書籍詳細:経済学で読み解く大相撲300年史

経済学で読み解く大相撲300年史 本所、そして両国の磁場

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  • 紙の書籍
予価:税込 2,640円(本体価格 2,400円)
発刊年月
2025.01(下旬)
ISBN
978-4-535-54096-5
判型
四六判
ページ数
272ページ
ジャンル

内容紹介

江戸時代に村の力自慢が集った勧進相撲は、いまや世界の若者が競うプロスポーツに――その歴史の必然を、経済学とデータで解説!

「歴史× 文化× 経済」で見えてくる、新たな相撲像

目次

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第一部 近代日本の中の相撲
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第1章 江戸から昭和へ、力士はどこからきたのか?
   ——グローバル化は高度経済成長期から
 1・1 江戸から明治へ
 1・2 初土俵力士数の長期推移
 1・3 農村の力自慢はなぜ東京へ向かったのか?
 1・4 大相撲の集積化と江戸っ子力士
 1・5 江戸っ子から道産子の時代へ
 1・6 グローバル化の拡大プロセス

第2章 村一番の力自慢が、花の都へ向かった理由
 2・1 江戸幕府に認められていた大阪相撲、京都相撲
 2・2 明治維新のインパクトと相撲部屋の移動
 2・3 産業構造の変化と「力士」志願者の増加
 2・4 出稼ぎ少年の野望
 2・5 相撲部屋のインセンティブ
 2・6 相撲産業の集積化
 2・7 東京から離れた地域からは入門者が少ないのか?
 2・8 力士の大移動

第3章 力士の「ヤル気」と生涯成績
 3・1 地方出身力士の「ヤル気」
 3・2 故郷の特徴と力士パフォーマンス
 3・3 なぜ道産子力士は一流だったのか?

第4章 力士志望者の職探しと天候不順、地縁ネットワーク
 4・1 相撲界の地縁ネットワーク
 4・2 高度経済成長期の「金の卵」の相撲界入門動機
 4・3 相撲界における絆の役割

第5章 弁慶と牛若丸の相撲
 5・1 力士人気の数値化
 5・2 相撲界にスーパースター効果はあったのか?
 5・3 大きな力士は人気者?
 5・4 相撲界の環境変化とテレビの普及
 5・5 テレビ普及が力士の人気度に及ぼす影響
 5・6 力士の多様性の意義

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第二部 グローバル化の本格化
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第6章 傍流親方が構築する国際労働ネットワーク
   ――掟破と「創造的破壊」
 6・1 戦後の相撲とベースボールの意外な接点
 6・2 親方の特性と海外労働ネットワークの形成
 6・3 創造的破壊が作る絆
 6・4 「企業家」としての前田山と朝青龍

第7章 体が資本とは言うけれど
   ――グローバル化の帰結と怪我の増加
 7・1 双葉山と大鵬、どちらが大きい?
 7・2 巨体力士の参入効果
 7・3 日本人力士と外国出身力士の比較
 7・4 力士の体格変化を検証する

第8章 社会主義崩壊と相撲界の「グローバル化」
 8・1 外国出身力士の存在感
 8・2 外国出身力士の内訳と特徴
 8・3 社会主義の崩壊と力士の流入
 8・4 グローバル労働力移動の検証
 8・5 不完全な市場を補う、グローバル人材ネットワーク

第9章 外国出身力士が所属部屋のパフォーマンス
 9・1 相撲部屋にとっての外国出身力士の受入れ
 9・2 幕内力士比率の出身地比較
 9・3 各国出身比率が部屋の幕内比率に及ぼす影響
 9・4 大相撲とプロスポーツ市場の比較検討

第10章 大相撲の昇進の仕組み
 10・1 ピラミッド型序列:「アマチュア以上プロ未満の力士」
 10・2 相撲界の勢力図
 10・3 最高峰における力士の特徴
 10・4 横綱になりそこなった「小錦」は差別されたのか?

第11章 大相撲ルネッサンスと日本人力士
 11・1 外国出身力士の人数制限の経緯
 11・2 規範の役割
 11・3 「品格」要件の合理性
 11・4 市場メカニズムと「筋書きある」闘いの合理性
 11・5 公傷制度廃止、八百長の排除の帰結としての戦略的休場
 11・6 制度変化と日本vs外国出身力士パフォーマンス

第12章 市場競争のグローバル化と「生ける文化財」
    としての「相撲の品格」
 12・1 実は江戸末期にグローバル化は始まっていた
 12・2 道産子力士はどこに消えた?
 12・3 グローバル市場の中の「生ける文化財」の価値
 12・4 相撲の「質」が維持されるシナリオ
 12・5 グローバル化と「生ける文化財」の価値


《相撲コラム》

・両国の磁場
・力士はなぜセクシーなのか?
・二代目若乃花のバツイチ体験
・Netflix「サンクチュアリ」:昭和の相撲界のファンタジー
・「柔よく剛を制す」:大相撲と旧約聖書
・化粧廻しの楽しみ方
・大相撲の魂と食生活
・双羽黒の実像と永遠の愛
・「おかみさん」の眼差し
・九州男児の「慈しみ」:魁皇、千代大海
・寺尾関の面影
・「日本の相撲」と「イタリアのオペラ」