読書案内
第一章 革命児
第一景 解析学の「革命宣言」
九年眠ったプログラム/解析学の厳密な代数化を目指す/佐藤スクールが支える/代数解析の歩み
第二景 佐藤超函数の誕生
物理から生まれた超函数/「一九五七年夏」までの軌跡
○コラム 超函数と数値解析
第三景 物理から「解ける問題」の秘密を解く
場の量子論と多体問題と……/数理物理の世界に飛び込む/ソリトン世界の向こうに
むすび
第二章 バトンリレー
第一景 特異点
秋月セミナー/特異点との出会い/楽観主義/米国の学問との出会い/ハーバードからパリへ
第二景 はにかみ屋が作った極小モデル
勝手気ままの数学三昧/転んでもただでは起きず/「分類」にかける情熱とは/極小モデルへの長くくねった道
○コラム 早わかり 代数幾何学の歴史
○コラム 京都の代数幾何
第三章 1、2、3……数論の世界
第一景 ニッポン数論の誕生
高木貞治と類体論/ヴェイユの刺激を受けて
第二景 非アーベル類体論への道
伊原の出発とラマヌジャン予想/非アーベル類体論建設へ/ガロア群と基本群/「グロタンディーク予想」解決への道
第三景 新しい挑戦
そしてABC予想へ/異才の大論文/ABC予想とはなにか/「数学の基本からの変革」/「宇宙際幾何学者」とは?
むすび
○コラム 佐藤幹夫の数論
第四章 数学から物理へ、物理から数学へ
第一景 無限と非可換に挑んだ「作用素環論」
量子力学と数学/京都からプリンストンへ/作用素環、セカンドステージへ/作用素環のスーパースター
第二景 完全な「場の理論」目指して
挑め!「厳密に、数学的に……」/満足できる正準量子論を!/弟子が解いた「非可換ゲージ場の正準量子化」/重力場の量子論
第三景 弦から数学へ、数学から弦へ
イライラの中で、究極の理論の「大革命」/トポロジカルな理論できっかけをつかむ/第二の革命とブラックホール
むすび
第五章 確率と確率過程の「星」
役所勤めで画期的な確率研究/大学、研究所、海外流出、そして帰還/「金融工学」が世界に広めた伊藤理論/伊藤の不安
第六章 応用の「花畑」から
第一景 Kyoto Common Lispを作ったつわ者たち
自分たちで作ろう/世界を驚かせた/旅烏の移植旅/ソフト制作の牽引役がいた
○コラム 計算機とその科学の前史
第二景 流れに魅せられて
ナヴィエ‐ストークス方程式をめぐる数学/不安定性、乱流、そして……/「ミレニアム問題」と「地球の視点」と
第三景 「最適化」に挑む
「最大・最小問題」の先へ/離散的な問題で「凸解析」するには/解ける問題の「指標」
第∞章 研究所の明日、数学の明日
アタマの中から/ヒトとヒトのからみ合い/純粋と応用と/歴史というもの
あとがき
人名索引
第一景 静寂のキャンパス
第二景 「数理科学」が立ち上がるとき
基礎科学に目が向いた/応用を主とした数学研究所を/総合研究「数理科学」で地ならし/縮小案、妥協案
○コラム 基礎と応用のせめぎあい
第三景 出発点に立って
「初め」を支えた人々
参考文献と読書案内
第一章 革命児
第一景 解析学の「革命宣言」
九年眠ったプログラム/解析学の厳密な代数化を目指す/佐藤スクールが支える/代数解析の歩み
第二景 佐藤超函数の誕生
物理から生まれた超函数/「一九五七年夏」までの軌跡
○コラム 超函数と数値解析
第三景 物理から「解ける問題」の秘密を解く
場の量子論と多体問題と……/数理物理の世界に飛び込む/ソリトン世界の向こうに
むすび
第二章 バトンリレー
第一景 特異点
秋月セミナー/特異点との出会い/楽観主義/米国の学問との出会い/ハーバードからパリへ
第二景 はにかみ屋が作った極小モデル
勝手気ままの数学三昧/転んでもただでは起きず/「分類」にかける情熱とは/極小モデルへの長くくねった道
○コラム 早わかり 代数幾何学の歴史
○コラム 京都の代数幾何
第三章 1、2、3……数論の世界
第一景 ニッポン数論の誕生
高木貞治と類体論/ヴェイユの刺激を受けて
第二景 非アーベル類体論への道
伊原の出発とラマヌジャン予想/非アーベル類体論建設へ/ガロア群と基本群/「グロタンディーク予想」解決への道
第三景 新しい挑戦
そしてABC予想へ/異才の大論文/ABC予想とはなにか/「数学の基本からの変革」/「宇宙際幾何学者」とは?
むすび
○コラム 佐藤幹夫の数論
第四章 数学から物理へ、物理から数学へ
第一景 無限と非可換に挑んだ「作用素環論」
量子力学と数学/京都からプリンストンへ/作用素環、セカンドステージへ/作用素環のスーパースター
第二景 完全な「場の理論」目指して
挑め!「厳密に、数学的に……」/満足できる正準量子論を!/弟子が解いた「非可換ゲージ場の正準量子化」/重力場の量子論
第三景 弦から数学へ、数学から弦へ
イライラの中で、究極の理論の「大革命」/トポロジカルな理論できっかけをつかむ/第二の革命とブラックホール
むすび
第五章 確率と確率過程の「星」
役所勤めで画期的な確率研究/大学、研究所、海外流出、そして帰還/「金融工学」が世界に広めた伊藤理論/伊藤の不安
第六章 応用の「花畑」から
第一景 Kyoto Common Lispを作ったつわ者たち
自分たちで作ろう/世界を驚かせた/旅烏の移植旅/ソフト制作の牽引役がいた
○コラム 計算機とその科学の前史
第二景 流れに魅せられて
ナヴィエ‐ストークス方程式をめぐる数学/不安定性、乱流、そして……/「ミレニアム問題」と「地球の視点」と
第三景 「最適化」に挑む
「最大・最小問題」の先へ/離散的な問題で「凸解析」するには/解ける問題の「指標」
第∞章 研究所の明日、数学の明日
アタマの中から/ヒトとヒトのからみ合い/純粋と応用と/歴史というもの
あとがき
人名索引
書評掲載案内
■2014年6月号『現代数学』(評者:荻原悠平)
■2015年9月号『本の雑誌』(評者:円城 塔)
■2015年9月号『本の雑誌』(評者:円城 塔)