書籍詳細:患者安全への提言

シリーズ:生存科学叢書

患者安全への提言 群大病院医療事故調査から学ぶ

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  • 紙の書籍
定価:税込 4,730円(本体価格 4,300円)
在庫あり
発刊年月
2019.11
ISBN
978-4-535-98488-2
判型
A5判
ページ数
208ページ
Cコード
C3047
ジャンル
難易度
テキスト:中級

内容紹介

事故調査の目的は事故の背景となる医療システムの問題点を指摘し予防することにある。調査委員らによる患者安全への具体的提言。

目次

2015年より公的な医療事故調査制度が始まったが、医療側の事故報告(調査)を回避しがちな心性にはまだまだ根強いものがある。

2016年に提出された「群馬大学医学部附属病院医療事故調査委員会報告書」は、医療事故調査の主たる目的はあくまで事故の原因究明・防止対策にあるとし、背景となる医療システムの問題点をえぐり出すことで、今後の事故調査のモデルケースとして高い評価を得た。

本書の編著者・著者は全員、群大病院医療事故調査委員会のメンバーである。

患者安全のために医療人(機関)、報道するマスコミはどうあるべきか、座談会や論考を通じて医療者・患者家族・マスコミそれぞれの立場から、風通しのよい医療安全システム体制への変革をつよく訴えかける。
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はじめに  上田裕一

第1部 医療事故調査委員会の役割

医療事故にどう対処してきたか
 ーー医療事故調査の歴史的な動向から観た群大病院事件  上田裕一
 
群馬大学病院事故が外科診療になげかけた10の課題  長尾能雅
 
[座談会]医療事故に向き合う患者安全のシステムづくり  
    上田裕一/甲斐由紀子/勝村久司/神谷惠子/隈本邦彦/長尾能雅
 
群大病院医療事故調査の三つの意義  神谷惠子


第2部 「患者参加型医療」への提言

「患者参加型医療」実践のための具体的対策
 ーー「患者への思い」を伝達することの大切さ  甲斐由紀子
 
私が群大病院に「患者参加型医療」を求めた理由  勝村久司

患者安全におけるメディアの役割  隈本邦彦

 
第3部 医療の質向上と安全への指針

患者安全の未来予想ーー「遅延型アレルギー」への処方箋  長尾能雅

参考資料:群馬大学医学部附属病院医療事故調査報告書
(表紙・目次・QRコード)

おわりに  神谷惠子

書評掲載案内

■『朝日新聞』2020年2月22日(土)23面読書欄にて掲載
評者:黒沢大陸(本社大阪科学医療部長)