書籍詳細:ホモ・ロクェンスの病
ホモ・ロクェンスの病 言葉の処方と精神医学
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定価:税込 3,850円(本体価格 3,500円)
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内容紹介
精神科医が拠って立つものは「言葉」以外にはない。何より言葉の処方に重きをおいた精神科医の著作集。
目次
はしがき
第1部=母語の病――統合失調症と母語
1 詩と無意識――詩歌療法を通して
一 はじめに
二 詩人と無意識
三 詩歌療法における無意識
2 言語表現の病理
一 はじめに――言語と人間
二 言語と精神分裂病
三 言語表現の病理――分裂病者の詩を通して(1)
四 言語表現の病理――分裂病者の詩を通して(2)
五 おわりに
3 分裂病の言語活動の精神病理学的・治療論的意味――詩作、論文書き、日記付け、辞書調べ、漢字練習を通して
一 はじめに――本論の目的と基本的言語観
二 《母語》としての言語――メルロ=ポンティの言語論に依拠しつつ
三 言語活動の継時的変化とその言語論的意味
四 言語論的にみた治療のあり方のまとめ
4 統合失調症、詩歌、母語――精神療法における言葉
一 はじめに
二 精神療法とは何か――その言語とのかかわり
三 言語とはすなわち母語のことである
四 母語の二つのはたらき――創造性と表示・伝達性
五 母語の二つの様態――《硬い言葉》と《柔らかい言葉》
六 精神療法における言葉
七 言語の限界――実在化と不在化
八 言語の限界を埋めるもの――イメージと詩歌
九 おわりに――ふたたび精神療法とは何か
第2部=俳句・詩歌療法
5 俳句療法の理論と実際――精神分裂病を中心に
一 はじめに
二 なぜ俳句か?――俳句療法の目的
三 治療媒体としての俳句――その特徴と生かし方のいくつか
(1) 俳句の作りやすさ、およびその安全性と保護性――制約と形式につ
いて
(2) 豊かなコミュニケーションを紡ぎ出す作用
(3) 推 敲――〈治療的推敲〉について
(4) 俳句が変化するとき
四 句会の目的と方法
五 俳句療法における治療者の存在意味
――『おくのほそ道』における芭蕉と曾良の同行二人の旅をとおして
六 おわりに
6 〝風狂〟と〝里帰り〟――ある分裂病者の俳句療法の道程――ある分裂病者の俳句療法の道程
一 はじめに
二 句作開始までのおよその経過
三 俳句療法の道程
7 詩歌療法の理論と展開
一 詩の治療的起源と詩歌療法の歴史
二 詩のもつ治療的意義
(1) 詩を聴く/読むことのもつ意義
(2) 詩を作ることのもつ意義
(3) 詩のコミュニケーションの媒体としての意義
三 詩歌療法の日本的展開
8 分裂病に対する日本的詩歌の治療機制
一 はじめに
二 詩歌療法と分裂病
三 分裂病に対する俳句を用いた詩歌療法の治療機制
(1) 俳句を自己表現の安全で有効な手立てとし、表現の喜びと共感の体
験が味わえるようにすること
(2) 俳句を失われやすい日常の生きたコミュニケーションの媒体とする
こと
(3) 俳句を媒体にして共人間的な深いコミュニケーションを実現するこ
と
(4) 俳句を通して“生きた身体”を蘇らせ息づかせること
四 おわりに
第3部=芸術療法と精神療法
9 芸術療法における言葉
一 はじめに――芸術療法とはすぐれて言語的なものである
二 言語と人間
三 言語と精神療法
四 精神療法場面における言葉
五 言語の限界――実在化と不在化
六 言語とイメージ
七 イメージと言語と芸術療法
八 おわりに――イメージの消滅と言語
10 芸術療法の適応と注意点
一 はじめに
二 芸術療法の意義と目的
(1) 表現することそれ自体が包含している意義
(2) 表現されたものを通して患者と治療者とが交流することの生み出す意義
