変転する現代世界で法の可能性を問い直す
　ーーはしがきに代えて……寺谷広司・伊藤一頼


第１部　「国際立法」ーー法創出・形成過程の地平

　第１章　国際法委員会の70年と新たな傾向
　　　　　ーー国際法の漸進的発達と科学的知見
　　　　　　　……村瀬信也　

　第２章　国際立法と方法論
　　　　　ーー国際立法と国際法学……吉田　脩

　第３章　国連安全保障理事会は「国際立法」権限を簒奪したのか？
　　　　　ーー国際テロリズムと大量破壊兵器の不拡散をめぐって
　　　　　　　……佐藤哲夫

　第４章　国際司法裁判所と「国際立法」
　　　　　ーーグローバル化時代の国際社会におけるその意義
　　　　　　　……酒井啓亘　

　第５章　国際法委員会による国際立法と法政策
　　　　　ーー国家責任条文による対抗措置に対する法的規制の試みを例に
　　　　　　　……岩月直樹

　第６章　慣習国際法と強行規範に関する国際法委員会「結論」
　　　　　ーー「国際立法」の公理（Axiom）と定理（Theorem）
　　　　　　　……根岸陽太

　第７章　条約解釈における「後の合意」と「後の慣行」に関する
　　　　　ILC結論草案……阿部克則

　第８章　「国際立法」を通じた海洋法秩序の形成と発展……西本健太郎

　第９章　国際経済法における国際立法ーーILCによる立法の可能性
　　　　　　　……福永有夏

　第10章　災害時の人の保護……植木俊哉

　第11章　環境分野の国際立法ーーその特質と課題
　　　　　　　……高村ゆかり


第２部　国際刑事秩序ーー法実現過程の地平

　第12章　国際刑事裁判所の現在……尾﨑久仁子

　第13章　国際刑事裁判所における証拠法
　　　　　 ーー各国の証拠法との比較分析
　　　　　　　……成瀬　剛

　第14章　国際刑事裁判所の新たな課題
　　　　　 ーー侵略犯罪に関する公判について
　　　　　　　……洪　恵子

　第15章　人道に対する犯罪の法典化の系譜……竹村仁美

　第16章　人道に対する犯罪に関する引渡しか訴追かの義務
　　　　　ーー国際法委員会「人道に対する犯罪の防止及び処罰に関する
　　　　　条文草案」を素材として……広見正行

　第17章　混合法廷……野口元郎

　第18章　国際司法裁判所と国際刑事裁判所
　　　　　 ーー手続的観点からみた協働と補完
　　　　　　　……石塚智佐

　第19章　国家の刑事管轄権……竹内真理

　第20章　政府職員の外国の刑事管轄権からの免除……坂巻静佳

　第21章　国際経済法と越境刑法の相互作用……石井由梨佳

　第22章　人権の国際保障における刑事的規律
　　　　　 ーー国際人権法と国際刑事法の構造的同一性と展開の諸態様
　　　　　　　 ……寺谷広司


第３部　国際経済秩序ーー変転する生活秩序における法動態

　第23章　国家安全保障と通商制限……松下満雄

　第24章　WTO上級委員会危機と紛争解決手続改革
　　　　　 ーー多国間通商システムにおける「法の支配」の弱体化と今後
　　　　　　　……川瀬剛志

　第25章　貿易とその敗者をめぐる法動態
　　　　　 ーー国際貿易体制の「最大の試練」はいかに克服しうるか？
　　　　　　　……北村朋史

　第26章　SPS協定の下での予防的国内措置……堀口健夫

　第27章　グローバルな経済秩序における自由……郭　舜

　第28章　国際経済秩序の転換と立憲主義
　　　　　 ーー危機の時代か変化の時機か
　　　　　　　……伊藤一頼

　第29章　グローバル経済秩序と「持続可能な開発目標」
　　　　　　　……内記香子・三浦　聡

　第30章　EUの移民規制……大西 楠・テア

　第31章　ビジネスと人権ーーソフトローの役割
　　　　　　　……吾郷眞一

　第32章　投資仲裁と常設投資裁判所
　　　　　 ーー投資紛争解決制度をめぐる分裂と統合
　　　　　　　……須網隆夫

　第33章　情報・データの越境流通……鈴木將文