書籍詳細:研究不正と歪んだ科学

研究不正と歪んだ科学 STAP細胞事件を超えて

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定価:税込 2,530円(本体価格 2,300円)
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発刊年月
2019.11
ISBN
978-4-535-78767-4
判型
A5判
ページ数
192ページ
Cコード
C3040
ジャンル

内容紹介

科学における研究不正を、STAP問題から捉える第1部、バイオで不正が頻出する原因を探り、健全な科学研究への指針を第2部で示す。

目次

【執筆者一覧】
榎木英介・粥川準二・中村征樹・
舘野佐保・大隈貞嗣・片木りゅうじ
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序章 STAP細胞事件から本書発売まで

第1部 STAP細胞事件とは何だったか

第1章 事件としてのSTAP細胞問題
 「STAP現象の検証」と「研究論文に関する調査」
 「検証実験」の中間報告
 小保方氏も丹羽氏も再現できず
 STAP細胞はES細胞である可能性
 新たに不正2点を認定
 オリジナルデータが提出されないので不正ではない!?
 小保方氏には「論文投稿料60万円」を請求するのみ
 野依理事長の辞任(?)会見
 「研究機関運営の倫理」の欠落

コラム 小保方氏の手記『あの日』で書かれなかったこと
コラム STAP細胞をめぐる「流言」について

第2章 研究不正をどう防止するかーーSTAP問題から考える
 STAP問題と研究不正の再発防止
 研究不正とは何か?
 「規定上の研究不正」と「科学としての不正」
 研究不正をいかに防止するか
 研究不正問題への対応とその現状
 文科省新ガイドラインへの対応を超えて

第3章 STAP論文の検証とこれからの学術論文執筆                 
 STAP論文の文章分析
 論文捏造はどうして起きるのか?
 改善策の提案
 学術論文はどうあるべきか

第2部 研究不正と歪んだ科学

第4章 バイオ産業と研究不正
 STAP細胞と利益相反問題
 医薬品産業の栄枯盛衰
 バイオベンチャー、苦難の道
 政治化する医薬品産業
 再生医療の希望と影
 どうする日本のバイオ

第5章 バイオ研究者のキャリア形成と研究不正
 「理研CDB解体の提言」が意味するもの
 研究室の構造問題
 止まらない不正と、スタッフの暗黒
 「PIラボ制度」の解体と、新生

終章 研究不正を超えてーー健全な科学の発展のために
 STAP細胞事件が遺したもの
 研究不正の発生と環境要因
 不十分な国の方針
 相互批判の難しさ
 研究不正を起こすな、の限界
 グレーゾーンの存在
 QRPからDRPへ
 ずさんな研究の横行
 目指すはよい研究

おわりに
索引

書評掲載案内

■『毎日新聞』 2020年1月19日(日)読書欄にて掲載
「日本の研究現場の問題剔出、対策探る」評者:村上陽一郎

■ALL REVIEWS 2020年2月4日(土)書評掲載
研究者を目指す若者だけでなく、一般の読者にも読んで欲しい一冊
https://allreviews.jp/review/4152

■しんぶん『赤旗』 2020年2月9日(日)6面読書欄にて掲載

■『週間読書人』 2020年6月12日(金)3面にて掲載
今こそ読むべき論考集