書籍詳細:科学者をまどわす魔法の数字,インパクト・ファクターの正体

科学者をまどわす魔法の数字,インパクト・ファクターの正体 誤用の悪影響と賢い使い方を考える

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発刊年月
2021.01
ISBN
978-4-535-78929-6
判型
A5判
ページ数
176ページ
Cコード
C3040
ジャンル

内容紹介

業績評価の指標として、ともすれば機械的に使われるインパクト・ファクターについて、具体的なデータに基いて検証し、警鐘をならす。

目次

プロローグ 間違った指標で評価される科学者たち

第1章 インパクト・ファクターとは何か

1−1 インパクト・ファクターの定義
1−2 インパクト・ファクターの起源
1−3 とまらないインパクト・ファクターの誤用

第2章 インパクト・ファクターの誤用とその問題点

2−1 雑誌のインパクト・ファクターからではわからない、
     個々の論文の被引用回数
2−2 分野によって大きく異なるインパクト・ファクター
2−3 分野の大きさとインパクト・ファクター:超高IF雑誌は、
     小さい分野では生まれ得ない
2−4 分野の違いと2年インパクト・ファクター
2−5 分野による共著者数の違いとインパクト・ファクター
2−6 不透明なインパクト・ファクター算出法
2−7 引用行動から見た論文の被引用回数と論文の質との関係

第3章 インパクト・ファクターの誤用のもたらすもの

3−1 個々の研究者による論文の被引用回数の操作
3−2 出版社や編集委員によるインパクト・ファクターの操作
3−3 撤回論文の増加
3−4 グレイ・ゾーンの研究行為
3−5 下降効果:華々しい結果が時とともに消えていく
3−6 白、それともグレイ
3−7 科学研究の再現性の危機
3−8 インパクト・ファクターの落とし子:世界大学ランキング

第4章 インパクト・ファクター偏重主義根絶への動き

4−1 インパクト・ファクターの不適切な使用に関するEASE声明
4−2 研究評価に関するサンフランシスコ宣言

エピローグ

書評掲載案内

■『朝日新聞』2021年4月24日(土)21面 読書欄にて掲載
「学術誌格付けで問われるモラル」
評者:須藤 靖(東京大学教授・宇宙物理学)