書籍詳細:近現代日本の警察と国家・地域
近現代日本の警察と国家・地域
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内容紹介
近代における誕生から現代までの日本の警察の本質を、国家・地域との関係に重点をおいて明らかにする、日本警察史の決定版。
目次
序 論 警察史の射程と視圏
(1)自分史としての警察史研究――半世紀を振り返って
(2)警察史研究の現状――歴史学における警察への注目
(3)本書の位置と構想・構成
序 章 近代日本における警察――その軌跡
はじめに
一 近代警察誕生への道のり
(1)近世日本「警察」の姿
(2)紹介されたヨーロッパ警察
(3)首都ポリスの誕生
二 内務省警察と行政警察
(1)フランス型警察の登場
(2)東京警視庁と行政警察
(3)地域警察の確立――プロシア型への傾斜
三 近代日本警察の変化と不変化
(1)警察力再編の動き
(2)「陛下の警察官」の登場
(3)「特高」の社会システム
四 戦時体制と警察の拡大・膨張
(1)経済警察の誕生と展開
(2)警察領域の拡大と警察権限の膨張
五 現代警察への転成――戦後の警察改革
(1)警察の改革とその〝影〟
(2)〝新しい〟警察の姿
(3)新しい憲法と警察の権限
___________________________
◆第Ⅰ部 近代日本における地域警察
___________________________
第一章 地域社会のなかの警察――駐在巡査の書類から
はじめに
一 巡査採用の仕組み――小林巡査の成立
二 巡査駐在所の機能――在家塚村駐在所の位置
三 小林巡査の勤務実態――巡回・視察と監視
四 日常のなかの〝非日常〟
五 工女誘拐事件の顛末
おわりに
第二章 東京における警視庁の地域支配――日露戦後を中心に
はじめに
一 日常的地域支配システム
(1)巡査を通じた網羅的地域支配
(2)戸口査察システム
(3)関係業界に対する視察と監視
二 司法警察における犯罪捜査システム
(1)刑事巡査とその配下
(2)犯罪捜査と〝犯罪者集団〟
三 日露戦後の「不良少年」と「浮浪者」
(1)「不良少年」問題
(2)「浮浪者」問題
おわりに
第三章 警察行政と社会運動
――鈴木良『水平社創立の研究』を素材に
はじめに
一 社会運動史研究の史料構造
二 地域統治の構造と警察行政の連関
三 社会運動の展開と警察行政の連関
(1)監視・偵察活動が運動に及ぼす作用
(2)運動の構造と警察の活動の関連
(3)運動と地域組織の関係
(4)地域支配の構造と政治権力
四 水平運動と警察行政の関係
(1)直接的対応
(2)間接的対応
おわりに
第四章 「特高」とは何か
――井形正寿『「特高」経験者として伝えたいこと』を読む
はじめに
一 「特高」とは何か――その歴史
二 誰が「特高」となったか――人と精神
三 「特高」の手口とすそ野
四 大阪府警察局「特高関係資料」と福島警察署
五 「特高」の〝解体〟と〝横滑り〟
おわりに
___________________________
◆第Ⅱ部 戦中から戦後へ――警察官の「日記」を読む
___________________________
第五章 ある警察官の戦中――綱川警部補の「参考簿」(1)
はじめに
一 月島警察署保安主任
(1)勤務の概況と月島署の概況
(2)経済統制と輸送――業者・工場とのかかわり
(3)営業取締り
(4)交通安全と犬
(5)切迫する戦局――空襲と応召
二 月島警察署外勤主任
三 月島警察署経済主任
(1)経済情勢への対応
(2)戦局・時局への関心
おわりに
第六章 ある警察官の戦後――綱川警部補の「参考簿」(2)
はじめに
一 敗戦直後の激変のなかで――経済主任・保安主任兼務
(1)敗戦と占領の開始――政治・社会と警察の変化
(2)敗戦直後の経済情勢と経済警察
(3)経済事犯の取締り
二 月島警察署経済主任専務
(1)経済関係の調査と取締り
(2)「敗戦第二年目」の社会と経済
(3)金融緊急措置令と物価統制令
(4)一九四六年四月の物価・食糧と政治
三 深川署への転勤――外勤主任として
(1)食糧事情の深刻化
(2)事件・事故と取締り(1)
(3)敗戦一年を顧みて
(4)事件・事故と取締り(2)
おわりに
第七章 警視庁巣鴨警察署巡査の警察手帳
はじめに
一 警視庁改革と警察学校期の成澤巡査
(1)警察法と警視庁
(2)警視庁警察学校の成澤巡査
二 四部制勤務とその実際(一九四九年九月~五〇年一月)
(1)一九四九年九月八日からの一ヵ月――成澤巡査の勤務概況
(2)警察手帳A――その後の特徴的な記載
三 三部制勤務とその実際(一九五〇年一月~五〇年一〇月)
(1)「列車警乗」と「経済一斉取締」
(2)職業安定所警戒待機と出動
(3)政治関係・外国人関係の訓授
(4)政治関係・外国人関係の警邏・密行
四 特別捜査班としての勤務(一九五〇年一一月~五一年一月)
(1)共産党関係者に対する内偵
(2)機関紙印刷関係情報の蒐集
おわりに
終 章 総括と展望――現代日本の警察へ
一 本書のまとめ
二 戦後日本警察の趨勢
(1)警察法の全面改正
(2)一九六〇年代の警察
(3)一九七〇~八〇年代の警察
(4)一九九〇年代の警察
三 二一世紀の日本警察と「治安国家」の構想
