書籍詳細:ドイツ緊急権の憲法史

ドイツ緊急権の憲法史 「危機憲法」論

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発刊年月
2022.06
ISBN
978-4-535-52624-2
判型
A5判
ページ数
640ページ
Cコード
C3032
ジャンル

内容紹介

日本の憲法学上の緊急権の議論で比較対象として取り上げることの多いドイツの緊急権に関する著者の長年の研究をまとめた書。

目次

はじめに

第1部 近代ドイツ緊急権史――19世紀ドイツ立憲主義における緊急権

 序章 緊急権(概念)の歴史的形成――前史
 第1章 「市民的法治国」と合囲状態(Belargerungszustand)
       ――1851年プロイセン合囲状態(戒厳)法
 第2章 1871年帝国憲法下での「戦争状態」(Kriegstand)
 第3章 「戒厳」から「独裁」へ――第一次世界大戦期のKz/Bz運用


第2部(前編)「危機憲法」――ヴァイマール憲法史における緊急権

 第1章 ヴァイマール緊急権の運用――革命期から1924年まで
 第2章 ヴァイマール「独裁権」の法制度
 第3章 「独裁論」の憲法理論――「立憲独裁」
     (verfassungsmäßige Diktatur)
 第4章 C.シュミットの大統領独裁論


第2部(後編) ヴァイマール後期「独裁権」の憲法(論)的構成

 第5章 ヴァイマール後期における大統領独裁権の展開
 第6章 晩期大統領独裁権と「危機の法理論」
       ――プロイセン憲法裁判


第3部(前編) ボン基本権法下での緊急権史――1968年緊急事態憲法

 第1章 ボン基本法と緊急権(1955年ドイツ条約締結まで)
 第2章 ドイツ条約に基づく緊急権の留保
 第3章 戦後(西)ドイツ緊急権(緊急事態憲法)の成立過程
 第4章 1968年緊急事態法(Notstandsverfassung)


第3部(後編)  現代「危機憲法」

 第5章 1970年代のドイツ緊急権の展開と憲法理論
 第6章 現代ドイツ緊急権の再編と憲法理論の再構成
       ――「安全」に対する国家保護としての緊急権
 第7章 現代「危機憲法」
       ――緊急権のアポリアと「例外状態の通常化」