書籍詳細:精神分析と脳科学が出会ったら?
精神分析と脳科学が出会ったら? 免疫細胞が生み出す快と不快の不協和音
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定価:税込 2,200円(本体価格 2,000円)
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内容紹介
脳科学と精神分析の二足の草鞋を履く筆者が両者の接点についてやさしく論じた一冊。基礎研究をもとにフロイトの世界をひも解く。
目次
第1章 脳とこころが交差する悩ましい世界への旅
はじめに
「脳」と「こころ」との接点は「悩」?
先達から学ぶ
フロイトが若き頃の脳科学研究
「脳」と「こころ」の双方の研究に精通していた日本の先達
しなぷす——次章へのつなぎ
第2章 現代の多層化・複雑化した脳科学研究と精神分析の居場所
はじめに
見て見ぬふりをしてきた両者
そもそも脳科学とは?
フロイトが提唱したこころの世界
現代の脳科学研究と精神分析の居場所
第3章 脳神経学者フロイトをこころの探究者へ導いたヒステリー
はじめに
ヒステリーとその時代的変遷
フロイトとブロイアーとの出会い
シャルコーのもとへの留学による科学的関心の方向転換
フロイトによるヒステリー患者の治療
心的外傷は本当にヒステリーを引き起こすのか?
脳科学研究がヒステリーの病態解明に貢献しうること
第4章 精神分析と母子分離
——最早期トラウマの脳内基盤をモデル動物で検証可能か
はじめに
モデル動物研究への抵抗
モデル動物研究の意義
精神分析における母子分離と心的外傷
モデル動物で母子分離ストレスを再現する
おわりに
第5章 「科学的心理学草稿」におけるこころの神経モデル
——フロイトとグリア細胞が出会ったら?
はじめに
意識と無意識はコンピュータになぞらえることが可能か?
「科学的心理学草稿」に残されたフロイトの神経モデル
フロイトがニューロン以外の脳細胞グリアを知っていたら?
ユニークでダイナミックな脇役・グリア細胞
第6章 精神分析とミクログリアとの出会い
——統合失調症の水治療仮説
はじめに
精神分析との出会い
ミクログリアと出会うまで
ミクログリアとは
統合失調症のミクログリア研究事始め
水治療の時代における精神分析の誕生
フロイトがミクログリアに出会ったら?
第7章 無意識を測るメソッドと出会う旅
——ミクログリアは信頼行動にノイズを引き起こす?
はじめに
精神分析と脳科学研究の両立という邪道
ヒトのミクログリアを研究したいという誘惑
イタリアの誘惑
無意識を測るメソッドとの出会い
ミクログリア仮説解明のための信頼ゲーム実験
おわりに
第8章 反復強迫とミクログリアの活性化
——エディプスコンプレックス・阿闍世コンプレックスの脳科学モデル
はじめに
ノイズの起源としてのエスと超自我
性格由来の行動はミクログリアによるノイズの仕業?
発達期におけるシナプスの刈り込みとミクログリア
日本人におけるお人好し行動の反復強迫
エディプスコンプレックス・阿闍世コンプレックスの発生論
おわりに
第9章 フロイトによる性欲論の展開
——欲動の源泉「生ける小胞」とミクログリア
はじめに
ミクログリア活性化とハニートラップ
フロイトの性欲論とミクログリア
フロイトの欲動理論創出における脳科学の視点
欲動の起源としての「生ける小胞」
おわりに
第10章 「死の欲動」の生物学的起源
——自殺・うつ病のミクログリア仮説
はじめに
「死の欲動」とは
「死の欲動」の生物学的起源は?
ミクログリアの活性化と自殺・メランコリー
ヒトのミクログリアの活性化を間接的に評価する
無意識的欲動の起源としてのミクログリア
自殺そして戦争を防ぐには?
第11章 「死の欲動」の彼岸
——動物モデルから「ひきこもり」を脳科学的に考える
はじめに
閉じ込められるストレスとミクログリア活性化
いじめられるストレスとミクログリア活性化
過酷なストレスの影響をマウスの行動から探る
モデルマウスとヒトとをつなぐ
ひきこもり外来での知見
「死の欲動」の彼岸としての「ひきこもり」
第12章 精神分析と脳科学から紡ぎ出されるこころの科学
——サイコグリアアナリシスへの誘い
はじめに
こころを「見える化」してきた精神分析
人間の脳のダイナミクスを「見える化」する
ニューロサイコアナリシス
血液でミクログリアを作る?!
サイコグリアアナリシス
おわりに
講演録 精神分析の未来
——エヴィデンス神話をエディプス神話から読み解く
はじめに
エヴィデンス神話
エヴィデンスとは
認知行動療法のエヴィデンス
精神分析(的精神療法)のエヴィデンス
エリック・カンデル博士の言葉
日本の精神分析におけるエヴィデンスの未来
指定討論
木村宏之先生のご討論に対するレスポンス
最後のメッセージ
用語解説
はじめに
「脳」と「こころ」との接点は「悩」?