(3) 表現活動や媒体を通して集団内で生じる作用のもつ意義
三 芸術療法の適応の基準と注意点
(1) 対象患者の特性(集団で行なう場合には集団の特性)の把握
(2) 治療全体を踏まえての位置づけ
(3) 目的の明確化
(4) 安易に始めたり漫然と行なわない
(5) 効果的かつ適切な技法の選択
(6) 患者の好みと意志の尊重
(7) 複数の治療者やスタッフによる検討
(8) 悪化時の速やかな中止
四 芸術療法において言葉の果たす役割
11 精神療法の「現在」――断想と箇条書き
一 はじめに
二 精神療法の精神医学における現在
三 精神療法の「現在」
四 精神療法の基本の箇条書き
五 精神療法の時間的・空間的構造
六 精神療法を深めるもの
(1) 適切なタイミング
(2) 原則に縛られない柔軟性
(3) 語り方
七 精神療法の全体と部分
八 精神療法におけるいくつかの落とし穴
(1) 時間的・空間的枠組みの維持ができない場合の落とし穴
(2) 患者・治療者関係上の落とし穴
(3) 治療の継続上の落とし穴
(4) 患者の抱える時間的・経済的・身体的制約の落とし穴
九 精神療法と薬物療法
(1) 薬物療法だけで軽快する場合
(2) 薬物療法との併用がもたらすポジティブな側面
(3) 薬物療法との併用がもたらすネガティブな側面
一〇 精神療法と精神病理学と理論
一一 精神療法で明らかになる世界と「支える」ということ
12 精神療法と薬物療法――精神療法における薬物療法、薬物療法における精神療法
一 はじめに
二 何が薬を効かせるのか?
三 精神療法と薬物療法との関係――いくつかのパターン
四 アルゴリズムと精神療法
五 おわりに――最後にもう一度問うてみよう
第4部=エッセイ、その他
上を向いて歩こう――そのうちいいことがあるさ
「この世」と「あの世」と精神医学
スポーツに思う――走ること、歩くこと、泳ぐこと、重力に抗うこと
もっと言葉を
もっと言葉を、そしてもっと教養を
追加・日本人と自死
加藤正明先生追悼の辞
【精神医学人名解説】加藤正明
【精神医学用語解説】言葉の処方
初出一覧
あとがき――「かぐや姫」に寄せて
第1部=母語の病――統合失調症と母語
1 詩と無意識――詩歌療法を通して
一 はじめに
二 詩人と無意識
三 詩歌療法における無意識
2 言語表現の病理
一 はじめに――言語と人間
二 言語と精神分裂病
三 言語表現の病理――分裂病者の詩を通して(1)
四 言語表現の病理――分裂病者の詩を通して(2)
五 おわりに
3 分裂病の言語活動の精神病理学的・治療論的意味――詩作、論文書き、日記付け、辞書調べ、漢字練習を通して
一 はじめに――本論の目的と基本的言語観
二 《母語》としての言語――メルロ=ポンティの言語論に依拠しつつ
三 言語活動の継時的変化とその言語論的意味
四 言語論的にみた治療のあり方のまとめ
4 統合失調症、詩歌、母語――精神療法における言葉
一 はじめに
二 精神療法とは何か――その言語とのかかわり
三 言語とはすなわち母語のことである
四 母語の二つのはたらき――創造性と表示・伝達性
五 母語の二つの様態――《硬い言葉》と《柔らかい言葉》
六 精神療法における言葉
七 言語の限界――実在化と不在化
八 言語の限界を埋めるもの――イメージと詩歌
九 おわりに――ふたたび精神療法とは何か
第2部=俳句・詩歌療法
5 俳句療法の理論と実際――精神分裂病を中心に
一 はじめに
二 なぜ俳句か?――俳句療法の目的
三 治療媒体としての俳句――その特徴と生かし方のいくつか
(1) 俳句の作りやすさ、およびその安全性と保護性――制約と形式につ
いて
(2) 豊かなコミュニケーションを紡ぎ出す作用
(3) 推 敲――〈治療的推敲〉について
(4) 俳句が変化するとき
四 句会の目的と方法
