書籍詳細:統治論に基づく人口比例選挙訴訟

統治論に基づく人口比例選挙訴訟

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  • 紙の書籍
定価:税込 1,100円(本体価格 1,000円)
在庫あり
発刊年月
2020.03
ISBN
978-4-535-52494-1
判型
A5判
ページ数
112ページ
Cコード
C3032
ジャンル

内容紹介

一票の較差訴訟に取り組む著者が、憲法の統治論に基づく主張をまとめた緊急出版。

目次

はしがき

1 憲法56条2項、1条、前文第1項第1文冒頭は、人口比例選挙を要求する
  (統治論)(主位的主張)

2 参院選の1票の投票価値の平等の要請が、衆院選のそれより
  「後退してよいと解すべき理由は見出し難い」と解される。
  よって、本件選挙当日の各選挙区間の議員1人当り有権者数較差
  (最大)・3.00倍は、平成29年衆院選(小選挙区)当日のそれ・
  1.98倍より後退しているので、本件選挙は、違憲である
  (予備的主張〈その1〉)

3 平成29年大法廷判決(参)の判示に照らしても、本件選挙は、
  違憲状態である(予備的主張〈その2〉)

4 【仮に、平成29年大法廷判決(参)の「参議院議員の選挙における
  投票価値の平等は、……二院制に係る上記の憲法上の趣旨との調和の
  下に実現されるべきである。」の判示が、平成24年大法廷判決(参)
  及び平成26年大法廷判決(参)の「参議院議員の選挙であること
  自体から
、直ちに投票価値の平等の要請が後退してよいと解すべき
  理由は見いだし難い」(強調 引用者)の判示を否定する趣旨を含む
  ものであるとすると、平成29年大法廷判決(参)の同判示は、
  最大判昭48.4.25(全農林警職法事件)の判例変更についての判例に
  反する判例変更である

5 平成29年大法廷判決(参)の、投票価値の較差についての2段階の
  判断枠組みの(1)段階の審査の判断基準は、平成24年大法廷判決
 (参)及び平成26年大法廷判決(参)の、投票価値の較差についての
  2段階の判断枠組みの(1)段階の審査の判断基準及び(2)段階の
  審査の判断基準に反する

6 昭和51年大法廷判決(衆)の事情判決の法理の分析

7 選挙無効判決は、社会的混乱を生まない

8 人口比例選挙による選挙区割りは、技術的に可能な限度で行えば足りる

9 当該選挙の各選挙区の投票価値の平等(1人1票等価値)からの乖離が
  合理的であることの立証責任は、国にある

10 2022年以降の衆院選で、平成28年改正法(アダムズ方式採用)
   により人口の48%(小数点以下四捨五入)が、衆院の国会議員の
   過半数を選出する

11 判例変更の2必須要件
   ((1)判例変更の旨の明示と(2)判例変更の理由の明示)