書籍詳細:アディクション・スタディーズ
アディクション・スタディーズ 薬物依存症を捉えなおす13章
- 紙の書籍
- 電子書籍
定価:税込 1,980円(本体価格 1,800円)
紙の書籍・POD・アーカイブズの価格を表示しています。
電子書籍の価格は各ネット書店でご確認ください。
電子書籍の価格は各ネット書店でご確認ください。
在庫あり
紙の書籍のご購入
内容紹介
薬物のアディクション(依存症)に様々な角度から光を当て、多領域の支援者・当事者が緩やかにつながり、厳罰主義を乗り越える道筋を探る。
目次
はじめに
――――――――――――――――――――――――――――
●パート1 アディクション・スタディーズの展開
――――――――――――――――――――――――――――
第1章 心はなぜアディクションに捕捉されるのか……松本俊彦
ーー痛みと孤立と嘘の精神病理学
「ネズミの楽園」実験が示唆するもの/依存症の自己治療仮説
「コントロールできない苦痛」を「コントロールできる苦痛」に
なぜ助けを求めずに一人で苦痛をコントロールするのか/
おわりに
第2章 薬物はいかにして「悪」と見なされるに至ったか……渡邊拓也
ーー「ドラッグ」の社会史
ドラッグ前史ーー古代から近世にかけて/
社会問題化する薬物ーー公衆衛生学の発達
社会的問題から個人的問題へーー嗜癖概念の登場
犯罪化への足がかりーーデジェネレッサンスの学説と「危険人物」
薬物中毒の犯罪化ーー第一次世界大戦と1916年法
第3章 薬物依存症からの回復のターニングポイント……南 保輔
ーーダルクのエスノグラフィ
エスノグラフィとは/薬物依存症からの回復の困難/
二つのダルクとNA
Yダルクのスケジュール/段階を踏んでの回復/
ダルクとNAがもたらすもの
Bさんの再使用と再入寮/ダルクの直面する課題とこれから
第4章 生き延びるためのアディクション……大嶋栄子
ーーただ〝やめる〟だけで終わらない支援
依存症者(アディクト)を取り巻く風景/
「生の営みの困難」への応答
「何が起こっているのか」から始める
女性依存症者の回復過程ーー変化したのか、見過ごしたのか
トラウマ・発達障害とアディクション/
それでも「つながり続ける」ことは可能か
第5章 アディクションと刑事処分……羽間京子
ーー刑事施設収容と保護観察は回復に役立っているか
覚せい剤を使用した人に対する日本の司法的対応
薬物依存症を慢性疾患として捉える視点と継続的支援の重要性
刑事施設再入所に関連する要因/おわりに
第6章 痛みとアディクション……山口重樹
ーーオピオイド依存という医原性症候群
オピオイドクライシス/オピオイド使用障害とは/
慢性疼痛とアディクション/おわりに
――――――――――――――――――――――――――――
●パート2 アディクションと向き合う社会
――――――――――――――――――――――――――――
第7章 なぜハームリダクションが必要なのか……松本俊彦
ーーつながりと包摂の公衆衛生政策
法と刑罰による規制の歴史とその効果/
ハームリダクションの理念と実際
海外におけるハームリダクション政策の内容とその成果
わが国におけるハームリダクションの可能性/おわりに
第8章 世界の薬物政策はなぜ刑事罰を諦めたのか……丸山泰弘
「ダメ。ゼッタイ。」普及運動は何をもたらしたか
日本の厳罰化の根拠と薬物乱用防止戦略
近年の薬物政策/刑罰があれば人の行動が変わるという神話
むすびにかえてーー刑事罰を諦めるハームリダクションの挑戦
第9章 アディクションアプローチの現在……信田さよ子
ーーハームリダクションの位置づけ
四つの柱/その後のアディクションアプローチとプログラム化/
ハームリダクション
ハームリダクションの背景/ハームリダクションの向こうに広がる世界
アディクションアプローチがとりこぼしてきた薬物依存/
おわりに
第10章 依存症臨床における垂直方向と水平方向……松本卓也
ーー平準化に抗するために
アディクションアプローチとハームリダクション
依存症臨床の変貌――規律社会から安全装置へ/
オルタナティヴとしての〈ハームリダクション〉
おわりにーースペクトラム時代に可能なオルタナティヴとは何か
第11章 なぜ医療はアディクションをネグレクトするのか……西岡 誠
ーーつながりを断たない医療を目指して
医療者にとっての依存症/依存症にまつわる言説
内科医もしてみむとてするなり/
生活困窮層からホームレスの人々の診療へ
野宿者の深刻な健康状態/「それどころじゃねえんだ」
ハームリダクションとの出会い/
やめる「べき」、やめさせる「べき」からの解放
人とのつながり、居場所、役割/路上での知見を診療に
第12章 薬物乱用防止教育とスティグマ……嶋根卓也
ーー「ダメ。ゼッタイ。」からの脱却は可能か
薬物乱用は「ダメ。ゼッタイ。」/薬物を使う子どもたち/
薬物乱用防止教育の現状
スティグマを軽減させる二つの戦略/おわりに
第13章 なぜ人々は著名人の薬物事件に感情的になるのか……岩永直子
ーージャーナリズムと薬物依存症
活躍している大物も逮捕/日本社会で強まる弱者への「不寛容」
政治家の発言や教育の効果
薬物報道ガイドラインとメディアの報道/当事者の発信
今後、薬物報道はどうあるべきか?