(1)警察による「治安」構想
(2)新自由主義改革と「治安」
あとがき
索引
(1)自分史としての警察史研究――半世紀を振り返って
(2)警察史研究の現状――歴史学における警察への注目
(3)本書の位置と構想・構成
序 章 近代日本における警察――その軌跡
はじめに
一 近代警察誕生への道のり
(1)近世日本「警察」の姿
(2)紹介されたヨーロッパ警察
(3)首都ポリスの誕生
二 内務省警察と行政警察
(1)フランス型警察の登場
(2)東京警視庁と行政警察
(3)地域警察の確立――プロシア型への傾斜
三 近代日本警察の変化と不変化
(1)警察力再編の動き
(2)「陛下の警察官」の登場
(3)「特高」の社会システム
四 戦時体制と警察の拡大・膨張
(1)経済警察の誕生と展開
(2)警察領域の拡大と警察権限の膨張
五 現代警察への転成――戦後の警察改革
(1)警察の改革とその〝影〟
(2)〝新しい〟警察の姿
(3)新しい憲法と警察の権限
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◆第Ⅰ部 近代日本における地域警察
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第一章 地域社会のなかの警察――駐在巡査の書類から
はじめに
一 巡査採用の仕組み――小林巡査の成立
二 巡査駐在所の機能――在家塚村駐在所の位置
三 小林巡査の勤務実態――巡回・視察と監視
四 日常のなかの〝非日常〟
五 工女誘拐事件の顛末
おわりに
第二章 東京における警視庁の地域支配――日露戦後を中心に
はじめに
一 日常的地域支配システム
(1)巡査を通じた網羅的地域支配
(2)戸口査察システム
(3)関係業界に対する視察と監視
二 司法警察における犯罪捜査システム
(1)刑事巡査とその配下
(2)犯罪捜査と〝犯罪者集団〟
三 日露戦後の「不良少年」と「浮浪者」
(1)「不良少年」問題
(2)「浮浪者」問題
おわりに
第三章 警察行政と社会運動
――鈴木良『水平社創立の研究』を素材に
はじめに
一 社会運動史研究の史料構造
二 地域統治の構造と警察行政の連関
三 社会運動の展開と警察行政の連関
(1)監視・偵察活動が運動に及ぼす作用
(2)運動の構造と警察の活動の関連
(3)運動と地域組織の関係
(4)地域支配の構造と政治権力
四 水平運動と警察行政の関係
(1)直接的対応
(2)間接的対応
おわりに
第四章 「特高」とは何か
――井形正寿『「特高」経験者として伝えたいこと』を読む
はじめに
一 「特高」とは何か――その歴史
二 誰が「特高」となったか――人と精神
三 「特高」の手口とすそ野
四 大阪府警察局「特高関係資料」と福島警察署
五 「特高」の〝解体〟と〝横滑り〟
おわりに
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◆第Ⅱ部 戦中から戦後へ――警察官の「日記」を読む
___________________________
第五章 ある警察官の戦中――綱川警部補の「参考簿」(1)
はじめに
一 月島警察署保安主任
(1)勤務の概況と月島署の概況
(2)経済統制と輸送――業者・工場とのかかわり
(3)営業取締り
(4)交通安全と犬
(5)切迫する戦局――空襲と応召
二 月島警察署外勤主任
三 月島警察署経済主任
(1)経済情勢への対応
(2)戦局・時局への関心
おわりに
第六章 ある警察官の戦後――綱川警部補の「参考簿」(2)
はじめに
一 敗戦直後の激変のなかで――経済主任・保安主任兼務
(1)敗戦と占領の開始――政治・社会と警察の変化
(2)敗戦直後の経済情勢と経済警察
(3)経済事犯の取締り
二 月島警察署経済主任専務
(1)経済関係の調査と取締り
(2)「敗戦第二年目」の社会と経済
(3)金融緊急措置令と物価統制令
(4)一九四六年四月の物価・食糧と政治
三 深川署への転勤――外勤主任として
(1)食糧事情の深刻化
(2)事件・事故と取締り(1)
(3)敗戦一年を顧みて
(4)事件・事故と取締り(2)
おわりに
第七章 警視庁巣鴨警察署巡査の警察手帳
はじめに
一 警視庁改革と警察学校期の成澤巡査
(1)警察法と警視庁
(2)警視庁警察学校の成澤巡査
二 四部制勤務とその実際(一九四九年九月~五〇年一月)
(1)一九四九年九月八日からの一ヵ月――成澤巡査の勤務概況
(2)警察手帳A――その後の特徴的な記載
三 三部制勤務とその実際(一九五〇年一月~五〇年一〇月)
(1)「列車警乗」と「経済一斉取締」
(2)職業安定所警戒待機と出動
(3)政治関係・外国人関係の訓授
(4)政治関係・外国人関係の警邏・密行
四 特別捜査班としての勤務(一九五〇年一一月~五一年一月)
(1)共産党関係者に対する内偵
(2)機関紙印刷関係情報の蒐集
おわりに
終 章 総括と展望――現代日本の警察へ
一 本書のまとめ
二 戦後日本警察の趨勢
(1)警察法の全面改正
(2)一九六〇年代の警察
(3)一九七〇~八〇年代の警察
(4)一九九〇年代の警察
三 二一世紀の日本警察と「治安国家」の構想
(1)警察による「治安」構想
(2)新自由主義改革と「治安」
あとがき
索引