五 俳句療法における治療者の存在意味
――『おくのほそ道』における芭蕉と曾良の同行二人の旅をとおして
六 おわりに
6 〝風狂〟と〝里帰り〟――ある分裂病者の俳句療法の道程――ある分裂病者の俳句療法の道程
一 はじめに
二 句作開始までのおよその経過
三 俳句療法の道程
7 詩歌療法の理論と展開
一 詩の治療的起源と詩歌療法の歴史
二 詩のもつ治療的意義
(1) 詩を聴く/読むことのもつ意義
(2) 詩を作ることのもつ意義
(3) 詩のコミュニケーションの媒体としての意義
三 詩歌療法の日本的展開
8 分裂病に対する日本的詩歌の治療機制
一 はじめに
二 詩歌療法と分裂病
三 分裂病に対する俳句を用いた詩歌療法の治療機制
(1) 俳句を自己表現の安全で有効な手立てとし、表現の喜びと共感の体
験が味わえるようにすること
(2) 俳句を失われやすい日常の生きたコミュニケーションの媒体とする
こと
(3) 俳句を媒体にして共人間的な深いコミュニケーションを実現するこ
と
(4) 俳句を通して“生きた身体”を蘇らせ息づかせること
四 おわりに
第3部=芸術療法と精神療法
9 芸術療法における言葉
一 はじめに――芸術療法とはすぐれて言語的なものである
二 言語と人間
三 言語と精神療法
四 精神療法場面における言葉
五 言語の限界――実在化と不在化
六 言語とイメージ
七 イメージと言語と芸術療法
八 おわりに――イメージの消滅と言語
10 芸術療法の適応と注意点
一 はじめに
二 芸術療法の意義と目的
(1) 表現することそれ自体が包含している意義
(2) 表現されたものを通して患者と治療者とが交流することの生み出す意義
(3) 表現活動や媒体を通して集団内で生じる作用のもつ意義
三 芸術療法の適応の基準と注意点
(1) 対象患者の特性(集団で行なう場合には集団の特性)の把握
(2) 治療全体を踏まえての位置づけ
(3) 目的の明確化
(4) 安易に始めたり漫然と行なわない
(5) 効果的かつ適切な技法の選択
(6) 患者の好みと意志の尊重
(7) 複数の治療者やスタッフによる検討
(8) 悪化時の速やかな中止
四 芸術療法において言葉の果たす役割
11 精神療法の「現在」――断想と箇条書き
一 はじめに
二 精神療法の精神医学における現在
三 精神療法の「現在」
四 精神療法の基本の箇条書き
五 精神療法の時間的・空間的構造
六 精神療法を深めるもの
(1) 適切なタイミング
(2) 原則に縛られない柔軟性
(3) 語り方
七 精神療法の全体と部分
八 精神療法におけるいくつかの落とし穴
(1) 時間的・空間的枠組みの維持ができない場合の落とし穴
(2) 患者・治療者関係上の落とし穴
(3) 治療の継続上の落とし穴
(4) 患者の抱える時間的・経済的・身体的制約の落とし穴
九 精神療法と薬物療法
(1) 薬物療法だけで軽快する場合
(2) 薬物療法との併用がもたらすポジティブな側面
(3) 薬物療法との併用がもたらすネガティブな側面
一〇 精神療法と精神病理学と理論
一一 精神療法で明らかになる世界と「支える」ということ
12 精神療法と薬物療法――精神療法における薬物療法、薬物療法における精神療法
一 はじめに
二 何が薬を効かせるのか?
三 精神療法と薬物療法との関係――いくつかのパターン
四 アルゴリズムと精神療法
五 おわりに――最後にもう一度問うてみよう
第4部=エッセイ、その他
上を向いて歩こう――そのうちいいことがあるさ
「この世」と「あの世」と精神医学
スポーツに思う――走ること、歩くこと、泳ぐこと、重力に抗うこと
もっと言葉を
もっと言葉を、そしてもっと教養を
追加・日本人と自死
加藤正明先生追悼の辞
【精神医学人名解説】加藤正明
【精神医学用語解説】言葉の処方
初出一覧
あとがき――「かぐや姫」に寄せて