書籍詳細:真説 経済・金融の仕組み

真説 経済・金融の仕組み 最近の政策論議、ここがオカシイ

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  • 紙の書籍
定価:税込 1,980円(本体価格 1,800円)
在庫なし
発刊年月
2015.09(上旬刊)
ISBN
978-4-535-55839-7
判型
四六判
ページ数
292ページ
Cコード
C3033
ジャンル

内容紹介

リフレ政策を支えている通説に対し、GDPやお金とは何か、から丁寧に解説しつつ、“正しい”金融のメカニズムを提示する。

目次

第1章  我々はいま何処にいるか――日本経済の現状



第1節 停滞する日本経済

第2節 日本経済の史的立ち位置

第3節 我々は何をなすべきか



第2章 実体経済の仕組み――付加価値創成とその循環



第1節 GDPを産み出すメカニズム

■国民所得の三面等価/あらゆる経済行動の基準となるのが〝価格〟

第2節 GDPの循環構造

■生産GDP・付加価値創成が出発点/所得分配の適正/所得支出の諸態様

第3節 付加価値創出のための底力は何か

■技術革新・生産性向上こそ成長のカギ/〝生産性向上〟は労働者を苦しめるのか/

グローバル時代にふさわしく制度・規制の絶えざる改革を



第3章  金融機能の正しい理解――悪しき二分法を超えて



第1節 通説<実体と金融の二分法>への疑問

第2節 通貨(マネーストックMS)とその供給についての誤解

■通貨とは何か:誤解①/通貨はどうやって供給されるか――フィリップス型信用拡張公式への疑問:誤解②/

通貨はどうやって供給されるか――修正版フィリップス公式の過誤:誤解③

第3節 真の通貨供給メカニズム――モデルⅠ

■すべては銀行の信用創造行動から始まる/個別銀行の資金繰り/信用創造プロセスの実態/銀行行動分析――収益動機



第4章 金融政策の効果と限界



第1節 中央銀行と金融政策

■金融政策の意義と総称/準備預金制度とは/ベースマネー(bM)受給と短期資金レート:政策の発動/金融市場調節から金融政策へ/bM×信用乗数=MSの意味:信用乗数とは何か/〝bMレート〟と〝bM量〟はコインの裏表?

≪補論Ⅰ 準備預金制度運用の実態をより詳しく知りたい人のために≫

第2節 外生説徹底批判

■真の信用創造プロセス再述/事実は、通説(外生説)にどう答えたか――bM←⇒MS←はならず

≪補論Ⅱ 誤った通説への若干の同情的コメント≫

第3節 伝統型金融政策の特質と限界

■金融対策は緩和期に効きにくい(対企業)/浸透課程の二段構造の難(対銀行)/低圧経済の悩み



第5章 金融システムの全貌と政策対応――モデルの変容・現実化



第1節 銀行券・財政の導入

■銀行券の導入――モデルII/政府財政活動の導入――モデルIII/国債発行と金融市場

第2節 信用媒介機構の導入――モデルIV

第3節 中央銀行のもう一つの役割――信用秩序の維持

■金融システムの安定/マクロプルーデンスの視点



第6章 低圧環境下の日本経済



第1節 これまでのまとめ

第2節 日本経済の変質変化を見極めよ

■既に低圧環境に入っているのだ/そのとき金融政策は万能ではない――日銀の苦しみ/中央銀行の模索

第3節 異次元緩和の諸問題と望ましい着地点



第7章  新しいフロンティアを求めて――政策はどう立ち向かうべきか



第1節 我々は何処にいるか:再説

第2節 未来を探るためのいくつかの視点  

書評掲載案内

■『サンデー毎日』2015年10月25日号 倉重篤郎のサンデー時評
■『金融財政ビジネス』2015年10月26日号 評者:窪園博俊氏(編集委員)
■『週刊東洋経済』2015年10月31日号 評者:河野龍太郎氏(BNPパリバ証券経済調査本部長)
■2015年12月16日付『毎日新聞』21面
■『週刊エコノミスト』2015年12/22号
■『証券アナリストジャーナル』 2016年6月号(74頁)評者:沼波 正氏(損害保険ジャパン日本興亜株式会社 顧問)
■2017年5月20日付『日本経済新聞』リーダーの本棚(27面)評者:遠藤勝裕氏(日本学生支援機構理事長)