おわりに
参考文献
――――――――――――――――――――――――――――
●パート1 アディクション・スタディーズの展開
――――――――――――――――――――――――――――
第1章 心はなぜアディクションに捕捉されるのか……松本俊彦
ーー痛みと孤立と嘘の精神病理学
「ネズミの楽園」実験が示唆するもの/依存症の自己治療仮説
「コントロールできない苦痛」を「コントロールできる苦痛」に
なぜ助けを求めずに一人で苦痛をコントロールするのか/
おわりに
第2章 薬物はいかにして「悪」と見なされるに至ったか……渡邊拓也
ーー「ドラッグ」の社会史
ドラッグ前史ーー古代から近世にかけて/
社会問題化する薬物ーー公衆衛生学の発達
社会的問題から個人的問題へーー嗜癖概念の登場
犯罪化への足がかりーーデジェネレッサンスの学説と「危険人物」
薬物中毒の犯罪化ーー第一次世界大戦と1916年法
第3章 薬物依存症からの回復のターニングポイント……南 保輔
ーーダルクのエスノグラフィ
エスノグラフィとは/薬物依存症からの回復の困難/
二つのダルクとNA
Yダルクのスケジュール/段階を踏んでの回復/
ダルクとNAがもたらすもの
Bさんの再使用と再入寮/ダルクの直面する課題とこれから
第4章 生き延びるためのアディクション……大嶋栄子
ーーただ〝やめる〟だけで終わらない支援
依存症者(アディクト)を取り巻く風景/
「生の営みの困難」への応答
「何が起こっているのか」から始める
女性依存症者の回復過程ーー変化したのか、見過ごしたのか
トラウマ・発達障害とアディクション/
それでも「つながり続ける」ことは可能か
第5章 アディクションと刑事処分……羽間京子
ーー刑事施設収容と保護観察は回復に役立っているか
覚せい剤を使用した人に対する日本の司法的対応
薬物依存症を慢性疾患として捉える視点と継続的支援の重要性
刑事施設再入所に関連する要因/おわりに
第6章 痛みとアディクション……山口重樹
ーーオピオイド依存という医原性症候群
オピオイドクライシス/オピオイド使用障害とは/
慢性疼痛とアディクション/おわりに
――――――――――――――――――――――――――――
●パート2 アディクションと向き合う社会
――――――――――――――――――――――――――――
第7章 なぜハームリダクションが必要なのか……松本俊彦
ーーつながりと包摂の公衆衛生政策
法と刑罰による規制の歴史とその効果/
ハームリダクションの理念と実際
海外におけるハームリダクション政策の内容とその成果
わが国におけるハームリダクションの可能性/おわりに
第8章 世界の薬物政策はなぜ刑事罰を諦めたのか……丸山泰弘
「ダメ。ゼッタイ。」普及運動は何をもたらしたか
日本の厳罰化の根拠と薬物乱用防止戦略
近年の薬物政策/刑罰があれば人の行動が変わるという神話
むすびにかえてーー刑事罰を諦めるハームリダクションの挑戦
第9章 アディクションアプローチの現在……信田さよ子
ーーハームリダクションの位置づけ
四つの柱/その後のアディクションアプローチとプログラム化/
ハームリダクション
ハームリダクションの背景/ハームリダクションの向こうに広がる世界
アディクションアプローチがとりこぼしてきた薬物依存/
おわりに
第10章 依存症臨床における垂直方向と水平方向……松本卓也
ーー平準化に抗するために
アディクションアプローチとハームリダクション
依存症臨床の変貌――規律社会から安全装置へ/
オルタナティヴとしての〈ハームリダクション〉
おわりにーースペクトラム時代に可能なオルタナティヴとは何か
第11章 なぜ医療はアディクションをネグレクトするのか……西岡 誠
ーーつながりを断たない医療を目指して
医療者にとっての依存症/依存症にまつわる言説
内科医もしてみむとてするなり/
生活困窮層からホームレスの人々の診療へ
野宿者の深刻な健康状態/「それどころじゃねえんだ」
ハームリダクションとの出会い/
やめる「べき」、やめさせる「べき」からの解放
人とのつながり、居場所、役割/路上での知見を診療に
第12章 薬物乱用防止教育とスティグマ……嶋根卓也
ーー「ダメ。ゼッタイ。」からの脱却は可能か
薬物乱用は「ダメ。ゼッタイ。」/薬物を使う子どもたち/
薬物乱用防止教育の現状
スティグマを軽減させる二つの戦略/おわりに
第13章 なぜ人々は著名人の薬物事件に感情的になるのか……岩永直子
ーージャーナリズムと薬物依存症
活躍している大物も逮捕/日本社会で強まる弱者への「不寛容」
政治家の発言や教育の効果
薬物報道ガイドラインとメディアの報道/当事者の発信
今後、薬物報道はどうあるべきか?
おわりに
参考文献