書籍詳細:石橋湛山の経済政策思想

石橋湛山の経済政策思想 経済分析の帰結としての自由主義、民主主義、平和主義

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発刊年月
2021.02
ISBN
978-4-535-55979-0
判型
四六判
ページ数
256ページ
Cコード
C3033
ジャンル

内容紹介

石橋湛山の経済思想および経済政策は、なぜインフレと戦争を招いたと誤解されているのか。文献を読み解きつつ明らかにしていく。

目次

第1章 石橋湛山の昭和恐慌理解
はじめに
1.日本における昭和恐慌の理解
2.石橋湛山の昭和恐慌当時の論説
3.昭和恐慌のもたらした社会変化
4.物価賃金論争の事実
結語

第2章 石橋湛山の昭和恐慌理解はなぜ葬られたのか
はじめに
1.『日本人の海外活動に関する歴史的調査』の未公刊
2.戦後インフレと石橋のインフレーショニストとしての評価
3.小宮隆太郎の昭和恐慌理解
結語

第3章 石橋湛山の昭和恐慌理解とケインズの金融理論
はじめに
1.ケインズの大恐慌理解
2.日本のケインジアンの金融政策無視の背景
3.石橋こそがケインズの精神をもっていた
結語

第4章 戦後インフレーションは石橋湛山の責任か
はじめに
1.石橋財政の考え方
2.日銀発行銀行券と物価
3.生産の回復と物価
4.貨幣数量理論による物価の解釈
結語

第5章 石橋湛山なら現在の金融政策をどのように考えるか
はじめに
1.現代との対応
2.石橋が現在の金融政策を支持するであろうことは明白
3.石橋の論点と重なる今日の論点
結語

第6章 なぜ傾斜生産方式が有沢広己の業績になったのか
はじめに
1.石橋蔵相の石炭増産計画
2.有沢の傾斜生産方式と自身の評価
3.中村(1957.4)「補給金」論文(1950年代の傾斜生産理解)
4.有沢の新たな解釈と評価【1960年代】
   ーー有沢編「産業講座」
   ーー経済企画庁編『戦後経済史』
   ーー有沢・稲葉『戦後20年史』
5.【1970年代】の中村の軌跡
6.有沢死去後の傾斜生産理解【1980年代末〜1990年代】
小括
7.傾斜生産は本当に成功した経済政策だったのか
結語

第7章 石橋湛山と太平洋会議ーー人口問題を中心に
はじめに
1.人口を減らすのではなく、仕事を殖やす
2.保護貿易主義との闘い
3.日本の輸出は世界の利益を奪ったのか
結語

結論 石橋湛山の経済政策思想とは何か

書評掲載案内

■『自由思想』 第160号(2021年4月)42頁にて掲載
「日本経済史の謎解き挑戦」
評者:増田弘(立正大学名誉教授)

■2021年4月22日付「日本経済新聞」夕刊、12面に書評掲載
「人間と資本の活用説く」〈目利きが選ぶ3冊〉 ★★★★★
評者:中沢孝夫(経営学者) 氏
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD166BO0W1A410C2000000/

■『週刊エコノミスト』2021年6月22日号 P50-51
「完璧な経済認識と小日本主義 歴史に消えた慧眼を追う」
評者:田代秀敏氏(シグマ・キャピタル チーフエコノミスト) 氏

参考リンク

実利に基づく平和思想を唱えた人

https://dokushojin.com/reading.html?id=8056

【読書人WEB限定公開】
原田泰×和田みき子 著者対談です