先達から学ぶ
フロイトが若き頃の脳科学研究
「脳」と「こころ」の双方の研究に精通していた日本の先達
しなぷす——次章へのつなぎ
第2章 現代の多層化・複雑化した脳科学研究と精神分析の居場所
はじめに
見て見ぬふりをしてきた両者
そもそも脳科学とは?
フロイトが提唱したこころの世界
現代の脳科学研究と精神分析の居場所
第3章 脳神経学者フロイトをこころの探究者へ導いたヒステリー
はじめに
ヒステリーとその時代的変遷
フロイトとブロイアーとの出会い
シャルコーのもとへの留学による科学的関心の方向転換
フロイトによるヒステリー患者の治療
心的外傷は本当にヒステリーを引き起こすのか?
脳科学研究がヒステリーの病態解明に貢献しうること
第4章 精神分析と母子分離
——最早期トラウマの脳内基盤をモデル動物で検証可能か
はじめに
モデル動物研究への抵抗
モデル動物研究の意義
精神分析における母子分離と心的外傷
モデル動物で母子分離ストレスを再現する
おわりに
第5章 「科学的心理学草稿」におけるこころの神経モデル
——フロイトとグリア細胞が出会ったら?
はじめに
意識と無意識はコンピュータになぞらえることが可能か?
「科学的心理学草稿」に残されたフロイトの神経モデル
フロイトがニューロン以外の脳細胞グリアを知っていたら?
ユニークでダイナミックな脇役・グリア細胞
第6章 精神分析とミクログリアとの出会い
——統合失調症の水治療仮説
はじめに
精神分析との出会い
ミクログリアと出会うまで
ミクログリアとは
統合失調症のミクログリア研究事始め
水治療の時代における精神分析の誕生
フロイトがミクログリアに出会ったら?
第7章 無意識を測るメソッドと出会う旅
——ミクログリアは信頼行動にノイズを引き起こす?
はじめに
精神分析と脳科学研究の両立という邪道
ヒトのミクログリアを研究したいという誘惑
イタリアの誘惑
無意識を測るメソッドとの出会い
ミクログリア仮説解明のための信頼ゲーム実験
おわりに
第8章 反復強迫とミクログリアの活性化
——エディプスコンプレックス・阿闍世コンプレックスの脳科学モデル
はじめに
ノイズの起源としてのエスと超自我
性格由来の行動はミクログリアによるノイズの仕業?
発達期におけるシナプスの刈り込みとミクログリア
日本人におけるお人好し行動の反復強迫
エディプスコンプレックス・阿闍世コンプレックスの発生論
おわりに
第9章 フロイトによる性欲論の展開
——欲動の源泉「生ける小胞」とミクログリア
はじめに
ミクログリア活性化とハニートラップ
フロイトの性欲論とミクログリア
フロイトの欲動理論創出における脳科学の視点
欲動の起源としての「生ける小胞」
おわりに
第10章 「死の欲動」の生物学的起源
——自殺・うつ病のミクログリア仮説
はじめに
「死の欲動」とは
「死の欲動」の生物学的起源は?
ミクログリアの活性化と自殺・メランコリー
ヒトのミクログリアの活性化を間接的に評価する
無意識的欲動の起源としてのミクログリア
自殺そして戦争を防ぐには?
第11章 「死の欲動」の彼岸
——動物モデルから「ひきこもり」を脳科学的に考える
はじめに
閉じ込められるストレスとミクログリア活性化
いじめられるストレスとミクログリア活性化
過酷なストレスの影響をマウスの行動から探る
モデルマウスとヒトとをつなぐ
ひきこもり外来での知見
「死の欲動」の彼岸としての「ひきこもり」
第12章 精神分析と脳科学から紡ぎ出されるこころの科学
——サイコグリアアナリシスへの誘い
はじめに
こころを「見える化」してきた精神分析
人間の脳のダイナミクスを「見える化」する
ニューロサイコアナリシス
血液でミクログリアを作る?!
サイコグリアアナリシス
おわりに
講演録 精神分析の未来
——エヴィデンス神話をエディプス神話から読み解く
はじめに
エヴィデンス神話
エヴィデンスとは
認知行動療法のエヴィデンス
精神分析(的精神療法)のエヴィデンス
エリック・カンデル博士の言葉
日本の精神分析におけるエヴィデンスの未来
指定討論
木村宏之先生のご討論に対するレスポンス
最後のメッセージ
用語解説
書評掲載案内
■2023年2月11日(土) 『図書新聞』8面にて掲載。
「最先端の脳科学は精神分析に接近する……!?」
評者:川端 洋(神戸大学医学部/精神医学史)
■『精神分析研究』Vol.68 no.1(2024.4)P122-123にて掲載。
評者:岡野憲一郎(本郷の森診療所/京都大学)
「最先端の脳科学は精神分析に接近する……!?」
評者:川端 洋(神戸大学医学部/精神医学史)
■『精神分析研究』Vol.68 no.1(2024.4)P122-123にて掲載。
評者:岡野憲一郎(本郷の森診療所/京都大学)