書籍詳細:フランスの出産奨励運動と教育

フランスの出産奨励運動と教育 「フランス人口増加連合」と人口言説の形成

の画像の画像
  • 紙の書籍
定価:税込 6,270円(本体価格 5,700円)
在庫なし
発刊年月
2015.12
ISBN
978-4-535-58692-5
判型
A5判
ページ数
236ページ
Cコード
C3037
ジャンル

内容紹介

少子高齢化に悩む諸国を尻目に出生率2を超えるフランス。出産奨励運動100年の歴史を丹念に追い、その功罪から日本の針路を探る。

目次

序 章 フランス出産奨励運動史研究の課題

 1 少子化への社会的関心

 2 高齢化への社会的関心

 3 フランス出産奨励運動の源流へ

 4 先行研究の整理と本書の課題



第1章 「フランス人口増加連合」の成立

 1 〈人口減退〉言説の問題構成

 2 「フランス人口増加連合」の運動方針



第2章 「フランス人口増加連合」の周辺

 1 「生活改善協会」と「家族道徳」

 2 〈人口減退〉と子どもの生命――児童保護政策

 3 デュルケームと統計・家族・道徳



第3章 「人口問題教育」の胎動――両大戦間期

 1 第一次世界大戦と人口問題

 2 フェルナン・ボヴラの教育改革論

 3 ポール・オリーの教育思想



第4章 「少子高齢化社会」の可視化――1930年代

 1 1930年代における「少子高齢社会」の問題化

 2 人権宣言への批判的スタンス――義務の強調と個人主義批判

 3 「家族法典」の制定



第5章 ヴィシー体制と出産奨励運動

 1 ヴィシー体制と「フランス人口増加連合」

 2 「人口問題教育」キャンペーン



第6章 戦後の再出発と移民問題の再浮上

 1 第四共和政と「フランス人口増加連合」

 2 教師用手引書の検討



第7章 〈産児調節〉のヘゲモニー――1960年代の転換

 1 「ニュヴィルト法」の成立

 2 「ニュヴィルト法」の成立と出産奨励運動

 3 「ヴェイユ法」成立前後の論調



第8章 出産奨励運動と極右勢力

 1 〈侵入〉論の系譜と批判

 2 出産奨励運動の存続



終 章 出産奨励運動の意義と限界

[補論] 戦時下日本の「結婚報国」思想と出産奨励運動

 1 「結婚報国懇話会」の基本性格

 2 「結婚報国」思想の具体相



文献

索引